『もう一度 君が欲しい』(小野正利)
【地声最低音】mid2C(C3)
★ きみm2G#[の]ひとm2C[み]【Aメロ】
【地声最高音】hiD#(D#5) ※全体で3回
★C–hiC#[ず[っ]と] A#[離]さhiD#–C[な]い]【サビ】
【補足】hiA#~hiC#を含むフレーズ一覧
★m2G#[キャンド]ルを G#–hiA#[見[つ]め]ていた【Aメロ】
★(僕たちは悲しいほど) 傷hiA#–hiC[つい[た]
★hiC[若]さC[は] C–A#[い]つだ[っ]て]【Bメロ】
★m2G#[何]か[を] うし[なhiA#[う]よ
★当hiA#–hiC[た[り]ま[えC[に]な[っC[て]た hiC#–C[あ]い]さえ[も]
★もhiA#–C–hiC#–A#[う[い[ち][ど] [きC–hiC#^[み[が]欲]し]い【サビ】
★m2G#[ぼ]くhiA#[の] [う]で[の]中
★m2G#[今こ]こ[で] [ふ]たりは やりhiA#[な]お]せ[な]いの[か]【Dメロ】
★hiC[あのと]きに C–A#[あ]の]場[所]ぉで [出]逢ったみたいC[に]
まず、『もう一度 君が欲しい』についてです。この楽曲は、男性歌手の小野正利さんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同じ年に発表された『Tenderness』に初収録されました。
『もう一度 君が欲しい』はピアノが基調となったスロー曲です。全体的にしっとりとした作品であり、歌のよさが活きやすいアレンジとなっています。歌メロはAメロBメロサビと展開し、全体的にメロディアスですが、サビのニュアンスとしてはロックバラードのような歌唱です。作詞は秋元康さん、作曲は大山曜、編曲は岩戸崇さんによりなされました。
『もう一度 君が欲しい』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としてはかなり高いレンジで歌メロが作られています。一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。
同曲は、サビが際立って高いですが、Aメロ辺りも中高音寄りであり、hiA#やhiCなどの高音が登場します。最低音もmid2Cと高いため、全体的に高音寄りで高音域が非常に得意な男性向けの曲です。女声域と近似します。
女性が同曲を歌唱する場合、個人差はありますが、少しキーを下げた方が歌いやすいと思います。今回はサビを中心にhiC#やhiCなどが多いため、いくらかキーを下げた方がマッチするのではないかと私は推測しています。ただ、「高音域が得意な女性」、「声を張った歌唱が得意な女性」などは原キーで歌うのもよいと思います。音域的には男性よりも女性の方が原キーに合いやすい楽曲です。
最後に『もう一度 君が欲しい』の音域についてですが、【地声最低音】mid2C(C3)~【地声最高音】hiD#(D#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、かなり高いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid2CはAメロで登場します。この辺りは男性曲の最低音としては高く、女性曲の低音と近似します。低音が高い分、全体を通して高い声域が続くことが示唆されています。
次に、地声最高音hiD#はサビで登場します。登場回数は3回程度です。このhiD#に次ぐ地声高音としては、hiC#がピークとなる場面が全体で19回程度、hiCが27回登場します(アウトロのフェイクの一番高いところはhiF)。こうしたことから、男性の音域としてはかなり高く、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。ただ、今回はキーを下げるのではなく、キーを4~5つ程度上げて、1オクターブ下のレンジを歌うのがよいのではないかと私は推測しています(可能ならばキーを7~8つ下げるのもよい)。
『もう一度 君が欲しい』は低音域に余地があり、キー下げ可能です。今回の楽曲は音域はそこまで広くないため、キー調整はしやすい曲だといえます。ただ、原曲の小野正利さんのような歌唱表現をするためにはやはりしっかり歌い慣れておく必要があります。私なりの印象では、自分が出せるギリギリくらいの高音域を使いこなした方が原曲のニュアンスに近づきいやすいと感じました。そうした点で、やはり難易度の高い曲です。
同曲のメロは分かりやすく、またバラード曲なので歌のよさが活きやすいです。音域が合うのであればカラオケなどにおススメです。ハイトーンが美しい曲のため、歌いこなせるとかなり映える曲だと思います。
『もう一度 君が欲しい』を原曲キーで歌唱する場合、hiA#~hiD#といった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回はAメロ辺りでもhiA#やhiC等が登場し、男性の音域としてはかなり高いです。また、最低音もmid2Cであり、男性曲としてはかなり高いです(メタル曲のような低音です)。
こうした点を考慮すると、「高音域が非常に得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。また、「標準より高め~ある程度高音域が得意な女性」なども原キーにマッチする可能性があります(声を張った高音が得意な人に合いやすい曲です)。
【まとめ】
①サビが特に高いが、全体的に高音寄りの曲(音域は広くない)
②原キーだと「高音域が非常に得意な男性」などに合いやすい
③女性の方が原キーに合う可能性がある(声を張った高音が得意な人に特に合いうる)
④メロは分かりやすい。音域が合うのあればカラオケにおススメ
⑤ハイトーンが活きた曲で、歌いこなせると気持ちよさそう