『ミスターフィクサー』(Sou)、Mr. Fixer(Sou)
【地声最低音】mid1E(E3)
★終わらぬハイドアンドシーク「ジキルはどm1E[こ]m1F#[だ]【イントロ】
★薄汚れた天m1E[井] [こ]の掌を伸ばしてしまえば【Aメロ】
【地声最高音】hiC(C5) ※曲全体で15回程度
★hiA[代償 後悔] m2G[感]hiC[情][論 世界]が揺れる【サビ】
★取り留めない反動で hiC[凛]m2G[と]hiA[堕ち][てい]く
★悪夢の肯定だろう hiC[ミス]hiA[ター]m2G[フィク][サー]
★悪夢の肯定だろう hiC[ミス]hiA[ター]m2G[フィク][サー]
【補足】mid2G~hiBを含むフレーズ一覧
★今夜も空中遊泳「アンタも偽m2F#[善]者かい」【イントロ】
★m1E–m1F#[食]傷[し]て]嗤った hiA[声]m2G#[も]F#[無い]まm2F#[ま]
★また代わり映えもm2F#{ない]薄汚れた天m1E[井]【Aメロ】
★君m2F#[が]hiA[だ]m2G#[れ]か、hiA[ぼ]hiB裏[く][が]誰か。「騙してよ」【Bメロ】
★m2F[能動で生きている]m2G[の?] [生]か[さ]れているの?【サビ】
★嗚呼 もう ねえ誰hiA裏[か]と 傷付け合わない[よう]に【Cメロ】
★それでm2F[も] 居[たい] [や]みのなかに もう少しだけhiA裏[で] 何か見つけ[れ]る
★m2F[根拠]hiA[な][いか]くしんがあるから hiA[何時]m2G[だっ][て]
まず、Sou(ソウ)さんについて少し説明します。Souさんは、2013年にニコニコ動画で電ポルPの『独りんぼエンヴィー』をカバー、当時15歳で歌い手として活動を開始します。2015年には『水奏レグルス』でメジャーデビューを果たします。YouTubeなどではオリジナル楽曲とともに、カバー動画も多くアップロードされております。2021年9月現在、YouTubeの登録者数は138万人を超える人気の歌い手であります。
2019年にはSouさん自身が初の作詞作曲を手掛けがた『愚者のパレード』がリリース、2020年には、ナナヲアカリさんとのコラボ曲『チューリングラブ feat.Sou』が大きな話題を呼びました。2021年にはボカロPのChinozoさんによるプロデュースの『よさそう』がリリースされております。歌い手ということもあり、爽やかな高音ボーカルが魅力であります。2021年9月現在、23歳であり、今後の益々の活躍が期待されます。
さて、『ミスターフィクサー』についてです。この楽曲は、2020年に男性歌手のSouさんによりリリースされたシングル作品です。当初は配信限定デジタルシングルでありましたが、2020年8月にリリースされたEP作品『Utopia』に収められました。『愚者のパレード』以来、2曲目のシングル作品であります。
『ミスターフィクサー』はテレビアニメ『ID:INVADED イド:インヴェイデッド』のオープングテーマとして書き下ろされました。ジョイサウンドが発表するSouさんのランキングでは、同曲が1位となっており、カラオケなどでもよく歌われてることが分かります。
Souさんは歌い手として活動されておりますが、私自身、歌い手はアニメやゲームなどと相性がいいイメージですので、今後こうしたタイアップなども増えていくのではないかと思います。
『ミスターフィクサー』はアップテンポのバンドナンバーです。イントロを挟まず、歌メロから始まります。ピアノを基調としており、全体として切ないアレンジとなっております。歌メロはAメロBメロサビと展開し、馴染みやすいと思います。
作詞はSouさんとRUCCAさん、作曲編曲は神谷志龍さんによりなされております。RUCCAさんはアニメや声優・アイドルなどを中心に作詞を行っている作詞家であります。神谷志龍さんは、これまでにSouさんやウォルピスカーターさんなどに楽曲提供を行っております。
余談ですが、『ミスターフィクサー』の「フィクサー」とは行政や企業の活動での意思決定の際に、正規の手続きを経ずに決定に対して影響を与える人物などのことを意味します。「正規の手続き」とは「選挙」、「行政や政治家への陳情」、「(企業などの)経営会議、稟議」などが一般的です。ただ、それらではなく、意思決定の過程で投入される資金や人脈・政治力を持つ人をフィクサーと呼びます。
『ミスターフィクサー』では、【終わらぬハイドアンドシーク「ジキルは何処だ」】とあるように、自分の行う意思決定に介入する「自分以外の何か」という意味ではないかと私は考えております。歌詞にあるジキルとは、二重人格などを比喩する「ジキルとハイド」を意味します。
『ミスターフィクサー』の音域的な特徴についてです。同曲は、男声としてはかなり高く、サビを中心にhiC辺りが多く登場します。同曲は、AメロBメロ辺りは比較的抑え気味であり、サビで大きく盛り上がります。低音域に余裕がありキー調整は可能ですが、それを考慮しても歌い慣れた人向けの作品であると私は分析しました。
最後に『ミスターフィクサー』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)~【地声最高音】hiC(C5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高いです。以下、見ていきます。
まず、地声最高音hiCについては、サビを中心に登場します。曲全体で15回程度と多いです。この辺りは男性としては高いですので、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。目安としてですが、原曲キーから4つほど下げてみてください(♭4)。
『ミスターフィクサー』は低音に余裕があり、キー調整(キー下げ)は可能です。ただ、上述のように最低音mid1Eについては意外と登場回数が多いです。そのため、上の鍵盤画像が示す程にキー下げの余裕はないと思います。
よって、ビギナーなど歌い慣れていない人がキー下げを行ったり、歌唱する場合は、難しい部分が出てくるかもしれません。歌い慣れた人であれば、ある程度丁度良いところまで調整することは可能だと思います。その辺りは留意しておいてください。
『ミスターフィクサー』を原曲キーで歌唱する場合、先にも述べたようにhiC辺りがしっかり歌えることが1つの重要なカギとなります。そのため、原曲キーの場合は、高音域が得意な男性向け、もしくは女性向けといえます(女性の場合は若干低音がきついため、キーを上げた方がよいかもしれません)。
『ミスターフィクサー』はある程度歌い慣れた人向けの作品でありますが、カラオケなどでも歌いやすいアップテンポのナンバーではないかと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。