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『Space Sonic』(ELLEGARDEN)の音域

こんにちは。今回はELLEGARDENの『Space Sonic』(2006)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『Space Sonic』(ELLEGARDEN)
『Space Sonic』(ELLEGARDEN)の音域







【地声最低音】mid1D(D3) ※重要度は高くない

m1F#[I] found a piece of me F#[It is] still left in you【Aメロ】
m1F#[I] found the shiners of F#[my own] m1E[A fan]tasy] m1D[Good] me[mories]【2番Bメロ】
m1F#[who is] perfect [But who] m1E{wants] [to] be [a]nyway【Dメロ】


【地声最高音】hiA(A4) ※全体で12回程度

★’Cause hiA[I found] m2G[the way] F#{to live] EF#[with that I’m not go[ing] anywhere【サビ】


【補足】mid2Emid2Gを含むフレーズ一覧

m2F#[In]sane I [feel] m2G{a]shamed] when the morning comes【Aメロ】
m2F#[Ah] E[Ah] uh F#[oh] m2G[oh] [oh] [It] just rains【2番サビ】

 まず、『Space Sonic』(スペース・ソニック)についてです。この楽曲は、2005年に日本のロックバンドELLEGARDENによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、翌年に発表された『ELEVEN FIRE CRACKERS』(イレヴン・ファイヤー・クラッカーズ)に初収録されました。同アルバムには、『Space Sonic』や『Salamander』(過去記事)といったシングル曲、人気曲『高架線』(過去記事)が収められております。インディーズながら、アルバムは50万枚近いヒットを記録し、バンドとしては最大のセールスとなりました。ただ、このアルバムを最後に、エルレは約10年間の活動休止期間に入ります。

 さて、『Space Sonic』はエルレの5枚目のシングルであり、バンドとしては初の週間ランキングトップ10にランクインした曲です。その後もロングヒットを続け、約20万枚のCDヒットを記録しました。MVではメンバー全員が女装をしながら演奏しており、その点も話題となりました。


 『Space Sonic』はアッパーなメロコアナンバーです。歌メロはAメロBメロサビと展開、全体的にバンド演奏の勢いを感じるロック曲です。ちなみに、歌詞はすべて英語詞で書かれており、この辺りはカラオケでのハードルになるかもしれません。作詞作曲はボーカル&ギターの細美武士さん、編曲はELLEGARDENによりなされました。


 『Space Sonic』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては高めのレンジで歌メロが作られております(サビは明確に「高い」)。低音域に余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。
 同曲は、Aメロで中高音域が多く見られますが、Bメロではやや中低音寄りサビで大きく爆発します。そのため、音域には広めであり、低音~高音まで要求されます。最低音mid1Dなどの回数は少なく、相対的に中高音に寄った曲です。発声はほぼ地声ベースであり、裏声はほぼありません。


 ちなみに、女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。今回は最低音のmid1Dは回数が少ないものの、mid1F#辺りが多く見られるため、女性にとっては低音感があると思います。一つの目安ですが、3つ程度キーを上げた方が女性の声質が活きやすいのではないかと私は推測しました。



 最後に『Space Sonic』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D(D3)~【地声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高め(サビは明確に「高い」)です。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1Dは2番のBメロで登場します。登場回数は1回程度です。ただ、今回のmid1Dは、そこまで厳密な音程にこだわらなくてもよいのではないかと私は判断しました。低音域についてはmid1F#辺りが多いため、最低限この辺りまで安定して歌えると形になりやすいと思います

 次に、地声最高音hiAはサビで登場します。登場回数は12回です。hiAに次ぐ地声高音としては、mid2Gが全体で7回程度登場します。hiAは男性の音域としては高いため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから1~2つ程度下げてみてください。


 『Space Sonic』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分の得意とするレンジに調整することができると思います。一方、今回の楽曲は音域がそこそこ広いため、もしかしたらビギナーにとっては一部歌いにくい部分が出てくるかもしれません。
 同曲はメロディー自体はシンプルで分かりやすく、音域が合うのであれば練習曲やカラオケのレパートリーに適していると思います。反面、歌詞がすべて英語詞であるため、その点が日本人にとってのハードルでもあります。

 『Space Sonic』を原曲キーで歌唱する場合、地声のmid2E~hiAといった中高音域をしっかり歌いこなせることが求められます。今回はAメロやサビでこれらが多く、いずれも地声ベースで歌唱されます。反面、低音は見た目ほど低さはなく、mid1D辺りはあまり厳密でなくてもよさそうです。
 こうしたことを踏まえると、「ある程度~非常に高音域が得意な男性」など原曲キーにマッチしやすいと私は判断しました。


【まとめ】

①Bメロは少し低く、Aメロとサビは中高音が多い
②原キーだと「ある程度~非常に高音域が得意な男性」に合いそう
③メロは分かりやすく、曲調もカラオケ向き
④歌詞がすべて英語詞なので慣れない人には大変かも

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コメント

  1. ぴたっくま より:

    高校時代に1番聞いた曲はなにかと聞かれたら恐らくこの曲が1番先に思い浮かぶ
    そんな曲です、取り上げてくれてありがとうございます
    出だしから高めで、高音に寄ってる自分は歌いやすいです
    全英詩ですが、やはり若い時に聞きまくった曲は歌詞まで全部頭に入ってます
    30越えたあたりから聴きまくってもメロディはまだしも歌詞が覚えにくくなりました……

    • もりっしー より:

      ぴたっくまさんありがとうございます。
      ホントはもっと早く取り上げたかったのですが
      私が「高架線」を記事にしたせいで、少し遅くなりましたw
      高校時代とかに聞いた曲はもうイントロ聴いただけでアガりますよね。
      私も英語詞が昔ほど全然覚えれられないですw