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『Mountain Top』(ELLEGARDEN)の音域

 こんにちは。今回はELLEGARDENの『Mountain Top』(2022)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲です。同バンドとしては久しぶりの新曲ですが、私自身非常に耳に残った作品ですので、今回選曲させていただきました。


『Mountain Top』(ELLEGARDEN)
『Mountain Top』(ELLEGARDEN)の音域







【地声最低音】mid1D(D3) ※重要度としては低い

★Nothing like the monsters I grew up m1E[with] I grew up [with]【Aメロ】
m1E[I’m] signing it up and just m1F#[slipping] out【Bメロ】

m1D[I’m] giving it up and just m1F#[slipping] out【2番Bメロ】
★Get back, get back down no[w]m1E【Dメロ】

※mid1E辺りを最低音としても違和感は少ない

【地声最高音】mid2G(G4)  ※全体で6回

m2G[Give] m2F#[me a sign] m2E[of fall]ing water【サビ】


【補足】mid2D(一部略)mid2Eを含むフレーズ一覧

★It’s m2D[been a] while since I last lost my head【Aメロ】
★Now it m2D[all just seems] like they [lost] me m2E[for]e]ver【Bメロ】

★So m2E[I] can be facing the [wind] one last time【サビ】
m2D[Every joy] I had beside you [Every path] I walked beside you【Dメロ】

 まず、『Mountain Top』(マウンテン・トップ)についてです。この楽曲は、2022年に4人組ロックバンドELLEGARDENによりリリースされたシングル作品です。配信限定のシングルで、エルレのYouTubeチャンネルでもMVが公開されております。
 『Mountain Top』はエルレとしては16年ぶりのシングル曲であり、ファンとしては待ちに待った作品であると思います。また、バンドは現在新しいアルバムを制作中だそうです。

 ちなみに、私自身初めて気付いたのですが、ELLEGARDENの作品は、今作から大手レーベルのユニバーサルミュージックジャパンよりリリースされます。ELLEGARDENはバンドの人気とは裏腹に、長らくインディーズで活躍してきました。大手レーベルに所属することにより、今以上に広く知られることが期待されます。たとえば、『Mountain Top』の歌詞は全て英語詞で書かれているのですが、レーベルのページでは歌詞と対訳が掲載されております。こうした工夫も、バンドのすそ野を広げる手掛かりになるのではないかと感じました。私自身、今作は歌詞も非常に好きです。


 『Mountain Top』の音域的な特徴についてです。同曲は、大よそ一般的な男性の音域の範囲内で歌メロが作られております。私なりの印象ですが、エルレの細美武士さんはhiA,hiBなど男声としては高いレンジを駆使することが多かったように思われます。その点で、バンドとしてはやや落ち着いた印象があり、私自身もその点が非常に気に入っております。
 ちなみに、同曲は低音域はmid1Dであり、女性が原曲キーで歌うのは少し辛いかもです。女性の場合はキーを上げた方が良さそうです(以前のエルレの作品は女性でも歌えそうな高音域でした)。



 最後に『Mountain Top』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D(D3)~【地声最高音】mid2G(G4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域の範囲内です。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1Dは2番Aメロで限定的に登場します。このmid1Dについてはあまりこだわらなくてもよいと思います。mid1Dを除くと、mid1Eが低音として比較的多く登場します。このmid1Eは男性の音域の範囲内ですが、高音域が非常に得意な方は若干低く感じられるかもしれません。
 また、mid1Eは女性の音域としてはかなり低いです。そのため、女性の場合はキー上げを推奨します。一つの目安ですが、原曲キーから3つ程度上げると、かなり歌いやすくなるのではないかと思います(#3)。

 つぎに、地声最高音mid2Gについては、サビで登場します。登場回数は6回程度です。このmid2Gは大よそ一般的な男性の音域の範囲内といえます。ただ、高音域が苦手な男性やなどはもしかしたら少し歌いにくいかもしれません。また、ビギナーなどもいきなりmid2Gを歌いこなすのは大変だと思います。各々の状況よっては少しキーを下げてもよいと思います。


 『Mountain Top』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人はもちろん、ビギナー向けのキー調整も可能といえるのではないかと私は分析しました。ただ、同曲は全て英語詞で書かれており、その点でビギナーの練習曲としては使いづらいのではないかと思います。一方で、ある程度歌い慣れた方が、英語詞の楽曲に興味がある場合などにはお奨めしやすいです。

 『Mountain Top』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G等をしっかり歌いこなせる力が求められます。また、低音域はmid1E~mid1G辺りが多く見られます。そのため、「一般的な音域の男性」でも原キーでのチャレンジが可能です。すぐに歌いこなせなくても、継続的な努力が実を結びやすい作品です。少しずつ練習を重ねてください。
 一方で、従来のエルレの曲が歌いやすかった方(「ある程度高音域が得意な男性」)などは、もしかしたら原キーでは少し歌いにくく感じられるかもしれません。


 『Mountain Top』はノリのよりバンド曲であり、個人的にはサウンドやメロ、歌詞など非常に耳に残りました。エルレとしても久々の新曲ですので、興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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コメント

  1. 坂戸 周平 より:

    新曲いいですね
    いい意味でエルレらしくないというか、モノアイズっぽさを感じました

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます。
      確かにモノアイズ寄りかもですね。
      最後のシングルから16年経ってるので
      新しいバンドの方の影響が強く出るのかもです。