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『酔いどれ知らず』( Kanaria ) の 音域

こんにちは。今回はKanariaの『酔いどれ知らず』(2022)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。当ブログでKanariaさんの楽曲を取り上げるのは、『KING』(過去記事)以来2回目になります。
 なお、今回はボカロ曲ということもあり、【地声最高音】と【裏声最高音】は区別せずに、ただ【最高音】としております。その点はご了承ください。


『酔いどれ知らず』(Kanaria)、Youdore Shirazu(Kanaria)
『酔いどれ知らず』(Kanaria)の音域






【地声最低音】mid2A(A3) 

hiA[あなたの]声に耳を貸す時m2Bm2A[ま[で]【Bメロ】


【最高音】hiD(D5) ※全体で2回程度

★(酔いどれ知らずの恋敵) hiDhiC#hiB[だ]か]ら] hiA[Ah] Ah【サビ】
★一千を隠して 十をhiBhiC#[吐[け][だ]hiD[け]【2番Aメロ】



【補足】hiAhiC#を含むフレーズ一覧

m2F#[夢が覚]めた [酔いどれ知]らず【Aメロ】
★争いごとは 夜がm2G#hiA[明[け]る]まで
★一千の声は 声がm2G#hiA[枯[れ]る]AhiB[ま[で]
hiA[うっちゃる]幸せ AhiB[ずっと醒[め]な][で]【Bメロ】

★そして 泥ihA[泥]  hiC#hiB[は][れ]あ])ら]れ(※少し音程ズレてもよい)【サビ】
hiA[屈する] AhiB[ま[で  ミ][グ]][ム]hiC#
★迷い込んだら hiA[そ][は]hiBhiC#[き[み]の]×]×【2番Aメロ】
hiC#hiB[ねぇ見てき]れい] BhiA[白昼夢ロ]ン]
★ 悪くないわ 酔いどれ知らずの物語 [Ha]hiE【ラストサビ】

 まず、『酔いどれ知らず』についてです。この楽曲は、2022年にボカロPのKanariaさんによりリリースされたシングル作品です。配信限定のシングルであり、同じ年にリリースされたアルバム『Kanaria.code』に初収録されました。同曲は、『KING』(過去記事)をはじめ、これまでのKanariaさんの人気曲が網羅されたベスト盤のような位置づけになっております。
 『酔いどれ知らず』は昨年の5月頃にリリースされましたが、最近はTik tokで大きくバズっており、それに伴い、ストリーミングなどでも上位にランクインするようになりました。KanariaさんのYouTube公式チャンネルで公開されているミュージックビデオは、1500万回の再生回数を記録しております。また、Mr.FanTastiCのボーカルであるメガテラ・ゼロさんがカバーした動画も2000万回の再生数を記録するなど大きな話題になっております。


 『酔いどれ知らず』の音域的な特徴についてです。同曲は女性の音域としては高めのレンジで歌メロが作られております。低音域には余地があるため、一般的な女性は少しキーを下げた方が歌いやすいのではないかと思います。
 同曲は、AメロからhiA,hiBなどが登場し、サビではhiC#,hiDが登場するなどします。最高音が滅茶苦茶に高いわけではないですが、全体的に高音寄りの楽曲です。そのため、「標準~やや高めの音域の女性」などは途中で体力的に辛くなるかもしれません。ただ、一般的なボカロ曲の中ではかなり取っ付きやすい分類になるのではないかと私自身は判断しました。
 ちなみに、男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。ただ、高音域が得意な人などは、先述のメガテラ・ゼロさんによるカバーなどを参考にして原曲キーで歌ってみてもよいかもです(ロック色があり、またキーが高いので難しいですが)。



 最後に『酔いどれ知らず』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A(A3)~【最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域と比べ、高めです。以下、見ていきます。

 まず、地声最高音hiDは1番サビと2番Aメロで登場します。登場回数は2回程度です。この辺りは女性の音域としては高めです。また、同曲は全体的にやや高音寄りになっております(hiC#の回数がかなり多い)。そのため、一般的な女性は少しキーを下げた方が歌いやすいのではないかと私は分析しました。一つの目安ですが、原曲キーから1~2つ程度下げてみてください。また、場合によってはhiC#やhiDを含む場面で裏声で歌ってもよいのではないかと思います。


 『酔いどれ知らず』は低音域に余地があり、キー下げはしやすいです。同曲は、全体としては落ち着いた趣のある作品であり、音域自体は滅茶苦茶には広くありません。そのため、ある程度歌い慣れた人であれば、自分の得意なレンジに調整することができそうです。一方、ビギナーなどはもしかしたら一部歌いにくい部分が出てくるかもしれません。
 同曲は比較的ゆったりめの作品ですが、若干息継ぎがしにくそうな部分があります。そのため、「どこで息継ぎを入れるか」、「どこかで妥協できるか」といったことも整理しておくとよいと思います。ただ、他のボカロ曲と比べるとかなり取っ付きやすい楽曲なのではないかと私自身は分析しました。

 『酔いどれ知らず』を原曲キーで歌唱する場合、hiA~hiDといったレンジをしっかり歌いこなせる力が求められます。先述のように、同曲はAメロ辺りでもやや高く、全体的に少し高音寄りです。そのため、「標準より高め~高音域が得意な女性」などが原曲キーにマッチしやすいと私自身は判断しました。


 『酔いどれ知らず』は一部息継ぎをしにくそうな部分などもありますが、ボカロ曲としてはかなり手を付けやすそうです。演奏時間も2分程度で短いですので、興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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