『花瓶の花』(石崎ひゅーい)の音域

★hiC[何万年も]hiD[ま]hiE[え]C[か]ら 

※ラストの転調サビ[＋１]で登場します。通常サビではhiD#になります。

☆hiC[ベイビーベイビー]hiD[ベイ]hiB[ベ]hiA[ー]ー

※☆の部分はアウトロで登場します。歌詞表記は無いので【補足】としております


　まず、石崎ひゅーいさんについて少し説明します。石崎ひゅーいさんは2012年にメジャーデビューした男性シンガーソングライターです。音楽活動自体は大学時代などから行っており、2004年から2010年まではバンドとして活動しておりました。ちなみに、「ひゅーい」は本名だそうです。
　石崎ひゅーいさんの人気作品としては、『ピリオド』、『夜間飛行』、『花瓶の花』などが挙げられると思います。一方、他のミュージシャンへの楽曲提供も行っており、2018年に菅田将暉さんに提供した『さよならエレジー』は大きなヒットを記録しました。この曲は、セルフカバーもなされています。
　声質としては、どこか不安定さを感じさせるようなボーカルが魅力的であり、歌詞は空想的な表現と日常的な表現が入り混じった独特なものになっております。

　
　さて、『花瓶の花』についてです。この楽曲は、2016年に石崎ひゅーいさんによりリリースされたアルバム『花瓶の花』に収録されています。タイトルにあるようにアルバムの表題曲です。MVは松居大吾さんが監督を務めており、蒼井優さんが出演する等、非常に豪華なものになっております。

　『花瓶の花』はゆったりとしたテンポのラブソングです。MVでも表現されていますが、結婚披露宴などでもマッチしそうな作品です。俳優の菅田将暉さんは「最も好きなラブソング」としてこの楽曲を挙げることもあるそうです。
　
　『花瓶の花』の歌メロについては、AメロBメロサビといった馴染みやすい形で作られています。また、ラストのサビで転調が行われ、キーが1つ上がります。この辺りはカラオケで気を付けたいところです。







　さて、『花瓶の花』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D#(D#3)～【地声最高音】mid2G(G4)、【裏声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。地声部分については、一般的な男性の音域の範囲内といえます。以下、見ていきます。

　まず、地声最高音mid2Gはラストサビで頻出します。この楽曲はラストのサビでキーが一つ上がるので、通常サビではmid2F#が最高音になります。この辺りは一般的な男性の音域の範囲内です。
　ただ、上述している部分ではわかりにくいですが、【m2G[なんびゃ]m2F[くね]m2E[んも] 】といったmid2E～mid2G辺りの中高音域が連続的に登場します。その点で、持久力が求められる楽曲であると私は認識しています。場合によっては、キーを下げて歌唱することも選択肢に入れてよいと思います。
　サビで１～２回mid2G辺りが最高音として登場するような楽曲よりも一段難易度が上がると考えてよいのではないかと思います。

　『花瓶の花』を音域全体でみると、低音部分に余裕があります。よって、キーを下げて歌唱することにもある程度向いていると言えます。普段歌いなれていない人が練習することにもそれなりに向いているのではないかと思います。
　一方で、同曲はサビで比較的高めの裏声部分が登場します。よって、歌い慣れていない人はその点が少し難しく感じるかもしれません。その点は注意しておいてください。

　『花瓶の花』はカラオケやライブなどで盛り上がる類の作品ではありませんが、歌詞もメロディーも良いラブソングです。今後どこかで一層注目が集まることもあるかもしれません。興味を持たれた方は練習してみても良いと思います。