『怪獣』(サカナクション)

【地声最低音】mid1F#(F#3)
★こm2D#[の]秘密m1G#[を]【Aメロ】
★m1G#[だんだん] 1F#–G#–m2D#[食[べ[る]【Bメロ】
★あm2D#[か]とm2F#[あ]お] m1G#–m1F#[の星[ぼ]し]
★m1F#–m2D#[み[ら]いかF#[ら]過2D#[去]
【地声最高音】hiA#地(A#4) ※ラストサビで計1回程度
★m2F#地[遠]くm2G裏[遠]くhiA#地[遠]くA#裏–hiB[さ[けん]で【ラストサビ】
【裏声最高音】hiB(B4) ※主にAメロ
★m2D#地–A#裏–hiB[こ[の暗[い] [よ] [る]の怪[獣]にm2E[なっ]ても]【Aメロ】
【補足】mid2D#~mid2G#辺りを含むフレーズ一覧
★m2D#[何]度で[も] m1F#–2D#[n[何]度で[もさm2E[け]ぶ]【Aメロ】
★m2D#[星]をm2F#[見]る]ぅと感じ[る]この寂[しm2E[さ]も]【Cメロ】
★このD#–2F#^-m2G#[世[界]は[好]都[合]に[未][完]成【サビ】
まず、『怪獣』についてです。この楽曲は、2025年にロックバンド・サカナクションによりリリースされたシングル作品です。この記事を執筆時点では最も新しいシングル曲であり、アルバムには未収録です。
同曲は、魚豊さんの同名漫画を原作としたテレビアニメ『チ。-地球の運動について-』のオープニングテーマとして書き下ろされました。アニメは2024年10月から放送され、主題歌もテレビサイズで放送されていたものの、楽曲制作が難航し、フル尺の配信は翌年に持ち越されました。ただ、そうした試行錯誤もあってか、リリース以降大きな話題となっており、現在ストリーミングランキングでも上位にランクインしています。
『怪獣』はアップテンポのバンド曲です。ピアノが基調となっており、シリアスな雰囲気とノリのよさが同居しています。また、本作はイントロがほぼ無く、歌メロで楽曲が始まり、AメロBメロCメロサビと展開します(同バンドの作品としては、メロがやや多い印象)。最近ヒットしているJ-POPシングル曲としては歌メロの音数がやや少なく、歌詞が聞き取りやすいとも感じました。作詞作曲は山口一郎さん、編曲はサカナクションによりなされました。
『怪獣』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては高め(体感的には明確に「高い」)レンジで歌メロが作られています。低音域に余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいと思います。
同曲は男性曲としては低音がmid1F#と高く、全体的に中高音寄りのメロになっております。サビ(Dメロ)が特に盛り上がるのですが、ABCメロについてもmid2D#~mid2F#などの中高音が含まれ、それなりに高いです。また、間奏がほぼ無い点なども考慮すると、最高音mid2G#の楽曲としては高音感があり、「標準より高い声域の男性」の方がマッチしやすいと分析しました。
女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。今回の楽曲は最低音がmid1F#程度であるため、理論上は女性が原キーで歌うことも可能です。ただ、女性の得意な声域などを考慮すると、いくらかキーを上げた方がよりマッチしやすいと私は推定しています。一つの目安ですが、原曲キーから2~4つ程度上げてみてください。
一方、「標準より低めの音域の女性」などは原キーでも合う可能性があります。この辺りは実際に歌唱して微調整を加えてください。
最後に『怪獣』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)~【地声最高音】hiA#(A#4)、【裏声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高め(体感的には「高い」でもよいかも)です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1F#はAメロやBメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。「最低音mid1F#」というのは男性曲としては高いため、相対的に中高音域が多く登場することが示唆され、今回はmid2D#~mid2F#辺りの中高音が特に多いです。
次に、地声最高音hiA#はラストサビで計1回登場します。このhiA#に次ぐ地声高音としては、mid2G#がピークとなる場面が全体で5回、mid2F#が全体で29回登場です。また、最低音などを考慮すると、男性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいと私は推定しました。一つの目安ですが、原曲キーから1~3つ程度下げてみてください。
『怪獣』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であればある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。今回は地声レンジがそこまで広くないため、ビギナー向けの調整も可能そうです。ただ、キー調整をしたからといってすぐに原曲のように歌いこなせるわけではないですので、弛まぬ練習を重ねてください。
今回の楽曲はメロディー自体は比較的わかりやすく、リズムなども取りやすそうです。ただ、Aメロでは裏声が登場するため、裏声が苦手な人などは注意したいです。また、同曲はボーカルが休憩できるような間奏がほぼ無いため、体力的に辛くなりやすいです。音域がマッチするのであれば、練習曲やカラオケなどにも向きやすいと私は推定しています。
『怪獣』を原曲キーで歌唱する場合、mid2D#~hiA#(裏声はhiBまで)といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はABCメロについてはmid2D#が多く、mid2F#等も見られます。サビではmid2G#が登場し、mid2F#辺りがかなり多いです。また、長い間奏が無く、体力を消耗しやすそうです。
こうした点を考慮すると、「ある程度~非常に高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。女性だと「標準より低めの音域の女性」だと原キーが合う可能性があります(通常はキー上げ推奨)。
【まとめ】
①最高音が高いわけではないが、全体的に中高音寄りの曲
②原キーだと「ある程度~非常に高音域が得意な男性」に合いそう
③キー調整はしやすい。カラオケや練習曲に向きそう
④間奏がほぼ無いため、スタミナなど注意したい
コメント
調査お疲れ様です!
ラスサビの「遠く×3」の箇所が全部地声に聞こえて、「叫んで」が裏声に聞こえるのですが、どうでしょうか…?
1回目の遠くはm2F#は地声、2回目(m2G)は裏声ですね
今聴き直したのですが、3回目の遠くはもしかしたら地声の方が適当かもしれません
また検討してみます
その際は、地声最高音hiA#になると思います