『気づけよBaby』( THE ORAL CIGARETTES ) の 音域

　まず、『気づけよBaby』についてです。この楽曲は、２０１６年にロックバンドTHE ORAL CIGARETTESによりリリースされたアルバム『FIXION』(フィクション) に収録されております。同アルバムはオーラルの２枚目のメジャーフルアルバムであり、エイミー、『狂乱 Hey Kids!!』(過去記事)などのシングル曲が収められております。

　さて、『気づけよBaby』はアルバム『FIXION』のリード曲であり、１曲目に収録されております。非シングル曲ながら人気も高く、バンドのYouTube公式チャンネルでは１０００万回近い再生回数を記録(2023年8月現在)、カラオケでもよく歌われているようです。

　『気づけよBaby』はアッパーなバンド曲です。ギターなどがバンドサウンドが気持ちよく、全体的にダンサブルです。また、Dメロでは転調が行われますので、カラオケなどでは音程に注意してください（ラストサビは通常のキーに戻る）。作詞作曲はボーカル＆ギターの山中拓也さんによりなされました。


　『気づけよBaby』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域と比べ、高めのレンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。
　同曲は曲全体を通してmid2E～mid2G#辺りが多く登場します。全体的に中高音域の割合が高く、標準より音域が高い男性でもスタミナが要求されます。中高音寄りであるため、高音域が得意な人の方が有利になりやすいです。

　ちなみに、女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。ただ、今回は最低音がmid1F#であり、mid2F#辺りも多く登場するため、「歌い慣れてない女性」、「標準より低い音域の女性」などは原曲キーがマッチする可能性もあります。その辺りは各々実際に歌唱してみてください。



　最後に『気づけよBaby』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)～【地声最高音】mid2G#(G#4)、【裏声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高めです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1F#はBメロやサビで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。今回はmid1G#、mid1F#辺りが低音域であるため、女性の中には原キーでも歌唱可能な人がおられると思います。

　次に、地声最高音mid2G#はBメロやサビで登場します。登場回数は30回近くとかなり多いです。この辺りは男性の音域としてはやや高いレンジであります。また、mid2E～mid2F#辺りも多いため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから１～２つ程度下げてみてください（♭１～２程度）。


　『気づけよBaby』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、大よそ自分の得意なレンジに調整することができそうです。一方、今回は音域は滅茶苦茶には広くないため、ビギナー向けの調整も一応可能なのではないかと思います。ただ、キー調整をしたからといって、すぐに山中拓也さんのような歌唱ができるわけではありませんので、弛まぬ練習を心掛けてください。

　『気づけよBaby』を原曲キーで歌唱する場合、mid2E～mid2G#といった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回は登場回数が多く、ある程度高音域が得意な男性でもスタミナが不可欠になります。
　こうしたことを踏まえると、「標準より高め～高音域が得意な男性」が原曲キーにマッチしやすいと私は判断しました。また、「標準より低い音域の女性」なども原曲キーが合う可能性があります。


　『気づけよBaby』はノリの良いバンド曲であり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。