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『飛べない鳥』(ゆず)の音域

 こんにちは。今回はゆずの『飛べない鳥』(2000)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『飛べない鳥』(ゆず)
『飛べない鳥』(ゆず)の音域








【地声最低音】mid1E(E3) 

m1F#[町の]音 そm2E[れ]だけで良[か]ったのに【Aメロ】
m1E[しなや]かなあm2D[き]の声が悲鳴に1G#[変]m1F#[る]


【地声最高音】hiC#(C#5) ※全体で3回

★なんてm2G#hiABhiC#[ちっぽ[け[な[もん]さ]ぁ]ぁ]【サビ】


【裏声最高音】hiC#(C#5) ※サビで登場

★きm2G#hiA[み[から]ぁ] [もhiC#裏[ら]っ]hiBA[た]ぁ]【サビ】


【補足】mid2GhiCを含むフレーズ一覧

hiAm2G[飛び方を忘]れた]【Bメロ】
★とhiA2G[り]た]A[の]う]AhiC裏[ご[え]を 聞いておくれ
★きっm2F#[と] [見G#-hiA^[上[げた]ぁ]【サビ】
m2G#hiAhiB^[[ら[はあ]お]
m2F#[ほら][らんhiA[よ僕]
★やさしさhiA[の]A[葉を持っ]て G#hiBA[また歩[き出]す]
hiA[変]わりゆm2GhiA[ぅ[じだ]ぁい]【Dメロ】
hiA[不]釣り合いでAm2G#AhiB[もか]ま][わな[い]
hiAm2G^[飛べない鳥]の様に[ぃ]【ラストサビ】

 まず、『飛べない鳥』についてです。この楽曲は、2000年に音楽ユニット・ゆずによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同じ年に発表された『トビラ』に初収録されました。アルバムは、『嗚呼、青春の日々』などの楽曲が収められており、100万枚を超えるCDヒットを記録しました。

 さて、『飛べない鳥』は、テレビドラマ『涙をふいて』の主題歌としてタイアップが付きました。楽曲の質も相まって、同曲は大ヒット気を記録。2024年現在、ゆずのCDシングルとしては最も大きなセールスを記録した楽曲となっています。作詞作曲はメンバーの岩沢厚治さん、編曲はゆずと寺岡呼人さんによりなされました。


 『飛べない鳥』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としてはかなり高いレンジで歌メロが作られています。低音域に余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすそうです。
 同曲はAメロは中低音中心で歌メロが展開され、Bメロサビと高音域が頻出します。音域自体は広めですが、サビの高音域のロングトーンが特に際立つ楽曲となっています。低音域については、mid1E、mid1F#辺りであり、こちらも男声曲としてはやや高めです。

 女性が同曲を歌唱する場合、個人差はありますが、原曲キーが合うという人が一定数おられるのではないかと思います。ただ、今回は低音域でmid1E等が登場するため、一般的には少しキーを上げた方がより歌いやすいかもしれません。音域が低音~高音まで広いため、歌い慣れた人向けの楽曲です。



 最後に『飛べない鳥』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)~【地声最高音】hiC#(C#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、かなり高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1EはAメロで登場します。登場回数は2回程度です。この辺りは男性の音域の範囲内です。ただ、女性だと低音感があります。

 次に、地声最高音hiC#はサビで登場します。登場回数は3回程度です。このhiC#に次ぐ地声高音としては、hiBがピークとなる場面が全体で10回、hiAが30回近く登場します。今回はこれらがロングトーンで登場するため、体感的にも高く感じやすいです。そのため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすそうです。


 『飛べない鳥』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。ただ、今回の楽曲は高音域が高いため、一般的な男性が歌いやすいレンジに調整するためには、大きなキー調整が必要になります。その点で、やや取っつきにくい可能性があります。また、音域がそれなりに広く、ロングトーンも多いため、ビギナー向けの練習曲としては使いにくいと私は分析しています。
 今回の楽曲はメロ自体は分かりやすく、リズムなども比較的取りやすいと思います。ただ、サビ等はロングトーンが多い点が少し難しい可能性があります。また、Aメロ⇒Bメロの場面で転調しているため、人によっては少し音程に迷うかもしれません。高音域が際立つ曲ですので、歌いこなせると気持ちよさそうな楽曲です。

 『飛べない鳥』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G~hiC#(裏声はhiC#辺りまで)といった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回はBメロサビを中心に中高音が多く、体感的にも高そうな曲です。低音域はAメロでmid1E等が登場します。
 こうした点を考慮すると、「高音域が非常に得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。また、低音域が克服できるのであれば、女性が原キーで歌うのもよいかもしれません。


【まとめ】

①Aメロは中低音中心、Bメロサビは男声域としてはかなり高い
②原キーだと「高音域が非常に得意な男性」向け
③低音域が歌えるのであれば、女性が原キーで歌うのもよいかも
④メロは分かりやすいが、サビは高音のロングトーンが続く
⑤伸びやかなサビが気持ちよく、歌いこなせる楽しそう

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