『題名のない今日』(平井大)、Daimei no Nai Kyou(Dai Hirai)
【地声最低音】mid1F#(F#3)
★m2D#[例え]ばどんD#[な]m1F#[り]そうも描え[が]け[る]【Aメロ】
★m2D#[世]界一m1F#[ひ]ろD#[い]家とか…【Bメロ】
★m1F#[描]き始m2F#裏[め]たけど[やっ]ぱりや[め]た
【地声最高音】hiA(A4) ※ラストサビで1回
★題名のないこんhiB[な]m2G#[あ]り[ふ]hiA地[れ]G#[た]きょうが【ラストサビ】
【裏声最高音】hiB(B4) ※サビで登場
★題名ないm2F#[こん]hiB[な]ありふれた今日が【サビ】
★題名のないこんhiB[な]m2G#[あ]り[ふ]hiA地[れ]G#[た]きょうが【ラストサビ】
【補足】mid2F#~mid2G#を含むフレーズ一覧
★m1F#[な]にげm2F#–m2G#[ない[ち]じょ]うに花束を【サビ】
★しょうがm1F#[いい]ちのめ[い]m2E[さくさ]Oh baby
★I believe m2F#–m2G#[in [fu]ture] No ma[tter] G#[what] [may] come
★ヒーローって呼ばれる世界のほm2G#裏–F#[う]が]いい【2番Aメロ】
★Trust me きっとそm2F#[う]さ[Oh] baby【ラストサビ】
※アウトロの英語詞の副旋律で地声hiD#が登場します。
(No matter hiD#[what] hiC#[it] D#[ta][ke]s)
まず、『題名のない今日』(だいめいのないきょう)についてです。この楽曲は、2021年に男性シガーソングライターの平井大さんによりリリースされたデジタルアルバム『Life Goes On』に収録されております。平井さんは2020年より13曲もの配信シングルをリリースし、それらが収録されてました。その中には、当ブログで取り上げた大人気曲『Stand by me, Stand by you.』(過去記事)も収められております。
その中で、『題名のない今日』はリード曲として、アルバムに収められました。アルバムの発売に先立ち、平井さんのYouTube公式チャンネルで公開されたミュージックビデオは、1800万回を越せる再生回数を記録しております。また、ストリーミングでの再生回数も1億回を超えており、平井さんの代表的な楽曲の1つといってよいと思います。
さて、『題名のない今日』はゆったりとしテンポのR&Bナンバーです。歌メロはAメロBメロサビといった形で作られており、そうした点でも多くの人に馴染みやすい楽曲といえると思います。
平井さんのボーカルの特徴でもありますが、同曲は親しみやすい歌メロでありながら、平井さんのエッジの効いた歌声が魅力的な作品でもあります。表現面でも参考になりやすい楽曲ではないかと私は感じました。歌詞なども非常によく、とりわけ2番Aメロ等は、個人的に印象に残りました。
『題名のない今日』の音域的な特徴についてです。同曲は一般的な男性の音域よりもやや高めのレンジで歌メロが作られております。原曲キーでも可能な人もおられると思いますが、通常は少しキーを下げた方が歌いやすいと言えます。
同曲は、地声最低音が男性曲としては比較的高めであります。そのため、女性が原曲キーで歌うことも理論上は可能です。ただ、原曲キーの場合は、低音域に魅力がある女性が合いやすく、一般的な場合は、キーを上げた方がよいです。
最後に『題名のない今日』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)~【地声最高音】hiA(A4)、【裏声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりやや高めです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1F#は全体を通して多く登場します。この辺りは男性の音域の範囲内であり、発声自体はそこまで難しくはないと思います。一方で、こmid1F#辺りが最低音となる男性曲は、比較的高い確率で「キーが高めの男性曲」となります。ただ、今回はそこまで強い傾向は出ておらず、「一般的な男性よりやや高い」くらいの位置づけだと私は分析しました。
同曲は地声最低音がmid1F#であるため、女性が原曲キーで歌唱することも可能といえば可能であると言えます。ただ、女性の得意な声域などを考慮すると、通常はキーを上げた方が歌いやすいと言えます。
一方、地声最高音hiAはラストサビで登場します(アウトロの英語歌詞の副旋律は除く)。登場回数は1回であり、少なめです。通常のサビではmid2G#辺りが比較的多く登場します。このmid2G#は男性の音域のボーダーにあたり、歌い慣れた人であってもスムーズな発声が難しくなる音階になります。原曲キーでも可能な方もおられますが、場合によってはキーを下げてもよいと思います。一つの目安ですが、原曲キーから1つ程度下げてみてください(♭1)。
『題名のない今日』は低音域に余地があり、キー下げなどは可能です。歌い慣れた人はもちろんですが、歌い慣れてない人向けの調整も可能なのではないかと私は分析しました。比較的練習曲としては使いやすいです。
一方で、この楽曲は、平井大さんのエッジの効いたボーカルが魅力的な作品でもあります。そのため、歌い慣れていない人がすぐに原曲のような表現ができるわけではありません。その辺りは留意しておいてください。歌唱表現としてはクセがやや強いです(そこが平井さんの良さでもありますが)。
『題名のない今日』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G#,hiAといった音階をしっかり歌いこなせる力が求められます。曲全体を通してみると、mid2D#~mid2G#辺りの中高音が安定すると形になりやすいです。また、裏声なども使いこなせる必要があります。
そのため、原曲キーの場合は、「標準よりやや高めの音域の男性」、「ある程度高音域が得意な男性」などが合いやすいです。女性の場合は、「低音域が非常に得意な女性」などが合いやすいです。
『題名のない今日』は歌詞内容が素晴らしく、結婚披露宴などで流しても合いそうな楽曲だと私は感じました。音域的にも滅茶苦茶に高いわけではないですので、表現面での学びも多いと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。