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『U』(millennium parade×Belle)の音域

こんにちは。今回はmillennium parade × Belle(ベル)の『U』(2021)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲になります。millennium paradeの作品については、以前に『FAMILIA』(過去記事)を取り上げて以来、2回目です。


『U』(millennium parade × Belle)
『U』(millennium parade×Belle)の音域






【地声最低音】mid1G(G3) 

★さあ!さあ! m2Am1G[み[な]さんこ]ちらAG[へ [どう][鼓][の]鳴る]方へ【Bメロ】
m2Am1G[蜃気楼[に]飛び]乗っAG[て  さ[か]しま[な][か][乗]りこ]なして
m1G[残]酷な運命が 抗えぬ宿命が 考える間もなく【2番Aメロ】

m1Gm2A等が多いです。

【地声最高音】hiC(C5)  

hiC[ララライ] hiB[ララライ] hiA{誰も]知らない名も無い今を 駆けてゆA[く]【サビ】

※サビで多く登場します。【裏声最高音】や【補足】などもご確認ください。


【裏声最高音】hiF(F5) ※曲全体で2回

hiC[お]hiE[そ]hiF裏[れ]EC[ず][一]歩] hiC地[踏み出][たら]【2番Aメロ】
hiC[身も]hiD[ふ]hiE[た]hiF[も][ない]D[か]C[ら]【アウトロ】


【補足】hiA(一部略)hiEを含むフレーズ一覧

★あm2A[のみ][づ]きへ 手を伸hiA[ば]して【サビ】
m1G[ 前が]見えなくたって君を信hiA{じ]hiC地[て]hiD[み]hiE[たい]C[の]【2番Aメロ】

hiA[夢なら]hiC[ば] A[醒めない]hiD裏[で] hiA{現実]hiD裏hiC[なん][さ]【アウトロ】
★時は誰も待ってくm2G[れ]ないhIB[の]A[ぉ]

 まず、『U』(ユー)についてです。この楽曲は、King Gnuの常田大希さんが主宰する音楽プロジェクトmillennium parade(ミレニアム・パレード)とBelle(ベル)によるコラボ曲です。現在は配信でのリリースがされており、8月下旬にCDリリースが予定されております。
 同曲は、細田守監督による長編アニメ映画『竜とそばかすの姫』のために書き下ろされました。コラボ相手となっているBelleは同アニメの主人公であり、キャラクターボイスを女性シンガーソングライターの中村佳穂(なかむらかほ)さんが務めております。
 中村佳穂さんは、2014年より活動する女性シンガーソングライターで、とりわけ2018年にリリースされたアルバム『AINOU』(アイノウ)が大きな注目を集めました。今回の『竜とそばかすの姫』では主人公すず(ベル)の声および劇中歌を担当することになりましたが、これをきっかけに音楽ファン以外の知名度上昇が期待されます。

 さて、『U』はアップテンポのオルタナティブ・ポップナンバーです。トランペット、サックスなどホーンセクションによる演奏が印象的であり、マリンバなども存在感があります。エスニック・ミュージックような情緒がありながら、オーケストラのように壮大です。また、エレキギターやベースギターといったバンド音楽の核となるような楽器が用いられてない点も特徴的かもしれません。歌メロについては、頭サビで作られており、AメロBメロサビといった感じで展開されます。作詞作曲編曲は常田大希さんによりなされております。

 『U』の音域的な特徴についてです。同曲は、「地声最高音」についてはhiCで女声としてはそこまで高くはありません。ただ、2番Aメロ、アウトロなど裏声が多用されている部分があります。とりわけ2番Aメロは特に盛り上がる場面でありながら、地声と裏声の往来、テンポやリズムなども難しいです。また、Bメロではm1G~m2Aの低音が連続的に登場し、全体として広い音域が要求されます。レスを入れるタイミングも少なく、とりわけ1番Aメロ~ラストサビまでは絶え間なく歌メロディーが継続します。全体として難易度が高く、歌い慣れた人向けの楽曲であります。


 最後に『U』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3)~【地声最高音】hiC(C5)、【裏声最高音】hiF(F5)で歌メロディーが構成されております。地声については、一般的な女性の音域の範囲内であります。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1GについてBメロなどで登場します。mid2Aとのコンボになっており、AメロBメロは全体的に低音が強調されております。

 一方、地声最高音hiCについてはサビや2番Aメロ等で登場します。この辺りは一般的な女性の声域の範囲内であり、「地声最高音」という枠組みではアプローチしやすい楽曲と言えます。原キーでもよいですが、高音域が得意な方は若干キーを上げてもよいかもしれません。

 『U』は音域自体が広めであり、また低音部分はmid1Gとmid2Aがコンボになって登場します。よって、低音域が得意な人以外は、あまりキー下げの余地はないかもしれません。各々歌唱してみて試してみてください。同曲は、特に音域以外の面で難易度が高いですので、歌い慣れていない人にはあまり向きません。ビギナーなどは易しめの曲と並行して練習を重ねて下さい。

 ※『U』は裏声のレンジが広く、またリズム・テンポなどが難しめです。とりわけ冒頭のサビが終了して、「1番Aメロからラストのサビまで間奏なし」で歌メロが連続します(添付の動画では1:10~2:45辺りまで)。そのため、息継ぎなども大変です。
 また、2番のAメロでは裏声と地声の行き来が難しく、すぐにBメロへと移ります。ここも歌唱の際に難儀する点なのではないかと思います。
 同曲は音域面では滅茶苦茶には難しくないですが、リズムやテンポ、裏声と地声の使い分けなどの練習が求められます。ただ、話題の映画ということもあり、楽曲自身の質も非常に高いです。少しずつ練習を重ねてください。

 ちなみに、同曲は、高音域が非常に得意な男性は原曲キーでもチャレンジできるのではないかと思います。高音が得意な男性も含め、興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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コメント

  1. 柴犬の神 より:

    映画を視聴してとても気になっていた楽曲でしたので、とてもありがたいです!本当にありがとうございます。できればなのですが、Belle(中村佳穂)さんが作中で歌ってらっしゃる「心のそばに」と「はなればなれの君」の音域も調べて下さらないでしょうか?⋱まだ手付かずの楽曲があるのであれば大丈夫ですので、ちょっとでも気になられましたらお願いします!

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます。
      リストアップしておきます。
      記事としては少し遅くなるかもしれません。