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『115万キロのフィルム』(Official髭男dism)の音域と感想

こんにちは。今回はOfficial髭男dismの『115万キロのフィルム』(2018)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回もリクエストによる選曲です。

 当ブログが過去に取り上げたヒゲダンの作品⇒ヒゲダンの音域一覧

『115万キロのフィルム』(Official髭男dism),115man Kiro no Film


【地声最低音】mid1A#(A#2) ※楽曲全体で1箇所

m1A#[主]演はもちろん君で 僕は助演で監督でカメmid2F[ラ]マン


【地声最高音】hiC(C5)   ※楽曲全体で1箇所(ラストサビ)

★これから生まmid2G[れ]るめ[い]mid2G#[ば][め]んを探し[に]いこhiC[う]



【補足】mid2GhiA#の箇所

★ 目の奥にm2G[あ]るフィルム[で]mid2G#[く][る][画]の話さ(Aメロ)
★きっと気に入ってもらえると思うmid2G[な] 
★ここまでのmid2G[ダ]イジェスト[を]少しだけ見せるよ~

★初めて喧嘩した夜の涙 個人的に胸が痛むけれmid2G[ど](Bメロ)
mid2G[ごめ]mid2G#[ん]hiA#[ね]と言って
mid2G[な]mid2G#[か]hiA#[な]おりして[手を][ぎ][っ][て]

mid2G#[ほ]mid2G[ら]、ここで君が[わ][う][シー][ン]が(サビ)
★見どこm2G[ろ]hiA#[なん]m2G#[だ][か]らさ [Ah]
★とてmid2G[も]mid2G#[さ][い][な][そ][仕]草に
mid2G[ど]れか2G[ひ]とつを[切り][取]2G{っ]hiA#[て]

★クmid2G[ラ][ク][アッ][プ]2G#[が]hiA#[い][つ][な]のか(Cメロ)
★僕らには決めらm2G[れ]m2G#[な][い]
mid2G[だ]から風に吹{か]れていこう 

『115万キロのフィルム』(Official髭男dism)










 まず、『115万キロのフィルム』についてです。この楽曲は2018年にOfficial髭男dismによってリリースされたアルバム『エスカパレード』に収録されている楽曲です。その中で、『115万キロのフィルム』は1曲目に収録されており、重要な位置づけにあると言えます。 
 アルバムの発売に先立ち、ヒゲダンのYouTube公式チャンネルで音源が公開されました。2019年8月現在、約250万回もの再生回数を記録しています。また、ライブ音源も公開され、4か月で300万回近く再生されており、人気の高さが伺えます。





 『115万キロのフィルム』のサウンドについてです。ピアノを基調とした軽快なミディアムナンバーです。ヒゲダンは音楽のジャンルでピアノ・ロックに分類されることも多いですが、『115万キロのフィルム』はそうした傾向が強い作品であると思います。
 また、原曲の音源はエレキギターで演奏されていますが、ライブ版ではアコースティックギターが使われており、オシャレでやや落ち着いたアレンジで、ボーカルがより活きるようになっています。

 歌メロディーについてはAメロBメロサビからなる日本のポップらしい構成です。リード曲でラブソングということもあり、多くの人になじみやすいメロディーの構成だと思います。もしかしたら、そのうち、結婚披露宴で流される人気曲になるかもしれません。
 ちなみに高音部については、ヒゲダンの中では比較的高くない音階で歌唱(1か所hiCがあるが、基本的にサビはhiA#)されています。

 歌詞についてです。まず、『115万キロのフィルム』という独特のタイトルは、「二人が出会って、天寿を全うするまでに必要なフィルムの量」から来ているようです。その点に、歌詞の中でも触れられています。
 歌詞の内容としては、主人公の「僕」の目線(見てきたもの)をカメラの撮影に喩え、「君」との思い出や未来予想が映し出されていきます。こうした比喩による描写は非常に面白いと思います。
 藤子・F・不二雄原作の漫画『ドラえもん』のふしぎ道具の中に、「人が見たものがビデオカメラの映像てて残る」というものがあり、個人的にはそれも想起させられました。ちなみに、漫画の中では、「(道具を使って)無くしたお年玉を探す」というロマンスとはかけ離れた目的で登場しました。




 
 さて、最後に『115万キロのフィルム』の音域についてですが、【地声最低音】mid1A#(A#2)~【地声最高音】hiC(C5)でメロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高めです。ただし、難易度がエグイ傾向にあるOfficial髭男dismの楽曲にしては、今回は少し優しめです(一般的には難しい)。以下、見ていきます。

 まず、地声最高音のhiCについてです。ラストのサビで登場します。このhiCについてですが、裏声でも良いと思います。原曲では地声で歌われており、ニュアンスは変わってしまいますが、裏声で歌っても自然に聞こえると思います。地声でhiCが高いと感じる方は、裏声を選択肢として考えてみてください。

 さて、このhiCを除くと、楽曲全体で一番高い音階はhiA#になります。また上述するように、『115万キロのフィルム』はmid2Gの音階が楽曲全体で溢れる程に登場します。その点では、必ずしも難易度は低くはありません。ただhiA#~mid2G辺りが安定的に出せるのであれば、この『115万キロのフィルム』は選択肢と思います。ただ、全体としてかなり体力を使う印象です。その点は留意しておいてください。
 
 hiA#等の音階が出ない場合は、やはりキーを下げて対応すると良いと思います。hiCは裏声で対応するとして、キーを2~3程度下げるとhiA#の部分がmid2G#,mid2Gに設定されます。この辺りになると一般的な男性の音階の範囲になりますので、かなり歌いやすくなると思います。ただ、普段歌い慣れていない人はこのキーでも難しいと思いますので、確実に練習を重ねてください。

 ちなみにキーを下げると低音がきつくなりそうですが、『115万キロのフィルム』では最低音にあたるmid1A#は楽曲全体で1度しか登場しません。また、そのmid1A#を別の高い音で代用してもあまり違和感はありません。故に、キーを下げてもそこまで辛くはならないと思います。低音部は見た目よりも楽です。

ヒゲダンの音域一覧

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コメント

  1. 善一郎 より:

    音域調査ありがとうございます。いつも参考にさせて頂いております。

    この曲は最高音自体は低いので、ひげダンの入門曲としては良いように思いました。ただ、難易度は他のひげダンの曲と全く遜色ないと感じました。
    ・ブレス箇所が少ない
    ・F~F♯あたりも多い
    ・G~A♯の音符が一つ一つ長い(短めのロングトーン?)
    この曲を最後まできれいに歌えたらひげダンの他の曲も歌えるようになる気がします。

    FやF♯の箇所についても追加して頂けると嬉しいです。

    • もりっしー より:

      善一郎さん、コメントありがとうございます
      非常によい分析だと思います
      かなり昔の記事ですので、書き直してもよいかもしれません
      参考にさせていただきます

  2. 名無し より:

    hiC一回のみ、基本的にはhiA#までなのにむちゃくちゃキツイですねこの曲。

    上の方も仰られてますが、普通に高音域が得意じゃないとしんどい曲のように思えます

    • もりっしー より:

      私もこの曲歌うんですが、フルで歌うと相当辛いですよね
      この頃の記事は、私もかなり緩く判定してるので
      「高音域が非常に得意な男性」でないと辛いと思います