カテゴリー

『スピカ』(スピッツ)の音域

こんにちは。今回はスピッツの『スピカ』(1998)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲になります。


『スピカ』(スピッツ)、Spica(Spitz)
『スピカ』(スピッツ)の音域






【地声最低音】mid1D(D3) 

★言葉より 触れ合いもm2E[と]めてm1F#[突][す][む][み]m1E[へ]m1D[ー]【Aメロ】


【地声最高音】hiA#(A#4)  ※曲全体で3回

★幸せはm2F#[途]m2G[切]hiA[れ]hiA#[な][が]らも 続G[く]F#[の]です【サビ】


【補足】mid2EhiAを含むフレーズ一覧

★このさかみm1F#[ち]もそろそろm2E[ピ]ークで【Aメロ】
★やがて来る 大好きなm2E[季]節を思い描いてたら

★粉のように飛び出す せつないm2F#m2G[と[き][き]で]m2E[す]【サビ】
★今だけはm2F#[逃]m2G[げ]hiA[ない]で 君G[を]F#[み]つめてよう
★心の切れはしm2E[を] 託したE[な]m2F#[ば] m2G[か]F#[な]E[へ]【Cメロ】

 まず、『スピカ』についてです。この楽曲は、1998年にロックバンド・スピッツによりリリースされたシングル作品です。アルバム『フェイクファー』からのシングルカットである『楓』との両A面でリリースされました。アルバムとしては、B面曲やインディーズ時代の曲などで構成された『花鳥風月』に収められております。ただ人気のシングル曲でありながら、シングルコレクションからは除外されており、アルバムとしてはこの『花鳥風月』のみにしか収録されておりません(2021年8月現在)。
 『スピカ』は元々、アルバムから漏れた楽曲でありましたが、航空会社のCMソングとしてタイアップ依頼が来たため、シングルとしてリリースされることになります。2005年には羽海野チカさんの同名漫画を原作としたテレビアニメ『ハチミツとクローバー』の挿入歌として使用されました。私は、このアニメを視聴したことがあるのですが、物語終盤のかなり美味しい場面で使用されます。アニメを視聴された方には非常に印象に残ったのではないかと思います。

 『スピカ』はミディアムテンポのバンドナンバーです。イントロのギターフレーズなどは1990年代に流行したブリッドポップ感があります。歌メロはAメロサビCメロで作られており、メロディアスでシンプルです。作詞作曲はボーカルの草野正宗さん、編曲はスピッツと棚谷祐一(元カーネーション)によりなされております。
 『スピカ』は様々な解釈ができる作品ですが、私自身は「旅立ちの希望や切なさ」を歌った曲なのではないかと思います。歌詞については【幸せは途切れながらも続くのです】というフレーズが非常に人気があり、私自身も気に入っているフレーズの1つです。

 『スピカ』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の声域としては高めのレンジで歌メロが作られております。一般的にはキーを下げた方が歌唱しやすいと思います。また、女性が歌唱する場合は、原曲キーより少し上げた方が歌いやすいと思います(原キーでも構いませんが、最低音辺りが辛いかもです)。


 最後に『スピカ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D(D3)~【地声最高音】hiA#(A#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の声域より高めです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1DについてはAメロ終盤(サビの直前)で登場します。ここは男声であればさほど問題はないと思います。女性が歌唱する場合は、結構低いですので、その点は留意しておいてください。

 一方、地声最高音hiA#については、サビで登場します。各サビ1回ずつの計3回で、回数は少なめです。ただ、どの場面もhiAとコンボになっており、男声としてはそれなりに高さを感じます。ただ、ボーカルの草野さんのように柔らかに歌唱するのは本当に難しいです。一般的にはキーを下げた方が歌唱しやすいと思います。目安として、原曲キーから2~3つ程度を目安に下げてみてください(♭2~♭3)。

 『スピカ』は低音部分に余裕があり、キー調整は可能です。歌い慣れた人であれば、合いやすいレンジに調整することができるのではないかと思います。一方で、ビギナーなど歌い慣れてない人については、キー調整したとしても歌いにくい部分が出てくるかもしれません。
 スピッツの作品群は、音域自体はそこまで広くなく、ビギナー向けのキー調整がしやすいものも多いのです。しかし、この『スピカ』に関しては、そこまでのキー調整は難しいようです。

 『スピカ』を原曲キーで歌唱する場合、目安としてhiA#辺りがしっかり歌いこなせることがカギとなります。また、m2E~hiA辺りも比較的登場回数が多いです。そのため、高音域が得意な人でも後半あたりは若干疲れを感じるかもしれません。その辺りも踏まえて、練習してください。原曲キーの場合は、ある程度高音域が得意な人向けの作品になると思います。

 『スピカ』は原曲キーだとやや大変な作品ですが、歌詞やメロなどもよく、女性などにもお奨めしやすいです。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. ネクローシス より:

    Bring Me The Horizonの
    Teardropsリクエストします。

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます。
      メタルコア系のバンドですので、一応確認で視聴してみたのですが
      この曲であれば、恐らく調査可能です。
      リストアップしておきます。

  2. んが より:

    スピカは自分も好きな曲です。
    キーはやはり高いですね。
    リクエストですが、スピッツの「ニノウデの世界」をお願いします。

    • もりっしー より:

      リストアップしておきます。
      スピッツは別の曲が2曲リクエスト来てるので
      その兼ね合いで、少し遅くなるかもです。