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『俺たちの明日』( エレファントカシマシ ) の 音域

こんにちは。今回はエレファントカシマシの『俺たちの明日』(2007)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『俺たちの明日』(エレファントカシマシ)、Oretachi no Ashita(THE ELEPHANT KASHIMASHI)
『俺たちの明日』(エレファントカシマシ)の音域







【地声最低音】lowG#(G#2) 

m1Bm1C#[どう]だい]?B[ち]か]頃仕事[は] [い]そが[しB[いの]かい?【Aメロ】
★むかm2E[し]みたいに m1C#B[オ[マ][と]歩く夢を
m1C#m1B[時は[な]が]れて もう[りっぱB[な]大人]lowG#[さ]【Bメロ】


【地声最高音】hiC#(C#5) ※全体で1回

hiC#地hIBG#[い]ま]も]ぉ同じほ[し]を見ている【ラストサビ】


【裏声最高音】hiE(E5) ※ラストサビで登場

★わhiC#-hiD#hiE[す[れ[な]い]ぜ] C#裏B[そう]さ]【ラストサビ】 


【補足】mid2F#(一部略)hiCを含むフレーズ一覧

★さあ がEm2F#-m2G#[ん[ば][う[ぜ]【頭サビ】
★オマエはm2G#m2F#[きょ][もhiC地-G#[ど][こ][で]
m2G#F#[不]器]hiA[う]に この日々ときっ[と][っG#[て]る][とだ]ろう
★今はそれぞれのみm2G#F#[ちを行][ぅ]ぅ]【Bメロ】

hiCがサビを中心に8回程度登場

 まず、『俺たちの明日』についてです。この楽曲は、2007年にロックバンド・エレファントカシマシによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、翌年の『Starting Over』に初収録されました。同アルバムには、『笑顔の未来へ』などのシングルが収録されております。バンドとしては、久々のトップ10入りを果たしました。

 『俺たちの明日』はハウス食品の「ウコンの力」のCMソングとしてタイアップが付きました。そうしたこともあり、TV放送で耳にした人も多いのではないかと思います。楽曲の質も相まって、エレカシのYouTubeチャンネルは1580万回、ストリーミングでも今宵の月のように(過去記事)に次ぐ2番目の再生回数を記録しております(Spotifyを参考にしました)。また、2019年には、ドラマ『集団左遷!!』の主題歌としても起用され、長く愛される楽曲となっています。エレカシの2000年代以降の代表的な楽曲の1つだといえそうです。

 余談ですが、ハウス食品はテレビ局との契約関係で、TVCMが流れやすい傾向にありました(私が入手できたデータでは2010年代半ば頃まで)。最近のCMについては把握していないのですが、ゴールデンボンバーの『女々しくて』(過去記事)、キュウソネコカミの『MEGA SHAKE IT!』などはハウス食品をきっかけに楽曲の知名度が大きく上昇した好例だと思います。


 『俺たちの明日』はミドルテンポのバンド曲です。頭サビでメロが始まり、AメロBメロサビと展開します。同曲は、歌詞が評価されている楽曲としても知られ、とりわけ40~50代以降には刺さりやすい作品なのではないかと思います。作詞作曲はボーカルの宮本浩次さん、編曲はYANAGIMANとエレファントカシマシの共同でなされました。

 『俺たちの明日』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては高く、低音域も低めです。音域自体が広いため、キー調整は行いにくく、歌唱可能な人が限られそうです。
 同曲はサビではhiC,hiAが登場するなど高い反面、AメロBメロはmid1B,mid1C#などが多く、低音~高音まで広い音域が要求されます。こうした傾向はエレカシおよび宮本浩次さんの楽曲の1つの特徴でもあります。



 最後に『俺たちの明日』の音域についてですが、【地声最低音】lowG#(G#2)~【地声最高音】hiC#(C#5)、【裏声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ高く、音域そのものも広いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音lowG#はBメロで登場します。この他、Aメロではmid1B,mid1C#といった低音域が多くみられます。mid1B,mid1C#は男性の音域の範囲内ですが、このレンジがAメロBメロで続くと、男性でもかなり低音感があります(最近のJ-POP男性曲でも低め)

 一方、地声最高音hiC#はラストサビで1回だけ登場します。このhiC#以外に、各サビでhiCが登場します(全体で8回程度)。これらは男性の音域としてはかなり高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。ただ、今回の楽曲は音域がかなり広いため、キーを下げる余地は多くありません。


 『俺たちの明日』は音域がかなり広く、キー調整の融通が利きにくいです。私なりの印象ですが、低音域が得意な人だとサビが辛く、高音域が得意な人だとAメロBメロがかなり辛いのではないかと推測されます。そのため、低音域~高音域までしっかりとした練習が不可欠であり、場合によっては歌える人が限定されるかもしれません。

 『俺たちの明日』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G#~hiCといった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。反面、低音域もmid1B,mid1C#辺りのレンジを安定して歌唱できる必要があり、低音域~高音域まで非常に広いです。こうしたとを踏まえると、「ある程度高音域が得意な男性」などが歌唱可能なのではないかと私は推測しました。ただ、いずれにしても低音~高音までしっかりとした習熟が求められます。場合によっては複数人で歌うのもよいかもしれません。


 『俺たちの』は音域がかなり広く、原曲キーで歌うのは大変な作品かもしれません。ただ、歌詞なども含め、エレカシらしさが溢れた作品であり、私も耳に残りました。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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