『愛♡スクリ～ム！』(AiScReam)の音域

　こんにちは。今回はAiScReamの『愛♡スクリ～ム！』(2024)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。


『愛♡スクリ～ム！』(AiScReam)








【地声最低音】mid2A#(A#3)　

★おm2F#[しえても]っとあなm2A#[たの事]【Aメロ】


【地声最高音】hiC#(C#5)　※全体で５回程度

★m2F#–hiC#地[F[all] 止めG#–hiA[られ[ない]【Bメロ】
★hiA#[Melt-melty] 溶けhiC#[ちゃ]うよ]【サビ】



　まず、『愛♡スクリ～ム！』についてです。この楽曲は、2025年にメディアミックス作品『ラブライブ！シリーズ』から派生した声優ユニット・AiScReamによりリリースされたシングル作品です。
　同曲はSNSなどで大きくバズり、海外のランキングなどでもチャートインするなど話題となりました。YouTubeで公開されたMVやリリックビデオの再生回数は、2025年12月現在、2000万回を超えております。


　『愛♡スクリ～ム！』の音域的な特徴についてです。同曲は女性の音域としてはやや高め（体感的には明確に「高い」）レンジで歌メロが作られています。低音域に余地があるため、一般的には少しキーを下げた方が歌いやすいと私は推測しています。
　今回の楽曲は、サビを中心に中高音がよく見られますが、ABメロでもhiA#～hiC#辺りが含まれています。低音についても女性曲として標準的か若干高めです。こうした点を考慮すると、女性の音域としてはやや高いと私は分析しています。
　今回の楽曲は3人ボーカルであり、また主旋律以外にも多くのパートが重ねて収録されています。そのため、ソロで歌う場合、主旋律全てをカバーしようとすると体力的に辛くなりやすいです。そのため、歌唱する際は、「どのパートを歌唱するか」、「どこのメロを歌うか」といったことを整理しておいた方がよいと思います。

　男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから６～９つ程度下げてみてください（もしくは３～６つ程度上げて、1オクターブ下を歌唱する）。人によっては、キー調整をせずに1オクターブ下のレンジを気軽に歌うのもよいと思います。一方、今回はかなり可愛らしいニュアンスの作品であるため、その点で男性としてにはハードルに感じる人もおられるかもしれません。



　最後に『愛♡スクリ～ム！』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A#(A#3)～【地声最高音】hiC#(C#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域と比べ、高めです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid2A#はAメロで登場します。この辺りは女性の音域の範囲内です。ただ、今回は低音が登場する場面がそこまで多くなく、見た目より低音が高い曲だと私は分析しています。

　次に、地声最高音hiC#はBメロやサビを中心に計5回（ロングトーン含む）登場します。このhiC#に次ぐ地声高音としてはhiA#がピークとなる場面が全体で23回、hiAが3回登場します。今回はセリフパートや【サビ②】などの音程も考慮すると女性の音域としては高めであり、通常はキーを下げた方が歌いやすいと私は分析しています。一つの目安ですが、原曲キーから１～３つ程度下げてみてください。


　『愛♡スクリ～ム！』は低音域に余地があるため、キー下げは可能です。歌い慣れた人であればある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。また、ビギナー向けの調整も可能だと思いますが、今回の楽曲はソロだと難しい要素も多いため、注意が必要です（詳細は後述）。
　今回の楽曲はメロやリズムは比較的わかりやすいです。ただ、3人ボーカル曲であり、息継ぎがしにくそうな場面もあります。歌唱する際は、「どのパートを歌唱するか」、「どこのメロを歌うか」といったことを整理しておいた方がよいと思います。可能であれば、3人で歌うとより高い完成度になるのではないかと思います。

　『愛♡スクリ～ム！』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F#～hiC#といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回は全体的にmid2F#～hiA#辺りが多く、要所でやhiC#が登場します。今回はセリフパートなどの分析はしておらず、息継ぎしにくそうな場面もあるため、見た目以上に高く感じやすい曲ではないかと思います。低音も女性曲としてはやや高めです。
　こうした点を考慮すると、「標準より高め～高音域が非常に得意な女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました（ソロの場合）。今回は3人ボーカルの曲であり、3人のセリフパートなどもあるため、3人以上で歌うとより完成度を高めやすいと思います。

【まとめ】

①全体的にやや中高音寄りの曲（体感的に高く感じやすい）
②原キーだと「標準より高め～高音域が非常に得意な女性」向け（1人の場合）
③メロは分かりやすい。ソロだと少し歌いにくそうな場面もあるので注意
④1人の場合は、「どのメロを歌うか（どこを歌わないか）」など整理しておくとよい
⑤3人で歌うとより完成度を高めやすい