『Just The Way You Are』(ブルーノ・マーズ[Bruno Mars])の音域

　まず、『Just The Way You Are』についてです。この楽曲は、２０１０年に米国の男性シンガーソングライター・ブルーノ・マーズ[Bruno Mars]さんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては『ドゥー・ワップス&フーリガンズ』に収録されております。同アルバムは、当ブログでも取り上げた『Grenade』(過去記事)なども収められており、全世界で１５００万枚以上の大ヒットを記録しました。アルバムは、２０１２年にグラミー賞のアルバム・オブ・イヤーを受賞しております。

　さて、『Just The Way You Are』はマーズさんの記念すべきデビューシングルであり、全世界で大きなヒットを記録しました。日本国内だけでも１０万ダウンロードを記録、また２０２２年にはストリーミングでも５０００万再生を記録する等、長らく愛され続けております。マーズさんを世界的なミュージシャンに押し上げた楽曲であり、代表曲の１つでもあります。


　『Just The Way You Are』はミドルテンポのR&B・ポップです。歌メロはAメロサビCメロとシンプルに展開します。英語詞の楽曲ではありますが、メロディーが親しみやすく、サビなどは何度か聞いているうちに口ずさめるようになるのではないかと思います。

　『Just The Way You Are』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては高いレンジで歌メロが作られております。低音域には余地があるため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。
　同曲は最低音がmid1Fと男性曲としては低音が高めです。そのため、相対的に高音寄りで、サビではhiA以上が多く登場します。そうした特徴故に、高音域が得意な男性の方が有利に働きやすいです。「標準より低い音域の女性」なども原キーでの歌唱が視野に入ってくる可能性があります。

　『Just The Way You Are』を女性が歌唱する場合、通常は少しキーを上げた方が歌いやすいと思います（原キーでの歌唱も一応可能そう）。一方、「歌い慣れていない女性」や「標準より低い音域の女性」などは原曲キーがマッチする可能性もあります。その辺りは実際に歌唱してみてください。



　最後に『Just The Way You Are』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F(F3)～【地声最高音】hiC(C5)、【裏声最高音】hiC(C5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高いです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1FはAメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。低音域は低音域が得意な女性などもマッチしやすいと思います。

　次に、地声最高音hiCは2番Aメロで登場します。登場回数は１回のみです。ただ、このhiC辺りは男性の音域としてはかなり高いです。同曲はhiCに次ぐ地声高音として、hiAが２０回近く、hiA#も８回程度登場します。そのため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから３つ程度下げてみてください（♭３）。


　『Just The Way You Are』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。ある程度歌い慣れた人であれば、自分の得意なレンジに調整することが可能そうです。一方、ビギナーにとっては音域も広く、英語詞というハードルもあるため、練習曲には少し向きにくいかもしれません。
　同曲はメロディー自体は親しみやすく、展開もカラオケ向きです。ただ、英語詞であり、テンポも速いため、事前に歌詞をしっかり覚えておく方がよいと思います。

　『Just The Way You Are』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G～hiA#といった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。この辺りはサビを中心に多く登場し、回数も多いです。こうしたことを踏まえると、「高音域が（非常に）得意な男性」が原曲キーに合いやすいと思います。また、音域的には女性が歌唱することも可能であり、とりわけ「標準より低い～低めの音域の女性」などは原曲キーがマッチする可能性もあります。


　『Just The Way You Are』はノリの良いR&Bであり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。また、サビが分かりやすく、歌声の良さも活きやすいです。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。