『チノカテ』(ヨルシカ)

【地声最低音】mid1G#(G#3)
★m1G#–2A#[飲]み]掛[けm2G#裏[の]【Aメロ】
★m1G#–2A#[ほ]ん]当[に]m2G#裏–F地[大事だっ]た]のに
★m1G#[そろそ]ろ変えm2F[な]ければ
★m1G#–m2F[ま]ち]へ出よう【サビ】
【地声最高音】hiA#(A#4) ※全体で8回
★先m2G#–hiA#地[をえ[が]いた]地図はF#[な]いんG#[だ]ろうか【サビ】
★m1G#[ま]よいはしないhiA#地–m2G#–F[だ]ろう]か]【ラストサビ】
【裏声最高音】hiC#(C#5) ※サビで登場
★これから先hiC#裏–C–m2G#[の]もっ]と]【サビ】
★ものm2G#–hiA#地[もソ[ファ]ァも]本F#[も捨]てhiC#裏[よう]
★あとm2G#[は] hiA#地–2G#[ど]うか]目を開hiC裏–hiC#[け[て]【ラストサビ】
【補足】mid2F~hiA#を含むフレーズ
★m2A#[コ]ッ[プ]が[ル]ビーm2F[み]たいだ【Aメロ】
★m2F[夕]陽を呑み[込ん]だ
★m2G#裏–F–F#–G#[どよ]うの[生[活][感]を
★hiA#裏[Fu] m2G#[Fu] F[Fu] Fu Fu あ、夕陽【Bメロ】
★m1G#–2F–m2F#[ほ]んとうに[綺]麗]だね
★m1G#[ま]よいはしないhiA#裏–m2G#–F[だ]ろう]か]【サビ】
★それF–m2F#[で[いい]か]ら そ[のままF#[で]いい]から
★m2A#[コ]ッ[プ]が[ル]ビーm2F[み]たいだ【Aメロ】
★m2F[夕]陽を呑み[込ん]だ
★m2G#裏–F–F#–G#[どよ]うの[生[活][感]を
★hiA#裏[Fu] m2G#[Fu] F[Fu] Fu Fu あ、夕陽【Bメロ】
★m1G#–2F–m2F#[ほ]んとうに[綺]麗]だね
★m1G#[ま]よいはしないhiA#裏–m2G#–F[だ]ろう]か]【サビ】
★それF–m2F#[で[いい]か]ら そ[のままF#[で]いい]から
まず、『チノカテ』についてです。この楽曲は、2022年に音楽ユニット・ヨルシカによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、2023年にリリースされた『幻燈』に初収録されました。同作は文学作品をオマージュした楽曲で構成されています。今回取り上げる『チノカテ』については、アンドレ・ジッドの『地の糧』をモチーフに制作されています。ジッドは『狭き門』、『田園交響楽』などでも知られ、1947年にノーベル文学賞を受賞しています。
『チノカテ』の音域的な特徴についてです。同曲は、女性の音域の範囲内(J-POPの女性曲としてはやや地声高音が控えめ)で歌メロが作られています。一般的な音域の女性が原曲キーで歌唱しうる楽曲です。
今回の楽曲はサビが特に高いのですが、地声最高音はhiA#程度であり、J-POPの女性曲としては高音がやや控えめです。地声感のある中高音としては大体mid2F~hiA#辺りがよく見られます。低音についてもmid1G#程度であり、大よそ標準的であり、「標準より(やや)低めの音域の女性」等が原キーで歌唱することも可能だと私は分析しています。。高音が控えめな分、「中高音域が得意な女性」などは少しキーを上げて歌唱してもよいかもしれません。
男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいと私は分析しています。一つの目安ですが、原曲キーから3~5つ程度下げてみてください。今回は、地声最高音がhiA#程度であるため、「高音域が非常に得意な男性」については理論上は原曲キーで歌唱することも可能です。ただ、ボーカルsuisさんの発声の強弱などを考慮すると、若干キーを下げた方がより安定するのではないか私個人としては推定しています(「女声域に近似するような高音男性」については原キーでもよいかもですが)。
最後に『チノカテ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G#(G#3)~【地声最高音】hiA#(A#4)、【裏声最高音】hiC#(C#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域の範囲内です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1G#はAメロBメロサビと広く登場します。この辺りは女性の音域の範囲内です。ただ、登場回数が多いため、「高音域が非常に得意な女性」については若干キーを上げてもよいかもしれません。
次に、地声最高音hiA#はサビを中心に計8回程度登場します。このhiA#に次ぐ地声高音としてはmid2G#がピークとなる場面が全体で4回、mid2F#が18回程度登場します。これらを考慮すると、女性の音域の範囲内であり、一般的な音域の女性が原曲キーで歌唱しうる楽曲です。J-POPの女性曲としては高音がやや控えめであるため、「標準より低め~やや低めの音域の女性」なども原キーを選択肢に入れてみてもよいかもしれません。逆に、「中高音域が得意な女性」についてはキーを上げることも選択肢です。
『チノカテ』は低音域に余地があるため、キー下げは可能です。今回の楽曲は地声音域がそこまで広くはないため、キー調整の融通は利きやすいです。歌い慣れた人はもちろん、ビギナー向けの調整も可能であると私は想定しています。ただ、キーを調整したからといって直ちにsuisさんのような歌唱が出来るわけではないので弛まぬ練習を心掛けたいです。
今回の楽曲はメロやリズムは比較的わかりやすいです。音域がマッチするのであれば練習曲やカラオケにおススメです。ただ、要所で裏声が登場しているため、地声と裏声の器用な使い分けが不可欠です。
『チノカテ』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F~hiA#(裏声はhiC#まで)といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はmid2F~mid2F#辺りが比較的多く、サビではmid2G#~hiA#が登場します。低音についてはmid1G#程度で標準的ですが、登場回数が多いため、「高音域が非常に得意な女性」については若干歌いにくい可能性もあります。
こうした点を考慮すると、「標準より低め~標準より高めの音域の女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。「高音域が得意(or非常に得意)な女性」については個人差がありますが、場合によってはキーを上げた方がより歌いやすい可能性があります。
【まとめ】
①J-POPの女性曲としては高音がやや控えめ。低音はおおよそ標準的
②原キーだと「標準より低め~標準より高めの音域の女性」向け
③要所で裏声が登場する。裏声と地声の器用な使い分けが不可欠
④メロやリズムに分かりやすい。練習曲やカラオケにおススメ