(2019/05/23)初投稿
(2019/06/05)公式chにてMVがアップされましたので、添付します。また一部追記を行いました。


 こんにちは。今回は菅田将暉の『まちがいさがし』(2019)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。
 

『まちがいさがし』(菅田将暉)、Machigai Sagashi (Masaki Suda)


【地声最低音】mid1A(A2)  

[ま]ちがいさがしの間違いの方に  生まれてきたような気でいた[けど] (Aメロ)


【地声最高音】hiB(B4)  

★ぼhiA[く]hiB[の][む]ねを真っ[直]mid2F#[ぐ]



【裏声最高音】hiB(B4) 

★ふhiA裏[か]hiB裏[い][は]るのす[み]m2F#[で]


【補足】

★まちがいさがしの正解のm2F#[ほ]うじゃ(Aメロ)
★きmid2F#[み]mid2G[の][目]がつ[ら][ぬ][い]た(サビ)
★たm2F#[い]2G[く][つ]なくら[い]に何気なく傍にいて
★さm2F#[み]hiA[し][さ]が 何を育んだでしょう(2番Aメロ)
★ただ強くお2G[もう]2F#[だ]け(ラストサビ)

『まちがいさがし』(菅田将暉)

 まず、『まちがいさがし』についてです。この楽曲は2019年に、菅田将暉さんによりリリースされたシングル作品です。この楽曲はフジテレビ系ドラマ『パーフェクトワールド』の主題歌として起用されました。ちなみに私はドラマを視聴していないのですが、現在までに菅田将暉さん自身はドラマには出演していないようです。

 『まちがいさがし』のサウンドについてですが、菅田さんのボーカルが生きるようなアレンジがなされていると思います。ドラマの書き下ろしではないそうなのですが、ドラマや映画に非常にマッチするようなアレンジだと思います。サビではストリングスなども加わっていきます。そうした意味ではオーセンティックなJ-POPという感じかもしれません。
 メロディーについてもまさしくそうしたJ-POPらしい構成です。ドラマの主題歌としてマッチするようなサビがドラマティックに盛り上がる作りになっております。以前申し上げたかもしれませんが、特にドラマなどの主題歌の場合、サビを強調するためにAメロなどがかなり低い音域で展開されがちです。この『まちがいさがし』も最低音部はmid1Aであり、かなり低いです。そしてサビのキーは非常に高いです。

 個人的なイメージですが、米津玄師さんの代表曲の一つでもある『Lemon』と通じるような作りをしていると思います。私自身の知識が不足しているため具体的な指摘は出来ませんが、サビの部分などは特にそうしたイメージです(「音域の面、歌唱の注意点」の部分で分かる範囲で後述します)。全体として、メロディー構成で独特な展開などはないですが、その分、ボーカルの菅田さんの声のよさが非常に活きていると思います。菅田さんは俳優として活躍されていますが、歌手としての声質も特徴的だと思います。

 歌詞についてですが、間違いだらけの人生の中で「君」に出会えた喜びが謳われています。人生は必ずしも自分の思ったとおりの道に進めるようなものではないですが、そうした間違いような人生の中があったからこその出会いもあるわけです。そうした中で、「君」に出会えた喜びが歌われています。

 ちなみに、『まちがいさがし』のようなニュアンスの比喩は米津さん自身の楽曲の中でも過去に見られました。『Bremen』(2015)というアルバムに収録された『雨の街路に夜光蟲』という楽曲の一部に「曖昧な作りの間違い探しみたいだった 何が間違いで何が正しいかわからない」というフレーズが登場します。そうした楽曲と比較してみても面白いかもしれません。




 さて、最後に『まちがいさがし』の音域についてです。【地声最低音】mid1A(A2) ~【地声最高音】hiB(B4) でメロディーが構成されています。一般的な男性の音域より高いです。全体として音域も広めです。ただ、hiBという音階が使われる楽曲の中では手を付けやすいのではないかと考えます

 さて、hiBという最高音が非常に気になります。ボーカルの菅田さんは地声と裏声、それぞれで歌っております。恐らく、このキーを安定的に地声で歌うのは一般的にはかなりしんどいと思います。ただ、地声で歌っているhiB部分は、裏声で歌ってもニュアンスが大きく崩れることはありません。よって、高音域が苦手という人は、hiBの箇所は全て裏声で歌っても良いと思います。

 一方で、サビの「ぼhiA[く]hiB[の][む]ねを真っ[直]mid2F#[ぐ]」の「真っ直ぐ」の部分はhiAという音階ですが、出来るだけ地声で歌えた方がいいと思います。歌いなれていない人は、まずmid2F,mid2Gといった音階を確実に歌いこなせるように意識してください

 ちなみにサビの部分です。以前米津玄師さんの『Lemon』の回でも似たような指摘ししましたが、ブレスを上手く意識するとサビの発声がしやすい可能性があります。


 (君の目が)(貫いた) (僕の胸)を(真っ直ぐ)  (その日から)(何もかも) (変わり果て)(た気がした)

とカッコで分割したところで明確に区切って意識的に息をするようにしてください。
ただ、(僕の胸)を(真っ直ぐ)の部分はブレスを入れにくい(呼吸をしにくい)と思います。これは個人差があると思いますが、

①そのまま(僕の胸を真っ直ぐ)と一呼吸で全部歌いきる
②(僕の胸)を(真っ直ぐ)の「を」の部分を少し曖昧にしながら、一呼吸入れる

といった方法が考えられると思います。「真っ直ぐ」の部分は出来るだけ地声で歌いたいところです。各々試行錯誤してみてください。高音域ですが、『Lemon』のようにサビの部分を区切りやすいので、歌い慣れた人であれば、ある程度こなせる可能性はあると思います。


長くなりましたが、まとめると

①hiB箇所は裏声でも大丈夫(地声で歌えるに越したことは無い)
②hiAは出せた方が原曲のニュアンスが再現しやすい(ぼ[く][の][む]ねを真っ[直]mid2F#[ぐ]
③サビはブレスを意識する

です。

 友人とのカラオケなどで盛り上がるタイプの曲ではないと思いますが、非常に良い曲です。ちなみに、『まちがいさがし』は菅田将暉さんの人気曲(『さよならエレジー』等)と比較すると、難しい部類に入ると思います。その点だけは留意しておいてください。