『タイプ:ワイルド』(松本梨香)
【地声最低音】mid2C#(C#4) ※Bメロとラスト
★m2C#[いまでは世]界中 さがしてもみつm2G–hiA[か[ら]な]い【Bメロ】
★m2F#-hiB[さ[い]こ]うのボロm2C#[ボ]ロぐつm2G[さ]
【地声最高音】hiD(D5) ※全体で3回程度
★hiB–hiD–hiC#–B^[つ[よ](く]な[る]よ]) タイプ:B[ワイルド]【サビ】
【補足】hiA(一部略)~hiC#を含むフレーズ一覧
★m2F#[マサラタウンにサヨナラしてから]どれだけの時間たった[だ]ろう【Aメロ】
★すm2F#[り]き[ず]き[りきずなかhiA–hiB[まの[か]ず]
★hiA–hiB–2G[そ[れ]はちょっと] [じまんhiA[か]な]
★(買いに走った) このm2G[ス]ニーhiA[カー]も
★hiB–hiA[いつのま]に[か] hiB–hiC#[タイプ:[ワイルド]【サビ】
★hiA–hiB–hiC#[す[こ]し[ず]つ[だけ[ど] B–C#[タイプ:[ワイルド]
★hiB[もっ]とB[もっ]と B–hiC#[タイプ:[ワイルド]
☆(強くなるよ) hiA#–hiC–hiC#[タイ[プ:[ワイルド]【ラストサビ最後は転調して半音下がる(-1)】
★m2C#[そ]していつかこう言m2G#[うよ]ぉ “G#[ハ]ロー マイC#[ドリーム]
まず、『タイプ:ワイルド』についてです。この楽曲は、1999年に女性歌手の松本梨香さんによりリリースされたシングル作品『ライバル!』のカップリング曲です。アルバムとしては、2011年の『松本梨香が歌うポケモンソングベスト〜RICA THE POKEMON SONG BEST〜』に初収録されました。同アルバムには、2011年までに松本さんが担当したポケモン主題歌が収められております。
さて、『タイプ:ワイルド』はシングル『ライバル!』のカップリング曲として発表されました。2曲はそれぞれ、アニメ『ポケットモンスター』の主題歌として書き下ろされ、『タイプ:ワイルド』についてはエンディングテーマとなりました。
『タイプ:ワイルド』は1999年の作品ですが、2019年には中川翔子さんが歌唱するバージョンがエンディングテーマとなるなどしており、人気の高いポケモン主題歌との1つです。2023年にはアニメ『ポケットモンスター めざせポケモンマスター』の最終回でも同曲が流れ、大きな話題になりました。
『タイプ:ワイルド』はアップテンポのバンド曲です。12弦ギターなどが印象的なロック曲であり、荒野を駆けるような疾走感があります。また、イントロでは小林幸子さんが歌唱した主題歌の『風といっしょに』が引用されております。
歌メロはAメロBメロサビトン展開します。全体的にシンプルな展開ですが、ラストサビの最終盤は転調しキーが下がるため(TV sizeだと1番終了後)、音程を取るのが苦手な人は注意してください。作詞は戸田昭吾さん、作曲編曲はたなかひろかずさんによりなされました(コーラスアレンジは河野陽吾さん)。
『タイプ:ワイルド』の音域的な特徴についてです。同曲は一般的な女性の音域としてはやや高めレンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、一般的には少しキーを下げた方が歌いやすいと私は推測しています(原キーが合う人もそれなりに多そう)。
同曲は最低音がmid2C#と比較的高く、その分中高音域の登場回数が多くなります。ABメロはやや中低音に寄りますが、サビについてはhiA~hiC#等が多く登場します。hiC#やhiB等の頻度が高いのですが、間奏が多く、息継ぎなどもしやすい分、少し取っ付きやすい可能性があります。全体的に地声感のある発声であるため、ロックなど声を張った力強い歌唱が得意な人にはマッチしやすいのではないかと私は推測しています。
男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つのざっくりした目安ですが、原曲キーから5つ程度下げてみてください。なお、「高音域が非常に得意な男性」については、人によっては原曲キーで歌唱可能な方もおられるかもしれません。今回の楽曲は地声感のある力強い歌唱がされているため、男性でもマッチする可能性があります(一般的には少しキーを下げた方が安定はしそう)。
最後に『タイプ:ワイルド』の音域についてですが、【地声最低音】mid2C#(C#4)~【地声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域としてはやや高めです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid2C#はBメロで多く見られます。この辺りは女性の音域の範囲内であり、多くの人にマッチしやすいと思います。
次に、地声最高音hiDはサビで登場します。登場回数は3回程度です。このhiDに次ぐ地声高音としては、hiC#がピークとなる場面が全体で16回、hiBが17回登場します。こうしたことを踏まえると、女性の音域としては高めであると私は考えました。ただ、ボーカルの松本梨香さんは声を張った歌唱をしており、また間奏も比較的多いため、原キーがマッチする人も一定数おられると思います。キーを下げる際は、一つの目安ですが、原キーから1~2つ程度下げてみてください。
『タイプ:ワイルド』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。今回の楽曲は音域がそこまで広くなく、キー調整は非常にしやすいです。そのため、音域がマッチするのであれば、ビギナーなどもある程度自分の得意なレンジに調整することができるといえます。とはいえ、松本梨香さんのように歌いこなすにはしっかりとした練習が必要です。弛まぬ練習を重ねてください。
同曲はメロディーも分かりやすく、覚えやすいです。一方で、Aメロ等はメロが速いため、歌詞などはしっかり覚えておきたいです。また、ラストサビの終盤では転調が行われるため、☆の部分などは少し音程が取りにくい可能性があります。比較的克服しやすいと思いますが、原曲をしっかり聴き込んでおきたいです。
『タイプ:ワイルド』を原曲キーで歌唱する場合、hiA~hiDといった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回はAメロやサビで中高音が多く、特にサビはhiB,hiC#等が頻出します。ただ、今回の楽曲は比較的息継ぎなどを入れやすく、また間奏も長いため、ボーカルが休憩しやすいです。
こうしたことを踏まえると、「標準よりやや高め~高音域が非常に得意な女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。
【まとめ】
①AメロBメロサビと盛り上がるが、全体的に中高音寄り(音域も狭め)
②原キーだと「標準よりやや高め~高音域が非常に得意な女性」などに合いそう
③声を張った力強い歌唱が特徴的。ロック系の曲に慣れてるとマッチしやすい
④メロ自体は分かりやすく、カラオケ向き(終盤だけは少し音程注意)