『spiral』(LONGMAN)
【地声最低音】lowG#(G#2) ※重要度はそこまで高くない
☆m1A#[だ]れかのせいm1D–D#[にし]た] lowG#–D#[嫌]になっ]ちゃうな【Aメロ】
★このまま何かをm1D#[待ちつ]づ[け]るフリ[すm1D{る]の]【Bメロ】
★捻くれたm1D#–m1C[感[情] D#[出]てこないでね【Dメロ】
【地声最高音】hiC(C5) ※全体で6回(男性3回、女性3回)
★そうm2G–m2G#[いう[こと]じゃ]なくhiC地–hiA#[てさ]ぁ]【サビ】
★明けない夜の hiA#–hiC[消えない[ほ]しに])【Dメロ】
★なりたかった hiA#–hiC–hiD#裏[なれな[かっ[た]
★m2G–hiA#–hiC地[一[歩踏[み]出してG#[みた]ぁ]【ラストサビ】
【裏声最高音】hiF(F5) ※女声パート(男性はオク下)
☆hiD#裏–hiF[ぼ[く]ら]はこD#裏–D–F[の]ま[ま]【Dメロ】
※副旋律っぽくもあるが、今回は主旋律とします
【補足】mid2F(一部略)~hiA#を含むフレーズ一覧
★どm2G–m2F[こ]ま]でも行けるG[気がし]た]【サビ】
★(あの時の)僕はhiA#地–m2F[どこ]だ]
★m2F–2G–m2G#^[きっ[とお[と]なに]なったとか
★自らくm2G[だい]て なG–F{にがした]い]の【2番Bメロ】
★もう 君hiA#地–m2G[にサ]ヨ]ナ[ラ]ぁ【Dメロ】
★僕は君にとって hiA#–m2G#–G[だ]れ]か]G#[に]と]って
★(終わりゆく)そのまhiA#地[えに]【ラストサビ】
まず、『spiral』(スパイラル)についてです。この楽曲は男女混声のロックバンドLONGMANによりリリースされたシングル作品です。配信限定のシングルとしてリリースされました。最新作であるため、アルバムには未収録ですが、LONGMANの新しいアルバムが『10/4』が来月リリース予定であり、もしかしたらそちらに収録されるのではないかと見込まれます(記事の執筆時点では収録曲は未発表)。
さて、『spiral』は理不尽な孫の手によるライトノベルを原作としたテレビアニメ『無職転生Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~』のオープニングテーマとして書き下ろされました。同ライトノベルは2012年にネットでの連載が始まり、大きな人気を博しました。いわゆる「なろう系」といわれるジャンルの代名詞的な作品であり、累計発行部数が1000万部を超えております(2022年時点)。
楽曲の質も相まって、『spiral』にも大きな注目が集まります。LONGMANのYouTubeチャンネルで公開されたミュージックビデオは約1か月半で再生回数が300万回を超えるなど高い人気となっております。
『spiral』はミドルテンポのバンド曲です。歌メロAメロBメロサビと展開、全体的にメロディアスで耳馴染みしやすいのではないかと思います。作詞作曲はギター&ボーカルのHIROYA HIRAIさん、編曲はバンドとNaoki Itaiさんによりなされました。Itaiさんは西野カナさんや緑黄色社会の編曲でも知られます。
同曲は歌が男女によるツインボーカルによりなされております。そのため、音域がかなり広くなっており、とりわけ男性パートの難易度が高いです。カラオケの際は、音域の異なる複数人で歌唱するのもよいと思います。
『spiral』の音域的な特徴についてです。同曲は、先述のように男女2人によるツインボーカルで歌メロが作られております。男性パートは男性の音域としては高く、また音域が広いです。一方、女性パートは標準的(地声最低音mid2A#~地声最高音hiC,裏声最高音hiF)です。
まず、男性パートはAメロBメロ辺りが中低音中心で、サビで大きく盛り上がります。こうしたこともあり、低音~高音まで音域が広いです。こうしたこともあり、キー調整には向きにくいといえます。
ちなみに、同曲は男女の混声曲ですが、高音域が非常に得意な男性であれば、1人で歌唱することも可能なのではないかと思います。高音域が得意な男性はソロチャレンジをしてみるのも楽しそうです。ただ、1人で歌うと息継ぎが大変そうな場面もあるため、通常はやはり複数人で歌唱するのが理想です。
最後に『spiral』の音域についてですが、【地声最低音】lowG#(G#2)~【地声最高音】hiC(C5)、【裏声最高音】hiF(F5)で歌メロディーが構成されております。男性パートは一般的な音域と比べ、高いです(音域も広い)。また、女性パートは標準的です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音lowG#はAメロで登場します。この辺りは男性の音域としては低いです。ただ、今回はlowG#という音階にそこまで厳密にこだわらなくてもよいのではないかと私は分析しました。低音域については、mid1A#位が安定すれば形になりやすいと想定しております。ちなみに、女性パートの最低音はmid2A#であり、こちらは標準的といえます。
次に、地声最高音hiCはサビやDメロで登場します。登場回数は6回程度(男性3回、女性3回)です。この辺りは男性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。ただ、今回の楽曲は音域自体が広く、特にキー下げはしにくいです。そのため、複数人で歌唱する場合、サビはすべて女性(もしくは高音担当の男性)が歌うというのが良いのではないかとも感じました。
『spiral』は音域自体が広く、キーを下げる余地は多くありません。男女のツインボーカル曲には当てはまることが多いのですが、音域自体がかなり広く、キー調整をしにくい傾向があります。今回の『spiral』もこうした特徴が当てはまります。
今回の楽曲はメロディー自体は比較的分かりやすく、音域が合うのであれば練習曲には使いやすいです。ただ、音域自体がかなり広いため、歌う人が限定されるといえます。
『spiral』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F~hiCといった地声レンジをしっかり歌いこなせる力が求められます。とりわけ、男性は低音~高音まで音域が広く、原曲と同じように歌唱しようとすると力量が求められます。こうしたことを踏まえると、「高音域が(ある程度)得意な男性」が原曲キーにマッチしやすいと私は判断しました。一方、女性パートについては標準的であり、多くの人がマッチしやすいです。
今回は3回登場するサビパートの2回を男性が担当しております。カラオケなどでパート分けをする場合、「サビを女性が全て歌唱する」と男性の負担が軽減されます。ただ、「男性が歌う良さ」というのもありますので、その辺りは各々の状況により判断してください。
【まとめ】
①男性パートはサビが高く、音域も広い(高難易度)。女性パートは標準的。
②AメロBメロは中低音中心、サビが大きく盛り上がる
③サビを全て女性が担当すると、男性パートの負担が下がる
④メロディー自体は覚えやすい