『Diamonds』( プリンセス プリンセス ) の 音域

　まず、『Diamonds』（ダイヤモンド）についてです。この楽曲は、１９８９年に５人組ロックバンド・プリンセス プリンセスによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、１９９２年のシングルコレクション『SINGLES 1987-1992』に初収録されました。同アルバムは、『世界でいちばん熱い夏』なども初収録となっており、１３０万枚を超えるヒットとなりました。


　さて、『Diamonds』はアッパーなバンド曲であり、当時はSONYの「オーディオテープ」のCMソングとしても話題になりました。それ以前にもバンドとして注目度が高かったプリプリですが、この『Diamonds』により自身初の週間ランキング1位を記録します。シングルは最終的に170万枚を超えるヒットとなり、バンドの代表的な作品となりました。また、２０１７年には配信での売上も１０万ダウンロードを記録し、日本レコード協会よりゴールド認定がなされております。ちなみに、タイトルは『Diamonds』ですが、歌詞にも出てくるように「ダイヤモンド」と読むそうです。


　『Diamonds』の音域的な特徴についてです。同曲は、女性の音域としてはやや高め～高めのレンジで歌メロが作られております。低音域には余地があるため、一般的な女性は少しキーを下げた方が歌いやすいと推測されます。
　同曲は最低音がmid2A#であり、相対的にhiA以上の中高音域の登場回数が多いです。そのため、相対的に中高音域の頻度が高く、高く感じやすいのではないかと私は推測しております。ラストサビでは転調が行われ、キーが1つ上がります。

　ちなみに、同曲を男性が歌う場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいと思います。同曲は2番サビ⇒ラストサビでは間奏をほとんど挟みません。。そのため、高音域が非常に得意な人でも途中で体力が辛くなりやすいです。原曲のようなニュアンスを表現するためにも、キーを下げた方がより歌いやすいのではないかと思います。



　最後に『Diamonds』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A#(A#3)～【地声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域と比べ、やや高め（もしくは「高め」）といったところです。以下、見ていきます。

　まず、地声最高音hiDはラストサビで登場します。登場回数は４回程度です。このhiDは女性の音域の範囲内もしくはやや高めになります。これに次ぐ高音としては通常サビなどでhiC#が１０回程度登場します。今回は全体的にhiA以上が多いことからも、通常はキーを下げた方が歌いやすいと私は推測しました。一つの目安ですが、原曲キーから１～２つ程度下げてみてください。


　『Diamonds』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。ある程度歌い慣れた人であれば、自分が得意なレンジに調整することができそうです。私としては、ビギナー向けの調整も可能ではないかと推測しておりますが、キー調整をしても難しいと感じた場合は、別の易しめの曲と並行して練習してください。
　同曲はメロディー自体は親しみやすく、その点では取っ付きやすいと思います。全体としては中高音寄りの楽曲ですが、アップダウンが多いので、低音～高音まで安定して歌いたいところです。

　『Diamonds』を原曲キーで歌唱する場合、hiA～hiDといった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回、hiC以上が求められる場面はサビとその周辺になりますが、Aメロ等でもhiA,hiBなどがみられるため、相対的に体力が求められます。最低音がやや高い分、高音域が得意な人の方がより歌いやすいと思います。
　こうしたことを踏まえると、「標準より高め～高音域が得意な女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。

　『Diamonds』はノリの良いバンド曲であり、今での愛される人気曲です。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。