『星間飛行』(ランカ・リー=中島愛)
【地声最低音】mid1G(G3)
★水面m2G[が]揺m2A#–m1G[ら[ぐ]【Aメロ】
★m2A#[か]ぜの輪がm2F–m2G[拡[がる]
【地声最高音】hiC(C5) ※曲全体で10回
★触hiC地–hiA#[れ]合]った指さm2G#[き]の青いm2A#[で]んりゅう【Aメロ】
★流星にhiC–hiA#[また]が]っA#[て]【サビ】
【補足】mid2G#~hiBを含むフレーズ一覧
★透明なしm2G#–hiA#–hiB[ん[じゅ[の]ように 宙に浮くhiA#[な]みだ【Bメロ】
★悲劇だぁm2A#[って]かm2G#[ま]わない あなたと生hiA#[き]た]い
★あなたm2G#[に]急降下 ah m2A#[ah] ah【サビ】
まず、『星間飛行』についてです。この楽曲は、2008年に女性声優・歌手の中島愛さんによりリリースされたシングル作品です(【ランカ・リー=中島愛】名義)。
同曲は、テレビアニメ『マクロスF』の挿入歌であり、作中ではアイドル歌手、ランカ・リーの楽曲として使用されています。アニメのヒットや楽曲の質も相まって、同曲はロングヒットを記録。2011年には着うたフルの部門で10万ダウンロード、2016年には配信部門で25万ダウンロードを達成し、日本レコード協会よりプラチナ認定がなされました。『ライオン』などとともに知名度の高いアニメソングです。
『星間飛行』はアップテンポのポップです。アイドル曲ということもあり、全体的に明るい印象の作品であり、親しみやすいです。作詞は松本隆さん、作曲編曲は菅野よう子さんが担当しています。菅野さんは『マクロス』シリーズと縁が深く、『マクロスF』の劇伴なども担当しています。
『星間飛行』の音域的な特徴についてです。同曲は、女性の音域の範囲内で歌メロが作られております。標準的な音域の女性が原キーで歌唱しうる楽曲ですが、高音域が苦手な人は少しキーを下げてもよいかもしれません。
同曲はhiA#~hiC等の中高音がAメロ~サビまで登場します。全体を通して中高音が登場し、盛り上がる曲ですが、要所で中低音も挟まれるため、体感的にはそこまで高くないと私は推測しています。メロの良い曲ですので、音程はしっかりキープしたいです。低音域ではmid1G等が登場する場面があるため、「高音域が非常に得意な女性」などは少しキーを上げるのもよいかもしれません。
男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすそうです。一つの目安ですが、原曲キーから4~5つ程度下げてみてください。今回は「高音域が非常に得意な男性」であれば、原曲キーでの歌唱も可能そうですが、アイドル曲であるため、声質的な難しさがあるかもしれません(男性は明るく可愛らしい声質を出しにくい)。
最後に『星間飛行』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3)~【地声最高音】hiC(C5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域の範囲内です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1GはAメロで登場します。この辺りは女性の音域の範囲内です。ただ、「高音域が非常に得意な女性」などは少し歌いにくい可能性があるため、少しキーを上げるのもよいと私は推測しています。
次に、地声最高音hiCはAメロやサビで登場します。登場回数は10回程度です。このhiCに次ぐ地声高音としては、hiBがピークとなる場面が全体で2回、hiA#が11回登場します。こうした点を考慮すると、大よそ標準的な女性の音域の範囲内といえます。ただ、hiC辺りは歌い慣れていないとスムーズな発声が損なわれやすいです。また、高音域が苦手な人などは歌いにくい可能性がありますので、場合によっては少しキーを下げることも考えてください。
『星間飛行』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であればある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。ただ、今回は音域がそれなりに広いため、ビギナーなどは一部歌いにくい部分が出てくるかもしれません。もしキー調整をしても歌いにくい場合は、別の易しめの曲と並行して練習してください。
同曲はメロディー自体は比較的わかりやすく、息継ぎなどもしやすい曲です。音域が合うのであれば練習曲やカラオケなどにもよいと思います。一方、微妙に音が取りにくそうな場面もあるため、原曲を聴き込んで慣れておきたいです(比較的克服しやすいと思います)。
『星間飛行』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G#~hiCといった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回はAメロ~サビまで比較的広く見られます。反面、mid2A#なども要所で見られるため、高音感はそこまでないと思います。低音としてはmid1G辺りが登場します。
こうした点を考慮すると、「標準よりやや低め~ある程度高音域が得意な女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。「高音域が得意(or非常に得意)な女性」については少しキーを上げるのもよいと私は分析しています。
【まとめ】
①Aメロ~サビまで満遍なく盛り上がる(音域はやや広め)
②原キーだと「標準よりやや低め~ある程度高音域が得意な女性」などに合いそう
③メロがよく、カラオケなどに向きやすい
④要所で中高音が多いため、慣れないうちは少しキーを下げるのもよい