『reunion』(back numberと秦 基博と小林武史)の音域

　まず、『reunion』（リユニオン）についてです。この楽曲は、２０１６年にback numberのベストアルバム『アンコール』の初回限定盤Bに初収録されました。フィジカルだと入手にハードルがあるのですが、ダウンロードやストリーミングでも配信されており、私自身もSpotifyのランダム再生で同曲を始めて知り、感銘を受けたので記事にしたいと考えました。
　同曲は、東京メトロ「Find my Tokyo.」CMソングとして制作されました。楽曲にはバクナンとともに、秦基博さん、小林武史さんが参加しております。作詞作曲は清水依与吏さんと秦さんの共作、編曲は小林武史さんによりなされました。歌は清水さんと秦さんが担当しています。


　『reunion』の音域的な特徴についてです。『reunion』は男性の音域としては高めのレンジで歌メロが作られております（ソロだと体感的には明確に「高い」）。一般的な音域の男性にはキーを下げた方が歌いやすそうです。
　同曲は、AメロBメロサビと展開し、サビパートが特に盛り上がります（ラストサビは転調してキーが1つ上がる）。ただ、ABメロ辺りも比較的中高音が多いため、体感的に高く感じやすいです。ボーカルが2人ということもあってか、全体的に歌メロが中高音に寄っており、低音も高めです。高音域が得意な男性の方がマッチしやすいといえます。場合によっては、2人以上で歌唱することも選択肢に入れてください。

　女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから２～３つ程度上げてみてください。ただ、今回は男性曲としては低音域が高いため、場合によっては原曲キーがマッチする女性などもおられるかもしれません。具体的には、「標準より低めの音域の女性」などは原キーが合う可能性があります。その辺りは実際に歌唱してみて、微調整をしてください。



　最後に『reunion』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)～【地声最高音】hiA#(A#4)、【裏声最高音】hiC#(C#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域としては高め（体感的には明確に「高い」でもよいかも）です。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1Eは2番Aメロで登場します。ただ、今回のmid1Eは歌い出しの瞬間的な音であり、通常はかなり聞き取りづらい箇所です。そのため、最低音mid1Eにはあまり厳密にこだわらなくてもよいと私は判断しました。今回の楽曲の低音については、mid1G辺りが安定して歌えると形になりやすいです（男性曲としては低音が高い）。

　次に、地声最高音hiA#はラストサビで登場します。登場回数は２回程度です。このhiA#に次ぐ地声高音としては、hiAがピークとなる場面が全体で４回、mid2G#が５回、mid2Gが２０回程度登場します。今回はAメロ～ラストサビまで全体的に中高音域の頻度が高く、しかもツインボーカルでの歌唱です。そのため、男性曲としては高く、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから２～３つ程度下げてみてください（2人以上で歌うと余裕を持ちやすい）。


　『reunion』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。今回の楽曲は地声音域はそこまで広くないため、キー調整の融通が利きやすく、場合によってはビギナー向けの調整なども可能かもしれません。反面、ボーカルが2人ということもあり、サビの一部は少し息継ぎがしにくいです。
　今回の楽曲は、メロが分かりやすく、リズムなども取りやすいです。そのため、音域が合うのであれば、練習曲やカラオケのレパートリーにはよいと思います。全体的に歌メロが活きた曲で、歌いこなせると楽しそうです。ただ、サビの一部は息継ぎしにくいため、気を付けたいです。

　『reunion』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F～hiA#(裏声はhiC#まで)といった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回は全体的に中高音寄りの歌メロであり、見た目よりも高音感があります。低音についてはmid1G辺りが目安であり、男性曲として高めです。
　こうした点を考慮すると、「高音域が得意（or非常に得意）な男性」が原曲キーに合いやすいと私は判断しました。また、「標準より低めの音域の女性」なども原キーがマッチする可能性があります。
　今回の楽曲はツインボーカル曲ですので、2人以上で歌うのもよいと思います。2人以上で歌唱する場合は、「標準より高め～ある程度高音域が得意な男性」なども合う可能性があります。


【まとめ】

①全体的に中高音寄り（体感的な地声音域はそこまで広くない）
②原キーだと「高音域が得意（or非常に得意）な男性」向け（1人で歌う場合）
③女性だと「標準より低めの音域の女性」等が合いそう
④メロがよい。カラオケ向きだが、サビの一部は息継ぎしにくそう
⑤1人気で歌えなくもないが、2人以上で歌うのもよい