『Missing』( ELLEGARDEN ) の 音域

　まず、『Missing』（ミッシング）についてです。この楽曲は、２００４年にロックバンドELLEGARDEN（エルレガーデン）によりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては翌年にリリースされた『RIOT ON THE GRILL』に初収録されました。
　アルバム『RIOT ON THE GRILL』はインディーズ作品でありながら、バンドとして初の週間トップ３にランクインしました。その後もロングヒットを続け、CDセールスは最終的に40万枚に達しました。


　『Missing』はミドル〜アップテンポのメロコアナンバーです。歌メロはAメロサビで構成されておりシンプルです。作詞作曲は細美武士さんによりなされました。バンドとしては高い人気の1曲であり、ストリーミングサイトやカラオケランキングなどでも上位にランクインしております。

　『Missing』の音域的な特徴についてです。この楽曲は、男性の音域としては高めのレンジで歌メロが作られております。一般的な男性の場合は、キーを下げた方が歌いやすいと思います。
　同曲の低音は、上のピアノ画像では最低音がmid1Dとなっております。ただ、全体で見ると低音域は見た目ほどは低くなく、むしろ高い方です。そのため、相対的に中高音域の登場回数が多くなります。

　同曲を女性が歌唱する場合、女性の得意な声域などを考慮すると通常は少しキーを上げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから２～３つ程度上げてみてください。一方、今回は低音域が高い分、「標準より低めの音域の女性」だと原曲キー辺りがマッチする可能性もあります。



　最後に『Missing』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D(D3)～【地声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高めです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1DはAメロで登場します。ただ、今回のmid1Dは歌い出しの瞬間的な音であるため、厳密な音程にこだわりすぎなくてもよいと私は判断しました。同曲の低音域については、mid2A辺りが多く登場します。そのため、低音域はmid2A,mid1F#辺りがしっかり歌えると形になりやすいです。
　同曲は低音域が見た目よりも高いため、相対的に中高音域の登場回数が多いです。そのため、標準的な音域の男性だと体力的にもしんどくなりやすいと思います。反面、女性が原曲キーで歌唱することも可能です（女性の場合、通常はキー上げ推奨）。

　次に、地声最高音hiAはサビを中心に登場します。登場回数は17回と多いです。このhiA辺りは男性の音域としては高めであるため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいと思います。一つの目安ですが、原曲キーから２つ程度下げてみてください。


　『Missing』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。同曲は、基本的な歌メロはほぼ1オクターブで作られております。そのため、キー調整の融通は非常に利きやすいです。そのため、音域だけでみるとビギナー向けの調整も可能です。ただ、同曲は高音域ががそれなりに高いため、ビギナー向けに調整を加えると、違和感を感じる人も多いかもしれません。また、原曲の細美武士さんのように歌いこなすにはしっかりとした練習が必要になります。

　『Missing』を原曲キーで歌唱する場合、mid2E～hiAといった高音域をしっかり歌いこなせることが求められます。今回はサビ以外でもmid2E～mid2G辺りが複数回登場します。こうしたことを踏まえると、「標準より高め～(ある程度)高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。また、「標準より低めの音域の女性」なども原曲キーがマッチする可能性があります。


　『Missing』はノリの良いバンド曲であり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。また、『Missing』はバンドのブレイク期にリリースされた曲でもあり、思い入れの強い方も多いと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。