(2019/02/12)初投稿
(2019/10/27)
mid2Emid2F#の音域も含め、詳細に記載しました。解説部分も加筆しております。


『ドーナツホール』(米津玄師)DONUT HOLE(Kenshi Yonezu)

2013年10月28日投稿【VOCALOID】
2014年04月23日発売【2nd Album「YANKEE」収録】




 ※1)
米津玄師さんの音域について、当ブログではこれまでに、『アイネクライネ』『爱丽丝(アリス)』『打上花火』(DAOKO×米津玄師)『打上花火』(米津玄師ソロver.)『馬と鹿』『海の幽霊』『orion』、『かいじゅうのマーチ』『恋と病熱』『春雷』『Nighthawks』『ナンバーナイン』『灰色と青 ( + 菅田将暉)』『飛燕』、『LOSER 』『ピースサイン』、『砂の惑星』米津玄師作詞作曲『パプリカ』(Foorin)『パプリカ』(米津玄師セルフカバー)『Flamingo』『フローライト』、『メトロノーム』『マトリョシカ』を取り上げています。興味を持たれた方は参考にどうぞ。


【地声最低音】mid1B(B2)

★いつからこんなに大きな 思い出せない記憶があった[か]
[もう]一回何回やったって思い出すのはその顔だ


【地声最高音】mid2G(G4) ※曲全体を通して計4か所

m2F#[バイ]バイもう[永]m2E[遠]F#[に] [会]m2G[え][な]E[い]




【補足】mid2Emid2F#の注意箇所

★何も知らないままでm2E[い]るのが(Bメロ)
★簡m2F#[単]な感{情]m2E[ばっ]か数えてE[た]F#[ら] (サビ)
m2F#{あ]m2E[な]たがくれE[た]体温まで忘れてしまった
★故かそんな気m2E[が]するんだ

m2F#[あ]m2E[な]たを確[か]めるただ一つE[の証]F#[明]
★あなたのm2E[名]m2F#[前は]


初音ミクのバージョンは1オクターブ上【mid2B(B3)~hiG(G5)】になります
『ドーナツホール』(米津玄師ver.)









 こんにちは。今回は
米津玄師さんの『ドーナツホール』(2014)を取り上げます。よろしくお願いします。米津玄師さんはに続き、5度目の登場になります。

 『ドーナツホール』はボーカロイドの楽曲として2013年に米津玄師さん(ハチさん)が投稿した作品ですが、2014年に米津玄師さん2枚目のアルバム(メジャーとしては初アルバム)『YANKEE』に自身によるカバーが収録されています。
 
youtube動画は初音ミクのバージョンになります。



 
 さて、『ドーナツホール』についてですが、米津さん自身は「少年漫画のような作品」と評しております。私もこれについては同様に考えており、少年漫画でありそうな描写が歌詞の中で描かれています。また、TVゲーム等にもありそうな描写であるように感じます。主要キャラの欠けている記憶が物語の謎になり、それがカギになって話が進行していくのはよくあるパターンです。

 しかし、欠けている記憶を『ドーナツの穴』だと喩えている部分が米津さんの個性の一つだと思います。

★ドーナツの穴みたいにさ 穴を穴だけ切り取れないように
★あなたが本当にあること 決して証明できはしないんだな

というフレーズが出てきます。ここが私の一番記憶に残った歌詞です。また、他の場面でも穴についての描写が出てきます。具体的には以下のフレーズです。

★この胸に空いた穴が今 あなたを確かめるただ一つの証明


 
の回でも出てきましたが、米津さんの歌詞の特徴の一つとして、「自分の欠けた部分を相手(あなた)が持っている」というものがあります。こうした点も、米津さんらしい価値観が出てきます。
  
 サウンドの点で面白いと思った点は、イントロに出てくる声です。これは声を早回したものと思います。これがあることにより、ただの疾走感のあるロックサウンドという枠を超えて、どこか謎めいた印象や混沌感を与えることに成功していると思います。また、歌詞の世界観が広がりを見せます。
 米津玄師さんの作品では同じ『
YANKEE』の収録曲『TOXIC BOY』でも同じような手法が見られます。また、他のアーティストですが、声を逆再生するというものも見られます。

 
 さて、『ドーナツホール』の音域ですが、地声最低音mid1B(B2)~
地声最高音mid2G(G4)で構成されています。大よそ一般的な男性の音域の範囲内であります。

 まず、地声最高音mid2Gについてはサビで1回ずつ登場します。これは一般的な男性の音域の範囲内でありますが、普段歌い慣れていない人の場合、スムーズな発声が損なわれやすいです。同様に、mid2F#辺りもそうです。『ドーナツホール』ではmid2E、mid2F#、mid2G辺りがサビの高い部分に当たります。練習を重ね、確実に歌いこなせるようにしたいです。そうした点で、ドーナツホールは比較的努力が報われやすい楽曲といえます。

 一方で、高音域が得意な男性の場合は、キーが低すぎて歌いにくい場合があるかもしれません。キーを少し上げるという調整もあり得ると思います。

 また、この楽曲では米津玄師さんの楽曲の特徴である「速い言い回し」というのが顕著に出てきます。そうした点において、歌詞を覚えていないと確実に失敗する楽曲です。「速い言い回し」の曲は、キーが低くても苦しくなりがちです。音の途切れる場面でしっかり呼吸をすることを意識してください。そうした点を心がければ、カラオケなどでも歌いやすい一曲になると思います。