『Snow halation』( μ’s ) の 音域

こんにちは。今回はμ’sの『Snow halation』(２０１０)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はμ’sの別の曲にリクエストが来ていたのですが、カラオケなどでも人気である本作を先に記事にしたいと感じ、私が選ばさせていただきました。


『Snow halation』(μ’s)









【地声最低音】mid1G#(G#3)　

★不思議だね いまm2A[の]気持ち 空から降A[っ]てきA–m1G#[た[み]た]い【Aメロ】
★特別なきせm2A[つ]の色[が] [ときめ]きを[見]せ[るよ]


【地声最高音】hiD(D5)　※全体で９回

★(名前を)つhiB–hiC#[け[よ]うか] B–hiD–C#[S[now] ha]la]tion【サビ】
★くやhiC#[しい]けど好hiD–C#[きっ]て]純C#[情]
★飛びhiA–hiD–hiC#[込[む]勇]気]に[賛成] まhiB[も]な]く[Start!]

※hiC#がピークとなる回数も11回と多い。


【補足】hiA～hiC#を含むフレーズ一覧

★初めm2G#[て]出[会]ったhiB–A[と]き]か]A[ら]【Bメロ】
★予感hiA–m2G#[に]さ[わ]ぐ]心A–hiB[の[Me]lody
★とめらhiA[れない]とまA–hiB[ら[ない] hiC#–hiB[な]ぜ]

★とhiB[ど]けhiA[て] [せ]つ[な]さには【サビ】
★びねhiA[つ]の[な]か ためA[らっ]てもダhiB[メ]だA[ね]

　まず、『Snow halation』（スノー・ハレーション）についてです。この楽曲は、２０１０年にメディア作品群『ラブライブ!』の作中に登場する9人組女性スクールアイドルグループμ’s（ミューズ）によりリリースされたシングル作品です。
　『ライブライブ!』シリーズは元々、出版社やアニメ制作会社、音楽レーベルと共同で行われていた企画であり、２０１３年に初めてテレビアニメ化がなされました。作品の知名度は少しずつ伸びておりましたが、テレビアニメ化をきっかけにCDランキングなどでも上位にランクインするようになります。

　さて、『Snow halation』はテレビアニメ化以前の２０１０年にリリースされたシングル曲になります。アルバムとしては、２０１３年にリリースされた『ラブライブ！μ’s Best Album Best Live! collection』に初収録されました。同アルバムは、テレビアニメ化の人気と相まってロングヒットなり、最終的には１５万枚近いヒットとなります。
　『Snow halation』はシングルとしては大きなヒットになりませんでしたが、アルバムやアニメの人気に伴い少しずつ認知度が高くなっていき、現在ではμ’sの代表的な楽曲の1つに数えられます。YouTubeチャンネルで公開されているミュージックビデオやライブ映像は、２０２３年時点で再生回数が計１５００万回を超えており、カバーも多くなされております。また、２０１０年代を代表するアニソンとして列挙されることも多いようです。


　『Snow halation』はアッパーなポップナンバーです。歌メロはAメロ⇒Bメロ⇒サビと楽曲が進行するに従い、盛り上がっていきます。同曲の作詞は畑亜貴さん、作曲は山田高弘さん、編曲は中西亮輔さんによりなされました。いずれもアニソンや声優ソングで広く知られた作家です。アレンジャーの中西さんはMrs. GREEN APPLEのストリングスアレンジなどでもお馴染みです。

　『Snow halation』の音域的な特徴についてです。同曲は女性曲としては高いレンジで歌メロが作られております。そのため、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。
　同曲は、Aメロはそこまで高音域が要求されないのですが、Bメロ～サビにかけては高い音が多く、とりわけサビではhiDやhiC#が頻出です。そのため、ある程度高音域が得意な人でもスタミナが不可欠となりそうです。

　多人数によるアイドル曲は、ボーカルが複数人にいるということもあり、メロとメロの感覚が短くなることが多いです。今回の『Snow halation』についても、Bメロ等でメロが連続しており、一部息継ぎがしにくそうに私には感じました（最近のアニソンやJ-POPと比べると若干マシかもですが）。そのため、1人で歌う場合は、高音域が得意であっても体力的に辛くなりやすいです。場合によっては、複数人で歌唱するのも選択肢だと思います。



　最後に『Snow halation』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G#(G#3)～【地声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域と比べ、高いです。以下、見ていきます。

　まず、地声最高音hiDについてはサビで登場します。登場回数は9回とやや多く、いずれもhiC#とコンボになっております。一方、hiC#がピークとなる場面も全体で11回登場し、サビを中心に高音感があります。そのため、一般的な女性は通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから2つ程度下げてみてください。

　『Snow halation』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。ある程度歌い慣れた人であれば、自分の得意なレンジに調整することができそうです。ただ、同曲は音域自体が広めであり、また息継ぎなどがしにくい曲です。そのため、人によってはキー調整しても歌いにくく感じられるかもしれません。ビギナーなども難しい場面が出てきうると思います。キー調整をしても難しいと感じた場合は、別の易しめの曲と並行して練習してください。。

　『Snow halation』を原曲キーで歌唱する場合、hiA～hiDといったレンジをしっかり歌いこなせる力が求められます。先述のようにBメロやサビを中心に登場回数が多く、多人数のアイドル曲ということもあり、息継ぎもやや行いにくいです。そのため、「高音域が得意な女性」が原曲キーに合いやすいと私は分析しました。ただ、そうした方であっても、体力的には大変なことが多いので、場合によっては複数人で歌うことも選択肢に入れてください。親しみやすい楽曲とは裏腹に、原キーだとかなり大変な曲です。


　『Snow halation』は親しみやすいポップであり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。私自身も『ラブライブ!』シリーズを深く知っているわけではないですが、この曲は非常に耳に残っております。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。