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『FREEDOM』(西川貴教 with t.komuro)の音域

こんにちは。今回は西川貴教さん(with t.komuro)の『FREEDOM』(2024)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『FREEDOM』(西川貴教 with t.komuro)
『FREEDOM』(西川貴教 with t.komuro)の音域






【地声最低音】mid1E(E3) ※サビで登場

m1Em1F#[じ]く]うをm2D[切][裂]いて【サビ】
m1F#[遠]い空をm2E[眺]めている 未来を見る訳m1F#[じゃない]【Aメロ】


【地声最高音】hiA(A4) ※全体で2回

m2GhiAE[Free[do]m] GhiA[Free[dom]【イントロ】


【補足】mid2D(一部略)mid2Gを含むフレーズ一覧

m2E[I don’t want to lose] Em2G[de[si]re]【イントロ】
★自由m2Dm2F#^-m2G[を[つ][ま]え][て]【サビ】
★(何度も平和の理念を誰かに)m2E[問い]かけ[て][たm2F#[くて]【Aメロ】
m2D[き][の]Re[sistance] [僕と][Dista]nce【Bメロ】
★遠くm2Fm2GD[離れす[ぎ]て]いる

 まず、『FREEDOM』についてです。この楽曲は、2024年に男性歌手の西川貴教さんによりリリースされたシングル作品です。この記事を執筆時点で最新のシングルであるため、アルバムには未収録です。ちなみに、同シングルの名義は、正確には【西川貴教 with t.komuro】となっています。

 さて、『FREEDOM』は、アニメ映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の主題歌として書き下ろされました。同映画は興行収入が40億円を超えており、歴代のガンダムシリーズでも最も大きなヒットを記録した映画となっています(2024年4月時点)。
 映画のヒットと楽曲の質が相まって、主題歌の『FREEDOM』も配信、CDシングルで好成績を記録しております。同曲は作詞作曲アレンジを音楽プロデューサーの小室哲哉さんが担当したことでも話題を呼びました。ちなみに、西川貴教さん自身も『INVOKE -インヴォーク-』、『ignited -イグナイテッド-』など多くのガンダムシリーズの主題歌に携わっております(いずれもT.M.Revolution名義)。


 『FREEDOM』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては「標準~やや高め」のレンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、場合によっては少しキーを下げるのもよいと思います。
 同曲は低音域としてはサビやAメロでmid1E,mid1F#などが見られます。ただ全体でみるとmid2D~mid2G辺りが比較的多く登場し、やや中高音寄りの曲といえます。一方でhiA以上の音階が登場する場面はイントロに限定されます。その点では、一般的な音域の男性にとっては当ブログで以前に取り上げた『HOT LIMIT』(過去記事)『WHITE BREATH』(過去記事)『HIGH PRESSURE』(過去記事)と比べると取っ付きやすいと思います。

 女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。今回は最低音でmid1E,mid1F#が含まれる場面があり、hiA以上が登場する場面も少ないです。そのため、女性の得意な音域などを考慮するとキーを上げた方がより歌いやすいといえます。一つの目安ですが、原曲キーから5~7つ程度上げてみてください。



 最後に『FREEDOM』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)~【地声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域としては「標準的~やや高め」です。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1Eはサビで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。ただ、「高音域が非常に得意な男性」だと若干歌いにくい可能性があります。「高音域が非常に得意な男性」などは少しキーを上げるのもよいと思います。

 次に、地声最高音hiAはイントロで登場します。登場回数は全体で2回程度です。このhiAに次ぐ地声高音としては、mid2Gがピークとなる場面が全体で16回程度登場します(ロングトーン含む)。こうしたことを考慮すると、男性の音域としてはやや高めだと感じました。hiA以上が登場する場面が限定されるため原キーで歌える人も多いかもしれませんが、場合によっては少しキーを下げることも選択肢に入れてください。


 『FREEDOM』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分の得意なレンジに調整することができると思います。また、一部歌いにくい部分が出て来るかもしれませんが、今回はビギナー向けの調整もある程度可能だと私は推測しました。ただ、西川貴教さんのようなパワフルな歌唱をするためにはしっかりとした練習が必要になり難易度が高いです。その点は留意しておいてください。
 今回の楽曲はメロディーは分かりやすいです。反面、転調が多く、音程が苦手な人は少し迷う可能性がありますので注意してください。

 『FREEDOM』を原曲キーで歌唱する場合、mid2D~mid2G(イントロで一部hiA)といった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回はmid2D~mid2G辺りが比較的多いです。一方で、mid1E,mid1F#なども複数回登場します。
 こうしたことを考慮すると、「標準(orやや高め)~高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。一方、「高音域が得意(or非常に得意)な男性」はキーを上げた方がより歌いやすい可能性があります。


【まとめ】

①やや中高音寄りのだが、最高音hiAを含む場面は少ない
②原キーだと「標準(orやや高め)~高音域が得意な男性」に合いそう
③メロは分かりやすいが転調が多いため、音程には注意したい
④一般的な男性にとっては『HOT LIMIT』などの人気曲よりは取っ付きやすそう
⑤西川さんのようにパワフルに歌いこなすには当然力量が必要になる

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