『HABANA EXPRESS』(寺尾聰)

【地声最低音】lowG(G2)
★m1A[煙草を]くわえて 窓を上m1D–A[げた[ら]【Aメロ】
★m1B[ようやく]自分に戻ったD–B[気がする[ぜ]
★ただ m1A#[お]まえと眠m1A–lowG^-A#[っ[た]だ]け]さ【Bメロ】
【地声最高音】mid2D(D4) ※全体で3回程度
★m2D–m2C[終]わ]りのないこ[い]なんて【Bメロ】
【補足】その他の場面
★m1C[あんなに]たやすく別れをぶつける【Aメロ】
★気m1D–m1C[ままな[おまえに] 勝m2C[ては]ぁしm2A#[な]い
まず、『HABANA EXPRESS』についてです。この楽曲は、1981年に男性歌手の寺尾聰さんによりリリースされたアルバム『Reflections』に初収録されました。同アルバムには、人気曲『ルビーの指環』、『SHADOW CITY』、『出航 SASURAI』といったシングル曲が収められています。アルバムは、180万枚を超える大ヒットを記録しました。なお、同アルバムはCDが発売される以前のミリオンセールスを記録したアルバム4作品の1つであり、その点でも記録的なヒットでした。
『HABANA EXPRESS』はアップテンポのバンド曲です。ラテン調のファンクロックで、寺尾さんの声質もあり、落ち着いたニュアンスがあります。歌メロはAメロとBメロ(orサビ)から成りシンプルです。作詞は有川正沙子さん、作曲は寺尾聰さん、編曲は井上鑑さんによりなされました。
『HABANA EXPRESS』の音域的な特徴についてです。同曲は、J-POPの男性曲としては低めの音域で歌メロが作られています。一般的な男性が原キーで歌唱可能ですが、場合によっては少しキーを上げてもよいかもしれません。
今回の楽曲は、mid1A~mid1Cといった中低音が多く登場し、最低音はlowGに達します。高音域についてもmid2C~mid2D程度であり、J-POPの男性曲としては中低音寄りの曲といえます。そのため、「標準より低めの音域の男性」などが特にマッチしやすい曲といえます。
女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。今回は男性曲としてもかなり低いです。そのため、「高音域が得意な女性」だとキー調整をせずに1オクターブ上のレンジを歌うことも可能です。原曲のニュアンスなどを考えると、「キーを2~3つ程度下げて、1オクターブ上で歌う」とよいのではないかと私は推定しています(mid1E[mid1F]~hiB[hiC]に設定されます)。
最後に『HABANA EXPRESS』の音域についてですが、【地声最低音】lowG(G2)~【地声最高音】mid2D(D4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、低めです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音lowGはBメロで登場します。この辺りは男性の音域としては低いです。これに加え、今回はmid1A~mid1Dといった中低音がかなり多く登場します。こうした点を考慮すると、男性の音域としては低く、相対的に標準より低めの声域の男性の方がマッチしやすいといえます。
次に、地声最高音mid2DはBメロを中心に計3回登場します。このmid2Dに次ぐ地声高音としてはmid2Cがピークになる場面が計12回登場します。こうした点を考慮すると、JPOPの男性曲としては中高音が控えめであり、一般的な音域の男性が原曲キーで歌唱可能な曲といえます。ただ、人によっては少しキーを上げた方が歌いやすいかもしれません。その辺りは実際に歌唱して、微調整を加えてください。
『HABANA EXPRESS』は低音域が低く、キーを下げる余地はほとんどありません。逆に今回は高音域に余地があるため、キー上げは比較的しやすい曲です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分の得意とするレンジに調整することが出来そうです。ただ、今回の楽曲は音域自体がそれなりに広いため、ビギナーなどは一部歌いにくい部分が出てくるかもしれません。
今回の楽曲は歌メロ自体は比較的分かりやすく、リズムなども取りやすそうです。音域がマッチするのであれば、練習曲にもよいと思います。反面、今回の楽曲は寺尾聰さんの落ち着いた声質が活きた曲であるため、その辺りで原曲のニュアンスを掴むのが難しいかもしれません。
『HABANA EXPRESS』を原曲キーで歌唱する場合、mid2A#~mid2Dといった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。反面、低音域としてはmid1A~mid1D辺りがかなり多く、男性の音域としては中低音寄りです。
こうした点を考慮すると、「標準より低め~標準的な音域の男性」などが原曲キーに合いやすいと私は推測しました。
【まとめ】
①J-POPの男性曲としては中低音寄りの曲(中高音域もそこまで多くない)
②原キーだと「標準より低め~標準的な音域の男性」などに合いそう
③メロは分かりやすく、リズムなども取りやすそう
④練習曲にもよいが、原曲のように歌いこなすには力量が求められる
コメント
リクエストに答えて頂きありがとうございます!
歌いやすいかつかっこいい曲でよく歌ってます
結構前にリクエストされたので
すぐに記事に出来なくてかたじけないです
かなり古い曲ですが、カッコいいですよね
音域的には歌いやすいですが歌詞が結構早口なのでその点での難しさはありそうですね。
それはあると思います。あと、高音域が得意な男性だと逆に歌いにくくもあります