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『不思議』(星野源)の音域

こんにちは。今回は星野源さんの『不思議』(2021)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲になります。


『不思議』(星野源),Fushigi(Gen Hoshino)
『不思議』(星野源)の音域






【地声最低音】mid1C(C3) 

m1D#[い]きをしていた たm2D#[だ][そう思]m1D[っ][た]【Aメロ】
★何もかもm1D#[が]m1C[ち]がう【Bメロ】

※m1Cは重要度としては低く、m1D辺りを低音の基準としてもよいです。

【地声最高音】mid2G(G4)  

★文字にm2F[で]m2G地[き][る]なら 気が済むのにな【サビ】


【裏声最高音】hiC(C5) ※各サビで1回ずつ

★瞳m2F地[に]hiC[い]hiA#[ま] やm2D#[ど]り出す【サビ】


【補足】mid2D#(一部のみ)hiA#を含むフレーズ一覧

m2G裏[さ]hiA#裏[よ]m2G#[う]G[こ][ろ]で 額合わせ【Aメロ】
★くm2D#[ち][け]m2G裏[し] [せ]D#[ざ]のまま  
★たm2D#[だ そっと笑][た]

m2D#[なのにな]m2F[そ]ばに居たF[い]D#[の]【Bメロ】
m2F#[他]m2F[人]だけにあF[る]m2F#[の]F[ぉ]

★“好き”m2D#[を]m2F[持][た 日][を]【サビ】 
m2F[あ]m2D#[り]hiA[ま]hiA#[ま]
★まだ m2G裏[や]m2F[だ] 遠く F[も]m2D#[ろ]い

★のm2F[こらぬこ]とばの中に こF[ぼれる記]憶の中に【Cメロ】
★僕らはm2F[い]m2D#[つ][居]F[た]

 まず、『不思議』についてです。この楽曲は、2021年に男性シンガーソングライターの星野源さんによりリリースされたシングル作品です。この記事を執筆時点では配信限定のシングル曲であり、6月下旬にCDシングル『不思議/創造』としてのリリースが予定されております。
 『不思議』はテレビドラマ『着飾る恋には理由があって』のために書き下ろされました。5月末に公開されたMVは2021年6月現在、800万回もの再生回数を記録しており、非常に人気を集めております。

 『不思議』はシンセサイザーなどが印象的なスローナンバーです。書き下ろしの依頼が来た際に、「恋愛ドラマの主題歌としてラブソングを書く」ことが求められ、星野さん自身がキュンとするサウンド等を意識したそうです。具体的には、80年代のR&Bやソウルなどを意識しているようです。

 『不思議』の音域的な特徴についてです。この楽曲は、地声については最高音がmid2Gで作られており、おおよそ一般的な男性の音域の範囲内であります。ただ、同曲はメロの作り方や、リズム、裏声が多用される点などを考慮すると、「歌いやすい楽曲」というわけではありません。歌い慣れた人であればいいですが、ビギナーなどには取っつきにくいのではないかというのが私の印象です。
 ちなみに、ラストのサビは一瞬転調したように感じるのですが、転調は行われておりません。カラオケなどでは注意してください。


 最後に『不思議』の音域についてですが、地声最低音】mid1C(C3)~【地声最高音】mid2G(G4)、【裏声最高音】hiC(C5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域の範囲内であります。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1Cについてはあまりこだわらなくてもよいです。mid1D辺りを低音の基準においてもよいと思います。

 一方、地声最高音mid2Gについてはサビで1回ずつ登場します。回数としてはそこまで多くないです。同曲は、地声の高音域ではmid2F辺りが多く登場します。このmid2F~mid2G辺りは一般的な男性の音域の範囲内ですが、歌い慣れていないとスムーズな発声が損なわれます。ただ、比較的克服しやすいレンジですので、少しずつ練習を重ねてください。慣れないうちは少しキーを下げてもよいです。

 『不思議』は低音域に若干の余裕があるため、キー調整などは可能です。ただ、上図を見るように、音域自体が広めの作品でありますので、ビギナーには以外と向きにくいかもしれません。先にも述べましたが、メロの作り、リズム、裏声の使い方などを考えても、やや取っつきにくい印象です。もし、「同曲をキー調整をしても難しい」と感じたら、別の易しめの曲と並行して練習してください。

 『不思議』はスローなR&Bナンバーであり、カラオケで盛り上がるというような曲ではないと思います。ただ、裏声なども多用されており、この一般的な声域の男性が表現を磨くのにはよい楽曲なのではないかと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
 私自身は初聴ではピンと来なかったのですが、回数を重ねていくうちにハマっていきました。全体として浮遊感のあるサウンドなどが印象深いです。

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