『狭心症』(RADWIMPS)

【地声最低音】mid1D#(D#3) ※回数は多い(概算で20回以上)
★m1F#[こ]の眼がG#[ふ]た[つ]だけF#–m1D#^[でよ[かっ]た]な]ぁ【Aメロ】
★m1D#–F#[いっ]ぱい] D#[いっ]ぱい]【ラスサビ前】
【地声最高音】hiA#(A#4) ※全体で15回程度
★m2F#[は]り[とい]と[す]ぐ[ほ]ら[持っG#–hiA#[てきて[よ]【Bメロorサビ】
★主よ雲の上でm2F#–F[な]に]をボケっと突っF#[立]てF#[る]のhiA#[さ]【Aメロ】
【補足】mid2F#~hiA辺りを含むフレーズ一覧
★m2D#[世]界F#–m1F[のか[な]しみが]m2F#–F[す]べ]て【Aメロ】
★見m2D#[え]てし[まっm2F#[たら]
★いやになるほど hiA[oh] m2G#[oh] F#[oh oh]
★m2F#[見]ちゃいm2G#–hiA^[け[ない]な]ら]【サビ】
★好m2F#[き]な[よう]に[やっちゃっm2G#[て]【Aメロ】
★m2D#–m2F#[いっ[ぱい] [いっF#[ぱい]【ラスサビ前】
★m2D#[世]界F#–m1F[のか[な]しみが]m2F#–F[す]べ]て【Aメロ】
★見m2D#[え]てし[まっm2F#[たら]
★いやになるほど hiA[oh] m2G#[oh] F#[oh oh]
★m2F#[見]ちゃいm2G#–hiA^[け[ない]な]ら]【サビ】
★好m2F#[き]な[よう]に[やっちゃっm2G#[て]【Aメロ】
★m2D#–m2F#[いっ[ぱい] [いっF#[ぱい]【ラスサビ前】
まず、『狭心症』(きょうしんしょう)についてです。この楽曲は、2011年にロックバンド・RADWIMPSによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては同じ年に発売された『絶体絶命』に収録されています。アルバムは、26万枚を超えるCDセールスを記録し、日本レコード協会よりプラチナ認定がなされました。
『狭心症』はスローなバンド曲です。スロー曲ですが、サイケ感がある力強いバンドサウンドであり、演奏時間が7分近いという点も大きな特徴です。歌メロはAメロとBメロ(もしくはサビ)を基調としており、シンプルです。作詞作曲はボーカル&ギターの野田洋次郎さん、編曲はバンドによりなされました。
ちなみに、同曲は2025年にRADのメジャーデビュー20周年を記念しリリースされた『「Dear Jubilee -RADWIMPS TRIBUTE-』の中で、Mrs. GREEN APPLEによりカバーされています。
『狭心症』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては高めのレンジで歌メロが作られています。低音域に余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。
今回の楽曲は、おおよそ「中低音中心のAメロ」と、「中高音が頻出するサビ」から成立しております。サビではhiAやhiA#を含むフレーズが繰り返されます。Aメロについてもmid2D#やmid2F#辺りが含まれるため、決して低くはありません。低音としては、mid1D#辺りが繰り返し見られ標準的かやや高めです(「女声域に近い高音男性」などは若干歌いにくい可能性があります)。
女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから2~4つ程度上げてみてください。一方、今回は低音がmid1D#程度であるため、「低音が非常に得意な女性」だと原キーで歌唱可能かもしれません。その辺りは実際に歌唱して、微調整を加えてください(とはいえ、一般的にはキー上げを推奨します)。
最後に『狭心症』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D#(D#3)~【地声最高音】hiA#(A#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高めです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1D#はAメロで登場します。この辺りは、男性の音域の範囲内であり、全体で20回以上登場します。ただ、今回は演奏時間なども考慮すると、そこまで低音感は無く、標準的~やや高めであると私は分析しています。
次に、地声最高音hiA#はサビなどで15回登場します。このhiA#に次ぐ地声高音としてはhiAが28回、mid2F#が概算で130回程度登場します。演奏時間が7分弱と長い点なども考慮すると、男性の音域としてはやや高め~高めであり、通常はキーを下げた方が歌いやすいと私は分析しました。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度下げてみてください。
『狭心症』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であればある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。ただ、今回は音域がそれなりに広いため、ビギナーなどは一部歌いにくい部分が出てくる可能性があります。
今回の楽曲は、メロやリズムなどは比較的わかりやすいです。ただ、サビの一部は若干音程が取りにくい可能性があります(hiAがスケール外の音であるため)。比較的克服しやすいと思いますが、楽曲を聴き慣れておきたいです。原曲はロック色が強く、歌詞もやや暗いニュアンスなため、歌唱面でもそうした雰囲気を上手く表現したいです。また、カバーのアレンジなども参考にしてみるのもよいかもしれません。
『狭心症』を原曲キーで歌唱する場合、mid2D#~hiA#といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はサビを中心に中高音が連続しますが、Aメロについてもmid2D#やmid2F#等の中高音を含みます。また、低音についても男性曲としてはやや高い(or標準的)な印象です。
こうした点を考慮すると、「標準より高め~高音域が非常に得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。
【まとめ】
①サビは中高音が多い。Aメロは中低音中心だが、決して低くはない
②原キーだと「標準より高め~高音域が非常に得意な男性」などに合いそう
③歌メロはAメロサビが基本であり、比較的わかりやすい
④ロック色が強く、歌詞もやや暗いため、そうした雰囲気を表現したい
⑤演奏時間がかなり長いため、その点は注意