こんにちは。今回はX JAPAN[旧バンド名X]の『X』(1989)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。X JAPANについては以前に、『BLUE BLOOD』(過去記事)を取り上げて以来、久々の登場になります。


『X』(X JAPAN)
『X』(X JAPAN)










【地声最低音】mid2C(C3)  ※Bメロ

m2C#[お前は 全]m2C[て]C#[を]失った

※楽曲全体ではm2C#が頻出します


【地声最高音】hiE(E5)  ※曲全体で2回

hiD#[全て]hiC#[脱]hiB[ぎ]C#[捨]hiE[て]C#[ろ](2番・ラストサビ)


【補足】hiBhiD#辺りの注意点

m2G#[さめ]きった 街に 別れをつげ(Aメロ)

★ X かhiC#[んじ]hiB[て]みろ  さC#[けん]B[で]C#[みろ](サビ) 
hiC#[全]hiB[て]脱ぎ捨てろ
hiD#[心]hiC#[も]hiB[や]C#[せ]

hiB[Get Yourself] hiC#[out](Cメロ)
hiC#[Let’s go Crazy!]

※最初のBメロの後に入るフェイクはhiC#です。


 まず、『X』についてです。この楽曲は、1989年にロックバンドX JAPANによりリリースされたアルバム『BLUE BLOOD』に収録されております。タイトルにあるように、バンド名と同じタイトルの楽曲であり、アルバム曲ながらベストアルバムなどにも収録されている人気曲です。1985年にリリースされたインディーズシングルにもバージョン違いが収録されており、Xの初期から存在する楽曲です。

 『X』はアップテンポのスピードメタル曲です。歌メロについては、AメロBメロサビといった形で作られており、その点では馴染みやすい部分もあるかもしれません。

 同曲の音域的な特徴についてですが、図にも示すように非常にキーが高いです。AメロBメロは大体mi2C~mid2G#辺りで歌メロが作られ、サビではhiC#以上の音階が頻出します。音域自体は広くないので、キー調整はしやすいです。ただ、それを考慮してもしっかり歌い慣れておく必要があります(後述)。原曲キーの場合、音域が狭く高音域が密集する分、やはり持久力が求められます
 



 さて、『X』の音域についてですが、【地声最低音】mid2C(C3) ~【地声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりもかなり高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid2Cについてです。男声曲としては、地声最低音が極めて高いです。男声曲の中には、まれにm2C辺りを最高音に置くこともあるので、Xの楽曲がいかに高いか分かります。そのため、楽曲全体を通して、持久力が要求されます

 一方、地声最高音hiEは2回目のサビとラストのサビで2回登場します。回数としては少なめですが、この楽曲はここ以外の場面でもhiD#,hiC#等の音が多く登場します。hiC#以上の音階を含んだフレーズは曲全体で20回程度登場するため、非常にしんどいです。
 一般的な男性の場合、キーを下げて歌唱した方が歌いやすいと思います。ただ同曲は、メタルロックということもあり、高音域は少し苦しい位の発声の方が、原曲のニュアンスに近づきやすいです。地声最高音がmid2Gの人が頑張ってhiAくらいを出すような発声の方が、良いのではないかと思います。

 『X』は音域自体はそこまで広くなく、キー調整はしやすいです。ただ、先にも述べましたが、同曲はメタル曲ということもあり、原曲のニュアンスに近づけるためには、高音域を叫ぶように歌唱する必要があります。そのため、キー調整するにしても、ある程度の高音域を破綻せずに歌いこなす必要になります。その点で歌い慣れた人向けの作品といえます。

 『X』はインディーズ自体の作品ということもあり、発声もメタル色が強く、手を付けづらい作品で上級者向けなのではないかと思います。

 X JAPANについては、今後『Rusty Nail』(m2A~hiC)など比較的手を付けやすく、メロディアスな作品を入門曲として取り上げてみても良いかもしれません(入門曲といっても相当難しいです)。