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『ラストシーン』(菅田将暉)の音域 ドラマ『日本沈没-希望のひと-』主題歌

 こんにちは。今回は菅田将暉さんの『ラストシーン』(2021)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲になります。


『ラストシーン』(菅田将暉)、Last Scene(Masaki Suda)
『ラストシーン』(菅田将暉)の音域






【地声最低音】mid1C#(C#3) 

m1C#[世]界中の灯りをともしm1F#[てさ]【Aメロ】
m1C#[き]みの涙にm2D#[手を]伸ばすんだm1F#[よ]


【地声最高音】hiA(A4)  ※曲全体で8回

★たたm2F#[か]m2G#[う][のさ]hiA[ぼ]G#[く][らは]【サビ】


【補足】mid2Fmid2G#を含むフレーズ一覧

m1F#[い]きを切らして 風を追い越して m1F#[こ]こまでm2D#[ぇ 来]たんだよ【Bメロ】

★(僕らは)m2F#m2F[つ]よ][生][る]F#[ため]【サビ】
★君の涙がm2F[お]m2G#[え]m2F#[て][く]F#[た]
★残したいものm2F[は たったひ]とつ[だ]m2F#[け]
m2F#F[似]た]者同士だねってm1F#[わ]らう、1F#[そ]んな景色だ

 まず、『ラストシーン』(らすとしーん)についてです。この楽曲は、2021年に俳優としても活躍される男性歌手の菅田将暉さんによりリリースされたシングル作品です。配信限定のシングルとしてリリースされ、その後CDとしても発売されております。最新曲ということもあり、アルバムには未収録です。

 『ラストシーン』は小松左京さんのSF小説を原作としたドラマ『日本沈没-希望のひと-』のために書き下ろされました。『日本沈没』は小松左京さんを代表するSF小説の1つであり、これまで幾度もメディアミックス(漫画化、アニメ化、ドラマ化、映画化etc)が行われ、他作品でのパロディーなど盛んであります(wikipediaより引用)。
 ドラマの『日本沈没』には菅田さん自身は現在出演されておりません。菅田さんは2019年のアルバム『LOVE』以降は、『虹』(過去記事)『星を仰ぐ』(過去記事)といったシングル曲がリリースされておりますが、いずれも歌手としての役割に徹しており、映画やドラマそのものには出演しておりません。こうした点は、非常に面白く感じます。


 さて、『ラストシーン』はスローなバンドナンバーです。ストリングスなども交えられており、ドラマを彩ります。歌メロはAメロBメロサビといった形で作られており、馴染みやすいと思います。作詞作曲は石崎ひゅーいさん、編曲はトオミヨウさんによりなされております。2者は『虹』(過去記事)『さよならエレジー』(過去記事)も担当しており、菅田さんではお馴染みになっております。

 『ラストシーン』は、日本の危機に立ち向かう人々に焦点を当てたドラマの主題歌であるため、最近楽曲の歌詞や、菅田さん自身のの人気曲と比べても力強い言葉が多く用いられているように感じます。私なりのイメージですが、【戦うのさ 僕らは強く生きるため】といったフレーズは最近は、多くは使われていなかったような印象です(アニメソングなどでは見かけますが)。その点で、私は印象に残りました。


 『ラストシーン』の声域的な特徴についてです。同曲は、男性としては高めのレンジで歌メロが作られております。サビで地声最高音hiAが8回程度登場し、菅田さんの作品としても比較的高い方になるのではないかと思います。高音域が得意な方は原曲キーもよいと思いますが、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。
 菅田さんは俳優として活躍されておりますが、楽曲のキーも一般的な男性としてはやや高いものが多いです。近年はDISH//の北村匠海さんなども俳優歌手として活躍されております。私なりのイメージですが、俳優・女優として活躍される方でも、最近は高い声域で歌唱したりする人、歌の上手い人が増えているように感じられます。


 最後に『ラストシーン』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C#(C#3)~【地声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の声域よりも高めです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1C#はAメロで登場します。このmid1C#は歌い出しの瞬間的な音であるため、音が少しズレていても違和感は少ないと思います。目安としてですが、mid1F#辺りから絶対に外せないレンジになります。
 『ラストシーン』の低音域はmid1F#辺りが多く、声の高い男性の場合、若干歌いにくいかもしれません。また、女性の場合は原曲キーだと結構苦しい人が多いと思います。場合によっては、キーを上げてください。

 一方、地声最高音hiAはサビで登場します。登場回数は各サビで2回ずつ、曲全体で8回程度と少なくないです。この辺りは、一般的な男性の声域よりも高いですので、通常はキーを下げた方が歌いやすいことが多いと思います。目安として、原曲キーから1~2つ程度下げてみてください(♭1~♭2)。


 『ラストシーン』は低音域に若干の余地があり、キー下げなどは可能です。歌い慣れた人であれば、自分の得意なレンジに調整できるのではないかと思います。一方、ビギナーなどはキーを下げても低音域が少し歌いにくく感じられることもあるかもしれません。キー調整しても歌いにくいと感じた場合は、別の易しめの曲と並行して練習してください。また、「Aメロは曖昧でもいいので、サビで頑張る」のように、練習に強弱を付けてもよいと思います。

 『ラストシーン』を原曲キーで歌唱する場合hiA,mid2G#といった男性としてはやや高いレンジをしっかり歌いこなす力が求められます。AメロBメロはそこまで高くないのでいいですが、サビはmid2Fk~hiA辺りの安定感が試されます。同曲は、先にも述べたように、菅田さんの過去の人気曲と比較しても少し高いのではないかと思います。その辺りも踏まえて練習に励んでください。

 『ラストシーン』はスローなナンバーであります。男性はこの辺りのレンジの曲がしっかり歌えると、カラオケでのレパートリーが大きく増えてきます。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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