『つながリーヨ』( T-Pistonz+KMC ) の音域

こんにちは。今回はT-Pistonz+KMCの『つながリーヨ』(2009)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。

『つながリーヨ』(T-Pistonz+KMC)

【地声最低音】mid1G(G3)　

★m1G[夕]日m2E[が] E–m2F[し[ずむ]ま]で 1G[夢]中[で] E–F[追い[か]け]た【Aメロ】

【地声最高音】hiC(C5)　※全体で３回程度

★絶対、絶対、絶対に〜 hiC[ピース！]【サビ】
☆絶対hiA–hiC[絶対絶対[ピース]【ラストサビ】

※☆の一部は若干あいまいです

【補足】mid2E(一部略)～hiAを含むフレーズ一覧

★m2E–m2D#[た]だ]競E[い]合っE[てい]たね【Aメロ】
★僕となm2G–m2F–E[か]ま]た]ち
★このm2F[手] m1G[い]っぱいいっぱいいっm2E–F–mG[ぱ[い[に〜]【Bメロ】
★m2E–m2F–m2G[つな[が[リー]ヨ！ひhiA–G[ろが]リー]ヨ！【サビ】
★m1G[絶]対、絶対、絶m2E–F–m2G[た[い[に〜！]

　まず、『つながリーヨ』についてです。この楽曲は、２００９年に音楽ユニットT-Pistonz+KMCによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、２０１０年のアルバム『がんばリーヨ!』に初収録されました。同アルバムには、『気合いでハリケーン』、『スーパー立ち上がリーヨ!』、『勝って泣こうゼッ!』といった楽曲が収録されております。

　音楽ユニットT-Pistonz+KMC（ティーピストンズプラスケムシ）はロックバンド豚骨ピストンズを母体として結成され、そこにラッパーのKMCさんが加わります。ユニットは『イナズマイレブン』のゲームやアニメの主題歌を担当するという経緯で集まり、これまでに多くのイナイレ主題歌を担当しております。今回取り上げる『つながリーヨ』もニンテンドーDSゲームソフト『イナズマイレブン2 脅威の侵略者ブリザード』、およびアニメ『イナズマイレブン』のオープニング曲としてタイアップが付いております。

　『つながリーヨ』はミドルテンポのバンド曲です。ロックバンドが母体となっているということもあり、ロックサウンドが主体となっております。歌メロは頭サビで始まり、AメロBメロサビと展開します。BメロはKMCさんのラップパートとなっており、当時日本でも定着しつつあったミクスチャー・ロック（ラップロック）の趣が感じられます。作詞作曲はユニットの山崎徹さん山崎弘さん、ラップ作詞はKMCさん、編曲は鈴木俊介さんによりなされました。

　『つながリーヨ』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては高め、もしくは明確に高いレンジで歌メロが作られております。低音域には余地があるため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。
　同曲は最低音がmid1Gであり、男性曲としては高いです。そのため、相対的にmid2E～mid2Gといった中高音域がAメロBメロでも多く登場します（Bメロのラップもmid2D#～mid2F辺りが多い）。こうした傾向もあって、高音域が得意な男性の方が有利になりやすいです。

　ちなみに、女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいと思います。ただ、今回は最低音がmid1G程度であるため、「標準より低い音域の女性」などは原曲キーが合う可能性もあります。その辺りは実際に歌唱してみて、微調整を加えてください。

　最後に『つながリーヨ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3)～【地声最高音】hiC(C5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、「高め」もしくは明確に「高い」です。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1GはAメロ～サビで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。ただ、最低音がmid1Gとなる男性曲は、かなり高い確率で「一般的な男性にとってキーが高い曲（要スタミナ）」となります。今回の『つながリーヨ』についてもある程度こうした傾向が当てはまるといえそうです。

　次に、地声最高音hiCはサビで登場します。登場回数は３回程度です。ただ、今回のhiCはいずれも【絶対に〜 hiC[ピース！]】の部分であり、そこまで厳密な音程にこだわらなくてもよいかもしれません。このhiC以外の高音としては、hiAがピークとなる場面がが全体で７回程度登場します。mid2E～mid2Gの登場回数などを考えても、一般的な男性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから２つ程度下げてみてください（サビのhiA辺りを基準にして調整してます）。

　『つながリーヨ』は低音域に余地があり、キー下げはしやすいです。基本的なメロは大体mid1G～hiA辺りで作られており、音域はそこまで広くありません。そのため、歌い慣れた人はもちろん、ビギナー向けの調整もある程度可能なのではないかと推測されます。ただ、高音域が苦手な人だと大きなキー調整が必要になる可能性があるため、もしかしたら違和感を感じる人もおられるかもしれません。
　今回の楽曲はメロディー自体もある程度分かりやすく、リズムもそこまで難しくありません。音域が上手く合うのであれば、練習曲としては使いやすいと思います。

　『つながリーヨ』を原曲キーで歌唱する場合、mid2E～hiA(一部hiC)といった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回は、mid2E～mid2G辺りが曲全体で多く、比較的高音感があります。そのため、ある程度スタミナなども求められそうです。
　こうしたことを踏まえると、「（ある程度）高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は推測しました。先述のように、「標準より低い音域の女性」などももしかしたら原キーがマッチする可能性があります。

【まとめ】

①全体的に中高音寄りであり、高音域が得意な人が有利
②原キーだと「（ある程度）高音域が得意な男性」などが合う
③女性だと「標準より低い音域の女性」などが原キーに合うかも
④メロディー自体は比較的覚えやすく、カラオケ向き