『寝起きヤシの木 (feat.歌愛ユキ)』( ゆこぴ )の 音域

　まず、『寝起きヤシの木 (feat.歌愛ユキ)』についてです（以下、『寝起きヤシの木』）。この楽曲は、２０２３年にボカロPのゆこぴさんによりリリースされたシングル作品です。配信限定のシングルであり、YouTubeやニコニコ動画で動画が公開されております。

　ゆこぴさんは、今年リリースされた『強風オールバック』(過去記事)が爆発的なヒットを記録。日清食品のCMとしても起用されるなど、大きな話題となりました。そうした影響もあり、『寝起きヤシの木』にも注目が集まります。
　『寝起きヤシの木』はリリースから8時間57分でYouTubeで１００万再生を達成するなど当初から大きな話題となりました。この記事を執筆時点でリリースから2週間程度ですが、既に１０００万再生を超えており、『強風オールバック』を上回る人気作となっています。


　『寝起きヤシの木』はアップテンポのボカロ曲です。サビで歌メロが始まり、Aメロサビと展開します。前回の『強風オールバック』同様に、ボカロ曲としてはかなりシンプルな作品ですが、中毒性のあるメロで耳に残りやすいのではないかと思います。また、歌詞はひどい寝癖がテーマとなっており、共感できる人も多いのではないかと思います。また、今回も小津さんによるアニメーションが目を引きます。

　『寝起きヤシの木』の音域的な特徴についてです。同曲は、おおよそ女性の音域の範囲内で歌メロが作られており、ボカロ曲としてはかなり取っ付きやすいです。原曲キーでの歌唱も可能そうですが、場合によっては少しキーを下げるのもよいと思います。
　同曲は最高音hiBが全体で１３回程度登場します。演奏時間が２分程度の作品ですので、体感的には登場回数が多いのではないかと感じました。原キーで歌唱可能な方も多そうですが、人によっては若干キーを下げた方が歌いやすいかもしれません。

　ちなみに、男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。人によっては1オクターブ下のメロを歌唱してもよいかもしれません。「高音域が非常に得意な男性」は原曲キーでの歌唱も可能そうですが、原曲の緩い感じを表現したい場合、やはりキーを下げた方がマッチしやすいと私は推測しております。



　最後に『寝起きヤシの木』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3)～【地声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域の範囲内です。以下、見ていきます。。以下、見ていきます。

　まず、　まず、地声最高音hiBはサビ等に登場します。この辺りは女性の音域の範囲内ですが、慣れていないとスムーズな発声が損なわれやすいです。今回は、『強風オールバック』ほどではないものの、hiBの登場回数も１３回と程度見られます。多くの人が原曲キーでの歌唱が可能そうですが、「高音域が得意でない女性」、「歌い慣れていない女性」などはキーを下げた方がよさそうだと私は感じました。また、楽曲自体が緩めの作品ですので、一般的な音域の女性もキーを下げて気軽に歌うのも良さそうです。


　『寝起きヤシの木』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。同曲は最高音がhiBとそこまで高くないため、キー調整をすればある程度自分が得意なレンジに調整することができそうです。また、ビギナー向けの調整も可能です。
　同曲はメロディー自体もかなりシンプルであり、息継ぎなどもしやすそうです。リズムなどの点からも、練習曲としては使いやすいと思います。

　『寝起きヤシの木』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G～hiBといった中高音域をしっかり歌いこなせることが求められます。同曲は短い演奏時間の中でhiBが１３回程度も登場します。hiBは一般的な女性の音域の範囲内ですが、「標準より低い音域の女性」だと少し歌いにくいかもしれません。こうしたことを踏まえると、「標準的～高音域が得意な女性」が原曲キーに合いやすいと私は判断しました。


【まとめ】

①ボカロ曲としてはかなりシンプルで歌いやすい
②「標準～高音域が得意な女性」などが原キーに合いそう
③緩めの作品なので、キーを下げて楽に歌うのもよい
④男性はキー下げ推奨。