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『遥か』( GReeeeN ) の 音域

こんにちは。今回はGReeeeNの『遥か』(2009)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『遥か』(GReeeeN)、Haruka(GReeeeN)
『遥か』(GReeeeN)の音域






【地声最低音】mid1A(A2) ※重要度は低い

m1A[な]さけない弱さを隠していた【サビ】

※どちらかといえば高音寄り。低音の基準をmid1D,mid1F#辺りにおいてもよい。


【地声最高音】hiC#(C#5) ※全体で1回

★僕らは歩hiA[きつ]hiBhiC#地[づ[け][う]ぅ]【ラストサビ[転調₊2]】


【補足】mid2F#(一部略)hiCを含むフレーズ一覧

★窓m2F#[か][ぁ] F#m2G[が[れ]る]景色【サビ】
★変わらないこの街 m2Gm2F#[た]び]立つ
★手紙の最後m2F#m2G[の[ぎょ]う]が あいつらしくて笑える
★「誰かに嘘m2F#[を] F#m2G[つく[よう]な][に]【Bメロ】
m2F#m2G[なっ[て]く]れるな」父の[ね]がいと
★(わからないまま)m2F#m2G[進[め]な]hiA[か]ら]【ラストBメロ】
m2F#m2GhiA[じぶ[ん[さ]がすと心に決めた


★どれhiB[だ]けさみhiAhiC地[し[く]ても【ラストサビ[転調₊2]】
★はm2F#m2G#[る[かぜ] [おG#hiA[もい[と]ど]け]
★涙を優しm2F#[く]hiAm2G#[つ]つ]ん]
★かなm2F#[ら]ず ゆF#m2G#hiA[め[を[か]な]えて]
★いm2G-hiA[ざ[行こう]

 まず、『遥か』についてです。この楽曲は、2009年に4人組ボーカルグループGReeeeNによりリリースされたシングル作品です。アルバム『塩、コショウ』の先行シングルとしてリリースされました。同アルバムには、『歩み』、『刹那』、『扉』、『キセキ』(過去記事)といったシングルが収録されております。アルバムはCDベースで100万枚のセールスを記録し、日本レコード大賞の最優秀アルバム賞受賞を受賞しました。

 その中で『遥か』は、森田まさのりさんの同名漫画を原作とした映画『ROOKIES -卒業-』の主題歌として書き下ろされました。そうしたこともあり、着うたや配信部門でミリオンヒットを記録、またCDでも12万枚にセールスを記録しました(配信売上データブログBillion Hitsより引用)。
 GReeeeNは、先述の『キセキ』(過去記事)も『ROOKIES』の主題歌を書き下ろしており、同映画と非常に縁が深くなっております。


 『遥か』は切ないサウンドが印象的なスローナンバーです。歌メロはほぼサビとBメロからなっておりシンプルです。終盤は転調し、サビのキーが2つ上がります(厳密にいうと、歌詞の最後【さあ行こう】でキーがさらに2つ上がる)。メロディー自体も親しみやすく、カラオケに向きやすいのではないかと思います。

 『遥か』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては高いレンジで歌メロが作られております。そのため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。
 同曲の低音は、厳密にみるとmid1Aが最低音です。体感的には低音感はそこまでないので、キー下げはしやすいです。個人的には低音の基準をmid1F#辺りにおいてもよいのではないかと思います。全体でみると低音よりも中高音が目立つ楽曲であり、ある程度高音域が得意な人向けの楽曲だといえます。

 『遥か』は体感的には低音がそこまで低くないため、理論上は女性が原曲キーで歌唱することも可能です。ただ、女性の得意な声域などを考えると「標準より低め~やや低めの音域の女性」などが原曲キーにマッチしやすいのではないかと思います。



 最後に『遥か』の音域についてですが、【地声最低音】mid1A(A2)~【地声最高音】hiC#(C#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1Aはサビの一部で登場します。ただ、今回のmid1Aは歌い出しの瞬間的な音であるため、そこまで厳密にこだわる必要性は無いと思います。私自身は、今回の『遥か』で必要不可欠な低音はmid1D,mid1F#辺りと考えます。
 『遥か』は必要不可欠な低音はmid1F#辺りであり、男性曲としては高い低音です。そのため、図で示すよりも高音寄りの楽曲であり、必然的に中高音域の登場回数が多くなります。そのため、一般的な男性にとっては体力的に辛くなりやすいと思います。

 次に、地声最高音hiC#はラストサビで登場します。登場回数は1回程度です。同曲はラストサビで転調し、キーが2つ上がります。終盤はhiA以上の割合が多くなるため、一般的な男性にとっては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから4つ程度下げてみてください。
 『遥か』は転調する直前まではhiA以上が2回程度であり、そこまで高い音が要求されません。その分、「一般的な女性」などは歌いにくい曲だといえそうです(全く歌えないわけでないが、女性にとっては低めのレンジが多く、抑揚をつけにくい)。


 『遥か』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。そのため、歌い慣れた人であれば、ある程度自分の得意なレンジに調整ができそうです。一方で、同曲は最高音が高いため、ビギナー等は歌いにくい場面が出てきそうです。その点は留意しておいてください。メロディー自体はシンプルな楽曲ですが、歌い慣れた人向けの作品だと私は分析しました。

 『遥か』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F#〜hiC#といった高音をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回、hiA以上が求められるのは後半からですが、全体を通してみると、mid2F〜mid2G辺りが非常に多いです。これらを踏まえると、「(ある程度)高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。また、「標準より(やや)低めの音域の女性」などももしかしたら合いやすいかもしれません。


 『遥か』はスローな作品であり、メロも親しみやすいため、カラオケなどでも歌いやすいと思います。また、卒業の時期に合いそうな歌詞であり、今の季節にはぴったりかもしれません。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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コメント

  1. より:

    「遥か」の音域って意外と広いのですね。
    リクエストなのですが、アニメ「マクロスΔ」から誕生したユニット、ワルキューレの「ワルキューレはあきらめない」の音域を調査頂けたらと思いメールを致しました。
    以前カラオケで歌ってかなりキーが高く難易度が高いと感じたので…。