『HIGH PRESSURE』( T.M.Revolution ) の 音域

★m2F#–F[夏をせ]い]する者だm2G#[け]が] m2F#–F[恋]をせ]いする
★夜型のm2E{体]質をm2A[変]えm2F#[て]る]【Aメロ】
★m2F#–m2E[う]みを]目F#[指]した] 標識[と]街ですれち[がF#[う]【Bメロ】
★カラm2E–m2G[ダ[を] G–F[夏]に]ス]ル【ラストサビ冒頭[転調−1]】

　まず、『HIGH PRESSURE』（ハイ・プレッシャー）についてです。この楽曲は、１９９７年に男性歌手・西川貴教さんのソロプロジェクトT.M.Revolution（ティー・エム・レヴォリューション）によりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、１９９８年の『triple joker』に初収録されました。同アルバムは、『WHITE BREATH』(過去記事)、『LEVEL 4』などのブレイク期のシングル曲が中心に収録されており、出荷ベースで２００万枚を超える大ヒットとなりました。

　さて、『HIGH PRESSURE』はシングル作としては、初の週間トップ10にランクインし、最終的には８０万枚近いCDセールスを記録しました。『HOT LIMIT』(過去記事)などとともに西川さんを代表する人気曲となっております。２０２３年には、『FNS27時間テレビ37』テーマソングに起用されるなど、未だに愛され続ける楽曲の１つです。１９９７年頃は、T.M.Revolutionのブレイク期にあたり、西川さんはその年に紅白歌合戦に初出場し『WHITE BREATH』を披露しております。


　さて、『HIGH PRESSURE』は夏らしいアッパーなデジタルポップです。頭サビで歌メロが始まり、AメロBメロサビと展開します。ちなみに、同曲は転調が多くなされております（サビ⇒Aメロ、Bメロ⇒サビ等）。そのため、音程を取るのが苦手な人などは、原曲をしっかり聴き込んでおきたいところです。作詞は井上秋緒さん、作曲編曲は浅倉大介さんによりなされました。


　『HIGH PRESSURE』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては高いレンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいと思います。
　同曲は最低音がmid1G#であり、相対的に中高音域の登場回数が多くなります。AメロやBメロ等でもmid2E,mid2F#といった中高音域が必ず含まれますので、標準より高い音域の男性でもスタミナが不可欠となります。中高音域が得意な男性の方がマッチしやすい楽曲だといえます。

　ちなみに、女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。ただ、今回は最低音が高い分、「標準より低い音域の女性」などは原曲キーがマッチする可能性もあります。「女性曲は高くて、全く歯が立たない」といった女性は、『HIGH PRESSURE』辺りを選択肢に入れてみてもよいかもしれません。



　最後に『HIGH PRESSURE』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G#(G#3)～【地声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高いです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1G#はサビで登場します。このmid1G#は男性曲の最低音としては高いです。mid1G#が最低音の男性曲は、高い確率で「一般的な男性にとってはキーが高い曲（要スタミナ）」となります。今回の『HIGH PRESSURE』についても明確にその傾向が当てはまります。

　次に、地声最高音hiAはBメロで登場します。登場回数は２回程度と少なめです。一方、hiAに次ぐ地声高音として、mid2G#をピークとする場面が全体で30回超とかなり多く見られます。そのため、一般的な男性には高音感があり、通常はキーを下げた方が歌いやすいと思います。一つの目安ですが、原曲キーから１～２つ程度下げてみてください。


　『HIGH PRESSURE』は低音域に余地があり、キー下げはしやすいです。今回の楽曲は音域自体はそこまで広くないため、キー調整の融通はかなり利きやすいです。そのため、キー調整に抵抗がないのであれば、ビギナーなども自分の歌いやすいレンジに調整することができそうです。当然、原曲のように歌いこなすには、キーを調整するだけでは不可能ですので、弛まぬ練習を重ねてください。
　今回の楽曲はメロディー自体は親しみやすいのですが、転調が多いです。転調が多い楽曲は、キー調整をすると、音程をキープするのが一層難しくなります。そうした点には注意しておいてください。

　『HIGH PRESSURE』を原曲キーで歌唱する場合、mid2E～hiAといった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。とりわけ、今回は曲全体を通してmid2F#などが多く、高音感があります。ある程度高音域が得意な男性でも体力が要求されます。
　こうしたことを踏まえると、「高音域が得意な男性」が原曲キーに合いやすいと私は分析しました。今回は最低音が高い分、「標準より低い音域の女性」などももしかしたら原曲キーがマッチする可能性があります。


【まとめ】

①原キーだと「(ある程度)高音域が得意な男性」などに合いそう
②「標準より低い音域の女性」も原キーがマッチしうる
③全体として中高音寄りであり、スタミナが求められる
④音域は狭いぶん、キー調整はしやすい
⑤転調が多いため、音程が取りにくい可能性もある（キー調整する場合は特に注意）。