『イコール』(Official髭男dism)の音域 [2017年の作品]

★m1F[ぼ]くはそ[れを]「m1E[し]m1F[あ]わせ」と呼[び]たい【Aメロ】

★それが生きてm1E[い]m1D[く][という]こと

★hiA–hiA#–hiC[う[ば[っ]ても それは「A–m2G[せ]い]ぎ」と言い聞[か]せた【サビ】

★（何があっても）hiA[さ]いごはイhiC–hiA#–A[コ]ール]で]つA#–A[な]が]りたA#[い]【ラストサビ】

【補足】mid2F(一部のみ)～hiA#を含むフレーズ一覧

★「m2F[き]みが欲[しい]物」「[ぼ]くも欲[しい]物」【Bメロ】
★ m2F[ち]いさな[こ]ろから[い]つも取り[合っ]てた

★どm2G–hiA[ん[な]罵声hiA#–A[を]浴][び]ようとも【サビ】
★m2F–m2G–hiA[見[つ[け]たは]なは]全て引き抜hiA[く][こ]G[と]

★せm2G–hiA[か[い]じゅ]うの人の笑顔A–hiA#[は見[ら]れ][な]A#[い]【ラストサビ】
★hiA–m2G#[だ]か[ら]たいA–hiA#[せ[つ]な]出A–A#[会っ[て]き]た人A[と]は


　まず、『イコール』についてです。この楽曲は、2017年に4人組ロックバンドOfficial髭男dismによりリリースされたミニアルバム『レポート』に収められております。アルバム7曲中の6曲目に収められております。同アルバムの頃から、音楽番組などで取り上げられるようになり、ヒゲダンの知名度が少しずつ上昇していきます。私自身は当ブログでも以前取り上げた『始まりの朝』（過去記事）という曲が非常に好きです。

　『イコール』はゆったりとしたテンポのバンドナンバーです。ストリングスなどが用いられており、編曲もOfficial髭男dism以外に、本澤尚之さん、 宮田“レフティ”リョウさんがクレジットされております。歌メロはAメロBメロサビといった構成で作られており、その点では馴染みやすい曲なのではないかと思います。演奏時間はバラード曲ということもあり、5分半程度と、最近の曲としては少し長めになります。
　『イコール』は音楽の面以外では、特に歌詞内容が注目される作品であります。同バンドはプロミュージシャンとして活躍する以前に社会人を経験したメンバーも多く在籍しており、とりわけメインで作詞を手掛ける藤原聡さんは銀行マンとして働いておりました。そうした経験などが、今回の『イコール』などに活きているようです。また、池井戸潤さんの『半沢直樹』などの作品に影響を受け、「この楽曲を制作しなきゃ」という衝動に駆られたそうです（引用元）。『半沢直樹』の中で【銀行員は晴れた日に傘を貸し、雨の日に取り上げる】という言葉が出てくるようで、このような矛盾が歌詞の中でも表現されております。私自身もヒゲダンの歌詞としてはかなり衝撃を受けた内容でした。


　さて、『イコール』の音域的な特徴についてです。同曲はヒゲダンの楽曲ということもあり、一般的な男性の音域としては高いレンジで歌メロが作られております。同曲はAメロが比較的低めであり、Bメロサビと盛り上がっていきます。そのため、音域自体もかなり広いです。一方、音程やリズム自体はそこまで難しい部分はそこまで多くないです（テンポが緩やかであるため、その点で歌唱力が求められる）。



　最後に『イコール』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D(D3)～【地声最高音】hiC(C5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高いです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1DについてはAメロで登場します。同曲はAメロ自体が低めであります。とりわけ低音が苦手な男性には低く感じやすいのではないかと思います。また、女性にとってはかなり低いレンジになります。原曲キーでも可能かもしれませんが、女性はキーを上げるのもよいと思います。

　一方、地声最高音hiCはサビを中心に登場します。曲全体では9回程度の登場になり、比較的多めです。このhiCなどは男性にとってはかなり高い音階になります。そのため、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、一般的な男性は原曲キーから4つ程度下げてみてください（歌い慣れた人の場合）。

　『イコール』は音域自体が広い作品です。そのため、大きなキー下げには向きにくいです。歌い慣れた人であれば良いかもしれませんが、ビギナーにはキー調整をしても歌いにくい部分が出てくるのではないかと思います。
　同曲はリズムや音程などが難しい部分は多くないのですが、音域そのものが広い分、やはり歌い慣れた人向けの作品といえます。

　『イコール』を原曲キーで歌唱する場合、hiCやhiA#といった高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。サビ等が全体として高く、また低音も意外と低いです。そのため、原曲キーの場合は、「高音域が得意な男性」、「低音域もしっかり歌える標準的な声域の女性」などが合いやすいです。

　『イコール』は音域の面などから難易度が高めの作品だと思います。ただ、キー調整を含めて、合いやすいレンジの人は練習曲としては使いやすいのではないかと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

　　※当ブログが過去に取り上げたヒゲダン作品についてはこちらをご覧ください⇒ヒゲダンの音域一覧