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『慟哭』( 工藤静香 ) の 音域

こんにちは。今回は工藤静香さんの『慟哭』(1993)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。ちなみに、当ブログで工藤さんの楽曲を取り上げるのは、『Blue Velvet』(過去記事)以来2回目です。


『慟哭』(工藤静香)
『慟哭』(工藤静香)の音域







【地声最低音】mid1G#(G#3) 

★避けられm2D#[て]m2A#m1G#[か[も]しれない[よm2F[か]ん]【Aメロ】
m2F#F[そ][と]な])く×2 感じ2A#m1G#[て[た]
m1G#[泣]いて 1G#[泣]m2F[て][がつm2G#F#[い]た]【サビ】


【地声最高音】hiB(B4) ※全体で4回

★でhiB[も] BAm2G#[ら]っ]てる]わ でB[も] ちゃBA[か]し]てる]【Dメロ】


【補足】mid2F(一部略)hiA#を含むフレーズ一覧

★(かろうじて かろうじて) つm2F#F[な]い][だ]【Aメロ】
★言いかけたm2F[あ]なた m2F#m2G#F[逃[げ]る]【Bメロ】
m2F[聞]けよ [イ]ヤよ [聞]けよ F#m2G#F[知[っ]てる]
m2F#F[ひ]と]F#[ん]じゅう]泣い[て]【サビ】
m2A#hiA#m2G#[ともだ[ちな]ん]かじゃなG#[い]2A#[い]う想い
m2A#[さ]m2F[せ]よと [か]らかわないで [エラ]そうに
m2G#[こ]G#F#[な][と]ど])こに隠してたの【Dメロ】

 まず、『慟哭』(どうこく)についてです。この楽曲は、1993年に女性歌手の工藤静香さんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同じ年に発表された『Rise me』(ライズ・ミー)に初収録されました。アルバムは、約20万枚のCD売上を記録しました。

 さて、『慟哭』は、テレビドラマ『あの日に帰りたい』の主題歌としてタイアップが付きました。ドラマの人気と楽曲の質が相まって、同曲は、CDとしては90万枚を超えるヒットを記録しました。これは工藤静香さんのシングル曲としては最大のヒットであり、工藤さんはその年の紅白歌合戦にも出場しております。
 『慟哭』はその後もロングヒットを続け、2014年には配信部門でも10万ダウンロードを達成しました。コロナ禍にYouTube公式チャンネルで公開されたミュージックビデオも1000万回を超える再生回数を記録しております(2024年3月現在)。こうして点でも楽曲が長く愛されていることが分かります。


 『慟哭』はアップテンポのバンド曲です。歌メロはAメロBメロサビと展開、全体的に親しみやすいポップです。また、同曲は作詞を中島みゆきさん、作曲編曲を後藤次利さんが担当しております。後藤さんはこれまでに工藤さんの多くの人気曲の作編曲を担当しております。また、作詞を担当した中島さんも、後に同曲をセルフカバーしております。


 『慟哭』の音域的な特徴についてです。同曲はおおよそ一般的な女性の音域の範囲内で歌メロが作られております。個人差はありますが、一般的な音域の女性でも原曲キーでの歌唱は可能そうです(少しキーを下げるのもよい)。
 同曲は、曲全体を通してmid2F~mid2G#辺りが多く登場し、サビやDメロでは部分的にhiA~hiBといった音階が見られます。こうしたことから、おおよそ女性の音域の範囲内としてました。今回はmid2F~mid2G#辺りが多いため、人によっては少しキーを上下させるのもよいと思います。ちなみに、セルフカバーした中島みゆきさんは、原曲キーから1つ低いキーで歌唱されております(mid1G~hiA#)

 ちなみに、男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから4~5つ程度下げてみてください(少し高いかも)。また、「高音域が非常に得意な男性」だと原曲キーでの歌唱も可能そうです。ただ、「高音域が得意な男性」でも少しキーを下げた方がより安定すると思います。



 最後に『慟哭』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G#(G#3)~【地声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域の範囲内です。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1G#はAメロやサビで登場します。この辺りは女性の音域の範囲内です。今回は、「高音域が得意な女性」などは少しキーを上げるのもよいと思います。

 次に、地声最高音hiBはDメロで登場します。登場回数は4回程度です。このhiBに次ぐ地声高音としては、hiA#が6回程度登場します。こうしたことからおおよそ女性の音域の範囲内といえます。そのため、標準的な音域の女性でも原曲キーでの歌唱も可能そうです。
 ちなみに、今回の楽曲はmid2F~mid2G#辺りが全体的に多いため、「高音域が苦手な女性」だと少し歌いくいかもしれません。そのため、場合によっては少しキーを下げるのもよいと思います。逆に、高音域が得意な人は少しキーを上げるのもよさそうです。


 『慟哭』は低音域に余地があるため、キーを下げは可能です。今回の楽曲は、音域がそこまで広くないため、比較的キー調整の融通は利きやすい方だと思います。そのため、歌い慣れた人であれば、ある程度自分の得意なレンジに調整することができそうです。また、ビギナー向けの調整もある程度可能だと思いますが、人によっては少し歌いにくい部分も出てくるかもしれません。
 同曲はメロディー自体は比較的わかりやすく、リズムが難しい部分も少ないです。そのため、音域が合うのであれば、カラオケのレパートリーや練習曲には向くと思います。

 『慟哭』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F~hiBといった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回はmid2F~mid2G#が全体的に多く、サビでは部分的にhiA#などが見られます。
 こうしたことを踏まえると、「標準よりやや低め~標準より高めの音域の女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。「高音域が得意な女性」などは少しキーを上げるのもよいと思います。


【まとめ】

①hiA以上の中高音が多くなく、「一般的な音域の女性」でも歌いやすい
②原キーだと「標準よりやや低め~標準より高めの音域の女性」などに合いそう
③キー調整も比較的しやすい(高音域が得意な人は上げてもよい)
④メロも分かりやすいため、練習曲向き

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コメント

  1. ああ より:

    リクエストに応えて頂きありがとうございます!
    自分が思ってたより意外と中音域が多いなって感じでした

    • もりっしー より:

      ですね。中島みゆき酸は半音下げて歌ってるので
      意外と中音域が多いです。
      慣れない人は少しキーを下げるのもよいと思います。