カテゴリー

『CLOUDY HEART』( BOØWY ) の 音域

こんにちは。今回はBOØWYの『CLOUDY HEART』(1985)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。
 なお、『CLOUDY HEART』はアーティストおよびレーベルの公式チャンネルでミュージックビデオや音源が公開されておりません。よって、当ブログでも動画の添付は致しません(ストリーミングでは配信されております)。


『CLOUDY HEART』(BOØWY)
『CLOUDY HEART』(BOØWY)の音域







【地声最低音】mid1C#(C#3) 

m1C#m1D[つ]く]り笑いが歪む C#D[な]が]い月日が終わる【Aメロ】
m2D[HO]NEST LOVE オマエだけを愛m1C#[してた]【サビ】


【地声最高音】mid2G#(G#4) ※全体で4回程度

★しかたm2Em2F#[な[い]ゼ はしゃ[いF#[で]た あ[のF#m2G#[日[に]サラ]バ]【Bメロ】


【補足】mid2Emid2F#を含むフレーズ一覧

★そうネ終わm2E[り]は あたり[ま]えの様にEm2F#[く[る]も]のだし【Bメロ】
m2F#[HO]NEST LOVE 傷つm2E[けてばかり]だったけど【サビ】

★honest love say this until m2F#[love]【ラスト】


 まず、『CLOUDY HEART』(クラウディ・ハート)についてです。この楽曲は、1985年にロックバンドBOØWY(ボウイ)によりリリースされたアルバム『BOØWY』に初収録されました。同アルバムは『ホンキー・トンキー・クレイジー』、『BAD FEELING』といったシングル曲が収録されております。
 『CLOUDY HEART』はアルバム曲としてリリースされましたが、ファンからも人気が高く、BOØWYの代表的な1曲として列挙されることが多いです。

 BOØWYは氷室京介さんや布袋寅泰さんらが在籍したロックバンドで、後世に大きな影響を与えました。ただ、1985年のアルバム『BOØWY』は週間最高ランキングが48位と、ブレイク前夜のような位置づけだったのではないかとも思います。翌年以降にリリースされたアルバム『BEAT EMOTION』、『PSYCHOPATH』が大きなセールスを記録し、トップバンドの地位を確立していきます。人気絶頂期の1987年にバンドは解散しますが、今でも「再結成してほしいロックバンド」としてよく名前が挙がる人気バンドです。


 さて、『CLOUDY HEART』はアップテンポのバンド曲です。歌メロにはAメロBメロサビといった構造はありますが、AメロBメロの割合高く、サビはそこまで多くはありません(サビは終盤に多くなる)。ただ、そうした構成は今のJ-POPにはあまり無く、私自身は新鮮に映りました。
 同曲の作詞作曲はボーカルの氷室京介さん、編曲は布袋寅泰(ほていともやす)さんが担当しております。この頃のBOØWYは佐久間正英さんを共同制作者として迎えております。

 『CLOUDY HEART』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域の範囲内、もしくはやや高めのレンジで歌メロが作られております。一般的な男性は少しキーを下げた方が歌いやすいのではないかと推測されます。
 同曲は、Aメロはそこまで高くないですが、Bメロサビ辺りでmid2E~mid2F#辺りが多く登場します。大体mid2F#辺りが安定して歌えると形になりやすいのではないかと推測されます。余裕のある方は、氷室京介さんの抑揚なども意識してみるとよいかもしれません。

 『CLOUDY HEART』を女性が歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。今回の楽曲はmid1C#、mid1D辺りが登場するため、女性にとっては低いです。反面、最高音もmid2G#辺りであるため、原曲キーだと女性の得意なレンジが活かしにくいです。一つの目安ですが、原曲キーから4~5つ程度上げてみてください(#4~#5)。



 最後に『CLOUDY HEART』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C#(C#3)~【地声最高音】mid2G#(G#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域の範囲内、もしくはやや高めです。以下、見ていきます。

 まず、地声最高音mid2G#はBメロで登場します。登場回数は4回程度です。今回のmid2G#は一般的な音域の男性にとってはボーダーとなる音階で、人によってはどうしてもスムーズな発声が損なわれ安いです。そのため、高音域が得意でない男性は、少しキーを下げてもよいのはないかと思います。一つの目安ですが、原曲キーから1つ程度下げてみてください(♭1)。


 『CLOUDY HEART』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意なレンジに調整することができると推測されます。ただ、同曲はある程度音域が広いため、ビギナー向けの調整はもしかしたら難しいかもしれません。また、氷室さんのボーカルは比較的癖があり、慣れてないと原曲ような表現は難しいです。その点でも、歌い慣れた人向けの作品だと思います。

 『CLOUDY HEART』を原曲キーで歌唱する場合、mid2E~mid2G#といったレンジをしっかり歌いこなせることが求められます。とりわけBメロやサビで多く見られます。こうしたことから、「標準よりやや高め~ある程度高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。
 同曲は表現や抑揚の面では難しい部分がありますが、音域の面でみると最近のJ-POPと比べても突っつきやすい印象です。最近のJ-POPのキーが高いと感じられる方は、1990年代以前のバンド曲などを選択肢に入れてみてもよいかもしれません。


 『CLOUDY HEART』はアッパーなバンド曲であり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする