『ヤングアダルト』( マカロニえんぴつ ) の 音域

　まず、『ヤングアダルト』についてです。この楽曲は、２０１９年にロックバンド・マカロニえんぴつによりリリースされたミニアルバム『season』に初収録されました（メジャー初のフルアルバム『hope』にも収録）。同アルバムには、シングル『青春と一瞬』(過去記事)が収録されております。

　『ヤングアダルト』はマカえんのYouTubeチャンネルでミュージックビデオが公開されており、アルバムのリード曲のような位置づけになります。公開されたMVは２０００万回を超える再生回数を記録しております（２０２３年７月現在）。また、２０２３年３月にはストリーミング再生で１億回を突破し（引用元）、日本レコード協会よりプラチナ認定がなされました。バンドの中でも特に人気の高い１曲です。


　『ヤングアダルト』はノリの良いミドルナンバーです。歌メロはAメロサビCメロで作られており、ラストサビではキーが１つ上がります（Cメロから転調してます）。Cメロは音程が取りづらくなっているため、カラオケなどでは注意が必要です。作詞作曲ははっとりさん、編曲はマカロニえんぴつによりなされました。

　『ヤングアダルト』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては高め（もしくは明確に「高い」）レンジで歌メロが作られております。低音域には若干の余地があるため、一般的には少しキーを下げた方が歌いやすいと思います。
　同曲は「Aメロは中低音がメイン」、「サビでは中高音域が中心」となります。そのため、音域が広く、低音～高音まで安定した歌唱が求められます。高音域が得意な人だとAメロ辺りは少し歌いにくいかもしれません。

　同曲を女性が歌唱する場合、通常はキー上げを推奨します。今回はAメロでmid1D#～mid1F辺りが多く、一般的な女性には歌いにくいレンジです。ただ、今回は音域が広いため、人によってはキーを上げても難しい部分が出てくるかもしれません（男性も同様）。



　最後に『ヤングアダルト』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C(C3)～【地声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、「高め」、もしくは明確に「高い」です。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1CはAメロで登場します。登場回数は多くはありませんが、mid1D#とのコンボになっています。この辺りは男性の音域の範囲内です。ただ、高音域が得意な人だと少し歌いにくいかもしれません。また、女性にとっては相当低いレンジになります。そのため、女性の場合はキー上げを推奨します。

　次に、地声最高音hiBはラストサビで登場します。登場回数は２回程度です。今回はラストサビは通常サビよりもキーが１つ高いため、１番２番サビではhiA#が最高音となります（登場回数は４回）。こうしたことを踏まえると、一般的な男性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいといえそうです。一つの目安ですが、原曲キーから２～３つ程度下げてみてください。


　『ヤングアダルト』は低音域に若干の余地があり、キー下げは可能です。ただ、同曲は音域が広く、低音域もそれなりに低いため、大きなキー下げには向きにくいです。そのため、キー調整をしても難しいと感じる人もおられるかもしれません。その辺りは留意しておいてください。
　同曲はメロディー自体は分かりやすく、音域が合う人であれば楽しく歌えそうです。ただ、Cメロは転調し、音程が難しい部分もありますので、その辺りは注意が必要です。

　『ヤングアダルト』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F～hiBといった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回はサビやCメロで多くみられる反面、Aメロ辺りは中低音中心になります。こうしたことを踏まえると、「標準より高め～高音域が得意な男性」などが原曲キーにマッチしやすいと私は判断しました。逆に「高音域が非常に得意な男性」はキーを上げた方がより歌いやすいかもしれません。その辺りは各々実際に歌唱してみてください。


　『ヤングアダルト』はノリの良いバンド曲であり、カラオケでも歌いやすいと思います。また、私自身は歌詞が非常に耳に残りました。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。