『少年少女』(銀杏BOYZ)
【地声最低音】mid1D(D3) ※重要度はそこまで高くない
★m1D[い]ま 目と目があった その瞬間m1F#[か]ら【Aメロ】
★ダウンロードm1F#–m1E[さ[れ]た
★すべて許m1F#–E[さ[れ]た m1E–F#[ここ]にい]てもいいF#[から]
【地声最高音】mid2G(G4) ※全体で27回
★しょうm2G–F#[ね]ん[は] G–F#–D[しょ]う]じょ]に出逢う【サビ】
【補足】mid2E~mid2F#を含むフレーズ一覧
★m2E–m2D[だいす]き はだい]きらいだよ愛の意m1F#[味]も知ら2E[ず]に【Bメロ】
★(夕陽あびた世界の)はm2F#[じっ]こで m1E[手]と手をつないだ
★空はもうm2E–D#–E–2F#[遠]く[なっ[て]【ラストサビ】
まず、『少年少女』についてです。この楽曲は、2021年に銀杏BOYZによりリリースされたシングル作品です。アルバムには現在未収録です。
ちなみに、バンドがリリースした最新のアルバムは同じ年の『ねえみんな大好きだよ』になります(2023年11月現在)。銀杏BOYZはフルアルバムのインターバルが5年以上空くこともありますので、『少年少女』についても現在はCDシングルのみということになります(ストリーミングなどでも配信中)。
さて、『少年少女』はテレビアニメ『Sonny Boy』の主題歌(エンディングテーマ)として書き下ろされました。同作は原作のないオリジナルアニメですが、第25回文化庁メディア芸術祭のアニメーション部門で優秀賞を受賞しており、高い評価を得ています。また、各話ごとに劇中歌が書き下ろされており、落日飛車、ザ・なつやすみバンド、ミツメなどのミュージシャンが楽曲を提供しております。
『少年少女』はアッパーなバンド曲です。ノイジーなギターサウンドなどが印象的なバンド曲です(どことなくシューゲイザーのようなニュアンスも感じます)。歌メロはAメロBメロサビと展開します。演奏時間は3分程度と比較的短く、全体的に密度が濃いです。作詞作曲編曲はボーカル&ギターの峯田和伸さんによりなされました。
『少年少女』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域の範囲内(もしくはやや高め)で歌メロが作られております。低音域に余地があるため、場合によっては少しキーを下げるのもよいと思います。
同曲は、Aメロでは中低音中心、Bメロサビで中高音域の割合が増えていきます。mid2E~mid2Gといった中高音域が安定して歌えると形になりやすいです。ただ、サビを中心にmid2Gの回数が少し多いのため、人によっては少しキーを下げるのもよいと思います。
ちなみに、女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。今回は低音域にmid1E辺りが登場するため、女性が原曲キーで歌唱するのは難易度が高いです。一つの目安ですが、原曲キーから4つ程度上げてみてください(#4)。
最後に『少年少女』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D(D3)~【地声最高音】mid2G(G4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域の範囲内(もしくは「やや高め」)です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1DはAメロで登場します。このmid1Dは歌い出しの瞬間的な音であるため、あまり厳密な音程にこだわらなくてもよいと思います。低音域についてはmid1E辺りがしっかり歌えると形になりやすいです。そのため、「高音域が得意な男性」などは少しキーを上げてもよいと思います。
次に、地声最高音mid2Gはサビで登場します。登場回数は27回と多いです。このmid2Gは一般的には男性の音域の範囲内とされることが多いですが、歌い慣れていない人だとスムーズな発声が損なわれやすいです。また、今回は登場回数も多いため、場合によっては少しキーを下げるのもよいと思います。一つの目安ですが、原曲キーから1~2つ程度下げてみてください。
『少年少女』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意なレンジに調整することができると思います。また、ビギナー向けの調整もある程度は可能なのではないかと推測しました。ただ、今回はボーカル峯田さんのガラガラしたニュアンスの男性らしい歌声が魅力的な作品です。そうしたニュアンスまでしっかり表現するには力量が求められます。その点は留意しておいてください(私自身としては得意ではなく、真似しにくい歌い方です)。
『少年少女』を原曲キーで歌唱する場合、mid2D~mid2Gといった中高音域がしっかり歌いこなせる力が求められます。この辺りは男性の音域の範囲内です。反面、低音域はmid1E,mid1F#辺りが多く見られます。こうしたことを踏まえると、「標準的~標準より高めの音域の男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。
【まとめ】
①Aメロは中低音で、Bメロサビで中高音が少しずつ増える。
②原キーだと「標準的~標準より高めの音域の男性」に合いそう
③原曲のような表現で歌うには力量が必要
④メロは比較的わかりやすく、カラオケ向き