『愛は勝つ』(KAN)
【地声最低音】mid1F(F3)
★あE–m2F#[い[す]る]切なさm1F#[に] m1F[す]こしつかれても【Aメロ】
【地声最高音】mid2G#(G#4) ※全体で2回
★しm2E[んじ]るこ[とさ]か[ならm2F#–m2G#[ず[最]後]に]F#[愛]は]勝[つ]【サビ[転調₊2]】
【補足】mid2D#~mid2F#を含むフレーズ一覧
★m2D[心]配ないかm1F#[ら]ね君[のm2E[お]も]いが【サビ】
★だm2D[れか]にm1F#[と][どく]あ[したm2E[が]きっ]とある
★信じるm1F#[こ]とを決してm2E–m2F#[や[め]な]いで
★Car[ry on]m1F# car[ry out] m2D#–E–m2F#[き[ず[つ]け]傷]ついて【Aメロ】
★Oh Oh Oh m2E[Oh] m2F#[Oh] [Oh] Oh Oh もう[いF#[ち]度]夢見よう【Bメロ】
★m2E–m2D#[ど]んな]に困難でく[じE–F#[け[そ][う]でも【ラストサビ[転調₊2]】
まず、『愛は勝つ』についてです。この楽曲は、1990年に男性シンガーソングライターのKANさんによりリリースされたシングル作品です。アルバム『野球選手が夢だった。』の1曲として収録されていましたが、ラジオでのヘヴィー・ローテーション曲として選出されたことをきっかけにシングル化されました。ちなみに、アルバムについては70万枚を超える大ヒットになっております。
『愛は勝つ』はリリースから少しずつ知名度を上げていきますが、バラエティ番組で同曲が替え歌にされたことなどをきっかけに爆発的に売上が上昇します。楽曲そのものの質も高く評価され、最終的には200万枚を超える大ヒットになりました。また、同曲は、2015年に配信部門でも10万ダウンロードを達成し、日本レコード協会よりゴールド認定がなされました。KANさんの代表的な1曲といえます。
さて、『愛は勝つ』はミドルテンポのピアノポップです。頭サビで歌メロがはじまり、AメロBメロサビと展開します。全体的に終始一貫したリズムで歌われますが、サビ⇒Aメロ・Bメロ⇒サビなどで転調がなされ、「全体を通してサビ」のような印象があります。また、ラストサビでも転調が行われ、キーが2つ上がります。ちなみに、同曲はビリー・ジョエルの楽曲『アップタウン・ガール』をオマージュしております。作詞作曲はKANさん、編曲は小林信吾さんとKANさんによりなされました。
『愛は勝つ』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては「やや高め~高め」のレンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、一般的な男性は少しキーを下げた方が歌いやすいと思います。
同曲は、頭サビで歌メロがはじますが、全体がサビのような印象があり、中高音域が非常に多いです。そのため、地声最高音はmid2G#ですが、あえて「やや高め~高め」としております。
ちなみに、女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいと思います。過去に同曲をカバーした女性などを参考にすると、原曲キーから2~3つ程度上げるとより歌いやすくなるのではないかと推測しております。
最後に『愛は勝つ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F(F3)~【地声最高音】mid2G#(G#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、「やや高め~高め」(体感的には「高め」)です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1FはAメロBメロで登場します。今回はmid1Fとともに、mid1F#辺りが比較的多いです。この辺りは男性の音域の範囲内ですが、女性だと少し低く感じる人も多いと思います。そのため、女性は少しキーを上げた方がより歌いやすいと推測しております。
次に、地声最高音mid2G#はラストサビで登場します。登場回数は2回程度です。同曲は、ラストサビの途中で転調が行われ、キーが2つ上がります。そのため、、通常サビではmid2F#が最高音となります。mid2F#はAメロBメロなどでも登場するため、音域の割に高音感があります。こうしたことから、一般的な男性はキーを少し下げた方が歌いやすいのではないかと私は推測しました。一つの目安ですが、原曲キーから1~2つ程度下げてみてください。
『愛は勝つ』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。今回の楽曲は音域がそこまで広くないため、歌い慣れた人はもちろん、ビギナー向けの調整も可能なのではないかと私は推測しております。
一方、同曲は転調が多く行われるため、人によっては音程が取りにくく感じられるかもしれません。そのため、原曲をしっかり聞いておきたいです。
『愛は勝つ』を原曲キーで歌唱する場合、mid2D~mid2G#といった中高音域をしっかり歌いこなせることが求められます。今回は特にmid2D~mid2F#辺りが多く、いずれも地声ベースです。曲全体が中高音寄りであるため、相対的に高音感があります。
こうしたことを踏まえると、「標準より高め~(ある程度)高音域が得意な男性」などが原曲キーにマッチしやすいと私は判断しました。
【まとめ】
①最高音はそこまで高くないが、全体的に中高音寄りで高音感がある
②原キーだと「標準より高め~(ある程度)高音域が得意な男性」などに合いそう
③女性の場合、少しキーを上げた方がより歌いやすい
④メロは分かりやすいが、転調が多いため、音程に注意
⑤音域はそこまで広くないので、キー調整はしやすい
コメント
誰もが知る名曲って感じですよね。
音程もそこまで難しくないですし、超高音が登場するわけではないですが意外と高いってのは何か分かります。
記事で指摘しそびれたのですが、この曲間奏が少ないのです。
間奏のあるなしって、曲の難易度と結構関係あるので
その辺も体感的に高く感じやすい理由の1つですね。