なお、今回は男性パートと女性パートのツインボーカルであります。音域調査については、主に主旋律のみを調査の対象としております。副旋律も含めると、女性パートの最高音はhihiA#になります。
『sweet memories』(ヤバイTシャツ屋さん)
【地声最低音】mid1F(F3)
★m2A#[懐かしい]m1F[お][もい出 ふとお]もい出す【Aメロ[男]】
★授業中、えm2F[んぴ]つ、消しゴムかじったりするm1G[タイ]m1F[プの]子やし【2番Bメロ[男]】
【地声最高音】hiA#(A#4),hiG(G5) ※曲全体で2回
★下駄箱のhiF[方に向か]hiD[っ]hiG[た][ら]…【1番Aメロ[女]】
★m2F[sweet sweet] hiA#–hiA[me]mo[ries]【サビ[男]】
★m2F[sweet sweet] hiA#–hiA[me]mo[ries]【サビ[男]】
※男性パートの最高音です。副旋律の女性パートはhihiA#です。
【補足】mid2F～hiFを含むフレーズ一覧
★m2F[This song is a] m2G[true] [sto]ry. Thi[s]G [マ]ジのやつ fore[ver]【イントロ[男]】
★hiC–hiA#[す]べ[ての経]hiD[験]C–A#[が]俺を[成す]【Aメロ[女]】
★hiD[忘れもし]hiF[ない]hiD#[な] D[小学5年]hiC[のあ]き頃の話【Bメロ[女]】
★いhiC[え]に[か]え[ろう]hiD–hiD#[とお[もっ]て]
★Sweet m2F[sweet] sweet [sweet] m2G[sweet] [sweet] G[sweet]【サビ[男]】
★ m2F[sweet] sweet sweet memo[ries]F
★m2F[かわい]い[あ]のm2G[子][が] m2F[放課後にお]れの[上]履き食べてた
★あm2F[ま酸っぱ]いとかほ[ろ苦いじゃ]なくて m2F[上履き味の思い]出が蘇る
★別に上履き食べるのもわりかし なんかm2F[受け入れ]らm2G[れ][た]【2番Bメロ[男性]】
まず、『sweet memories』(スイートメモリーズ)についてです。この楽曲は、2019年に3人組ロックバンド・ヤバイTシャツ屋さんによりリリースされたシングル作品『スペインのひみつ』に収められております。位置づけとしてはカップリング曲にあたるのですが、2020年のフルアルバム『You need the Tank-top』にも収められました。
ちなみに、シングル『スペインのひみつ』には、MVも公開されている『癒着☆NIGHT』や『きっとパルケエスパーニャ』、『案外わるないNHK』といった楽曲も収められております。『案外わるないNHK』というタイトルから想像できるようにタイアップ曲が多く収録されております。ヤバイTシャツ屋さんはタイアップが付くと、それにしっかり乗っかるイメージがあります。『癒着☆NIGHT』は炭酸飲料スプライトのCMソングなのですが、ミュージックビデオにも同商品がちゃっかり登場したりしております。
『sweet memories』はアップテンポのメロコアナンバーです。同曲は、作詞作曲を手掛けるフロントマンのこやまたくやさんの実体験をもとに歌詞が作られているという点が特徴的であります。タイトルが『sweet memories』であるにも関わらず、かなりコミカルであり、ヤバTらしい作品といえると思います。同曲は、カップリング曲ということもあってか、演奏時間が2分20秒程度と非常に短いです。そうした点でカラオケなどでも気軽に歌いやすい作品ともいえるかもしれません。
余談ですが、松田聖子さんの大人気曲に『SWEET MEMORIES』という楽曲がございます。同曲は、昨年YOASOBIのikuraさんがカバーされており、私自身も「スイートメモリーズ」と聞くと先にそちらが思いつきます。そうした先入観があったため、ヤバTの『sweet memories』にはいい意味で度肝を抜かれました。
『sweet memories』の音域的な特徴についてです。ヤバイTシャツ屋さんは男性のこやまたくやさんと、女性のしばたありぼぼさんのツインボーカルで歌が歌われております。そのため、それぞれのパートについて説明していきます。
まず、男性パートについては一般的な男性の音域より高めのレンジで歌メロが作られております。男性としては全体的に高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。原曲キーで歌唱する場合、ある程度高音域が得意な方がチャレンジしやすいです。
一方、女性パートについては、一般的な女性の音域と比べてかなり高く、ボカロ曲のようなレンジに近いです。そのため、原曲キーでの歌唱はかなり難しいと思います。低音域が得意な女性の場合、男性パートを歌った方が合いやすいかもしれません。一般的な女性の場合、原曲キーから3つ程度キーを上げて、1オクターブ下を歌唱すると合いやすいです。
最後に『sweet memories』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F(F3)～【地声最高音】hiA#(A#4),hiG(G5)で歌メロディーが構成されております。男性はmid1F～hiA#であり、一般的な男性の音域よりも高めです。女性はmid2F～hihiA#であり、一般的な女性の音域よりも極めて高いです。以下、見ていきます。
まず、男性パートの地声最低音mid1Fについては、Aメロや2番Bメロで登場します。この辺りは一般的な男性であれば、おおよそ発声可能なのではないかと思います。また、女性については、やや低めですが、歌えなくはない音階です。
「地声最低音mid1Fの男性曲」は、「男が歌う曲としては高い」曲になることが多く、今回もそうした類の作品となります。ただ、今回は、女性パートの部分をオク下げで歌えば、1人でも歌唱可能であります（男性にとっては一般的には高めですが）。その点では、チャレンジしやすいです。
次に、男性パートの地声最高音hiA#はサビ登場します。曲全体で2回程度登場しますが、ここは男性としては高めであります。よって、男性は通常はキーを下げた方が歌いやすいです。目安として、原曲キーから２～３つ程度下げてみてください（♭２～３）。
次に女性パートの地声最高音hiGは1番Bメロで登場します。ここは女性の音域としては極めて高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。先述しておりますが、今回は女性パートが相当高いです。女性パートを曲キーの場合は、ボカロ曲が歌いこなせるような人が合いやすいです。一般的な女性の場合、原曲キーから3つ程度キーを上げて、1オクターブ下を歌唱すると合いやすいです。低音域が得意な方は、男性のパートを原曲キーで歌うのもよいと思います。
『sweet memories』は低音域に余裕があり、キー下げが行いやすいです。同曲は、男女のツインボーカルであり、音域が非常に広いです。ただ、女性パートをオク下げで歌うなどの工夫を行うと、mid1F～hiA#のレンジが基本的な音域となります。そのため、キー調整の融通は利きやすいです。
よって、歌い慣れた人であれば、自分の得意なレンジに合わせることができると思います。また、ビギナー向けの調整もある程度は可能なのではないかと思います。ただ、歌メロのテンポが若干速いですので、その点では少し歌いにくいかもしれません。
『sweet memories』を原曲キーで歌唱する場合、地声最高音がhiA#辺りをしっかり歌いこなせる力が求められます（女性パートをオク下げして、mid1F～hiA#のレンジで歌うと仮定）。また、mid2F～mid2G辺りの頻度も高く、スタミナなどが必須です。よって、通常は、ある程度高音域が得意な男性が合いやすいです。また、女性も低音域が得意な方は、男性パートを原曲キーで歌うのが合いやすいです（一般的な女性はキーを3つ程度上げるとよい）。
『sweet memories』は女声パートが極めて高い楽曲です。ただ、工夫をすれば、比較的楽しく歌える楽曲であります。演奏時間も短く、アップテンポのロックナンバーですので、カラオケ向きでもあります。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
コメント
画像のタイトルがAyaseになってます！(記事中に幾田りらの名前が出てくるのは変な偶然でしょうかw)ちなみに自分は全く逆で、幾田りらがヤバTカバーしたの？と思ってました。聞いたらバラードでした
音域についてはこやまさんも中高音が意外に多いですね…個人的にはありほぼパートを下で歌うとかなり歌いやすい感じで、納得かもしれません
なお、ありぼぼのソロパートはやはり相当きつくて裏声でないと無理ですね
あとスペインの秘密では無く厳密にはスペインのひみつですね、なんか突っ込みまくってしまいました
ぴたっくまさんありがとうございます。
画像についてはボカロ曲の画像をもとに加工したのですが、
タイトルを変えそびれてました。
今外出先ですので、画像の修正は後でやっておきます。
この曲、ぴたっくまさんなら、女性パートオク下げで行ける気がしてました。
一般的にはポルノグラフィティとか歌う感じのしんどさだと思います。
ミスの部分のご指摘感謝です。
オク下げなら当然行けます…が、自分が歌う際は混成はこやまに合わせてソロパートは各パートをそのまま原キーとしています。というか基本どの曲も意地でそうしてしまいますね、オク下げが個人目には二つの意味で苦手(精神的、と音域的、に)なので。(二つの意味でと書きましたがありぼぼは超高いので自分でもオク下でも普通に合ってしまいますね)
男がオク下で普通の女曲を歌うと歌として成立しないくらい低くなると思うのですがありぼぼが高すぎて下で歌うこやまさんも歌として全然成立できる音域になりますよね…
ありぼぼさんのパートを原キーで歌われてるのですね。相当高いですね。
原曲がそうなってるし、いけるのであればそれがシンプルでいいですよね。
ありぼぼさんはホントに高いですよね。こやまさんはそこそこ高いレンジなのに
オク上げでコーラスできるのはすごいです。
「高音域の女性ボーカル特集」とかあったらありぼぼさん入れて欲しいですね
ちなみにですが今ヤバTのリクエスト済みの楽曲は鬼ポップ、ヤバみ、寿命で死ぬまでの3曲でしたか？消したりしてよく分からなくなってしまいました。(ヤバみは人気曲ですが音域という意味ではリクエスト取り下げでいいかもしれません)
その3曲で間違いないです。
了解です。ただリクエストは残して、
鬼ポップと寿命を優先させます。
ありがとうございますー、どちらかが記事化された辺りでまた追加するかもしれません。
余談ですが鬼ポップは混声なのにサビがありぼぼメインに聞こえるのでありぼぼの音域で歌ってしまいますねー(CMで流れてたのを今でも覚えてます)
了解です。
ありぼぼさんはホントに破壊力ありますよね。