『Raining』(Cocco)
【地声最低音】mid1G#(G#3)
★みつm2F#[あみ] m2A#[揺]れ2A#[て]m1G#[た]【Aメロ】
★m1G#[し]ずかにせ[き]を立って【Bメロ】
【地声最高音】hiB(B4) ※サビで登場(全体で25回程度)
★それm2G#–hiA#–hiB[は[と[て][も]晴れた日で【サビ】
★ (未来なんて)いらないm2G#–hiA#[とお[も]っ]hiB–A#[て]た]
★私は無力で 言葉m2G#[を]hiB–hiA#[え]ら][べ]ずに
★きょうhiA#–hiB[し[つで]ぇ]だA#–B[れ[かが]ぁ] A#[わ]らってた
【裏声最高音】hiC#(C#5) ※各サビで1回ずつ
★帰りhiB–hiA#[道]のに]おいだhiC#裏[け] A#–B[優[し]か]った【サビ】
【補足】mid2F#~mid2G#を含むフレーズ一覧
★m2F#[ママ]譲りの赤[毛を] 2[つに]束[ねて]【Aメロ】
★(今も想うけれど) まだm2F#–m2G#[わか[ら]ないよ
★m1G#[ハ]サミをm2F#–m2G#[に[ぎ]りしめて【Bメロ】
★m2F#[おさ]げ[を]切[り落と]しm2G#[た]
まず、Cocco(コッコ)さんについて少し説明します。Coccoさんは、1996年より活動、1997年にメジャーデビューした女性シンガーソングライターです。1998年にリリースされたシングル『強く儚い者たち』が注目を集め、同シングルを収めたアルバム『クムイウタ』が80万枚を超えるヒットを記録しました。
Coccoさんは、今回取り上げる『Raining』などもそうですが、内省的で闇を抱えた歌詞が魅力の歌手であり、こうした流れは今の日本の音楽シーンの中にも大きな流れとなっております。最近は、絵本作家、作家、女優など幅広い活動をされております。
ちなみに、1998年頃、aikoさん、宇多田ヒカルさん、椎名林檎さん、浜崎あゆみさん、MISIAさんと大物女性歌手がデビューした年であります。Coccoさん自身は1997年のデビューになりますが、そうした面々に埋もれない個性を持った歌手として活躍していきます。今年はデビュー25周年ということもあり、多くの音楽番組に出演されております。今も多くの歌手に影響を与える女性シンガーソングライターの1人といえます。
さて、『Raining』(レイニング)についてです。この楽曲は、1998年に女性シンガーソングライターのCoccoさんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同じ年の『クムイウタ』に収められております(ベストアルバムにも収録)。同アルバムには、先述の出世作『強く儚い者たち』といったシングル作品も収められております。Coccoさんの代表的なアルバム作品であります。
『Raining』はシングルとしてリリースされた時は、そこまで大きなセールスを記録した作品ではありませんでした。ただ、長くヒットを続け、Coccoさんの代表的な楽曲の1つに数えられております。他のアーティストからもカバーされるなどしており、2018年には女性歌手のAimerさんによりカバーされました(原キーよりも1つキーが高い)。2022年の3月末にはCoccoさんのYouTube公式チャンネルでもフル配信が始まりました。
『Raining』はスローテンポのバンドナンバーです。メロディアスですが、切ない作品であります。歌メロについてはAメロBメロサビといった形で作らております。作詞作曲はこっこさん(作詞名義)、編曲は根岸孝旨さんによりなされました。根岸さんは、Coccoさんの他にGRAPEVINEなど数多くのミュージシャンのアレンジに参加しております。
『Raining』は私自身歌詞が非常に好きな作品であります。一部生々しい描写なども見られますが、そうした中でも晴れた空に「生きていける」と歌っている点に救いがあります。直接的な描写はありませんが、【白い服で遠くから行列に並べずに】という点から、私自身は大切な人の死別が描かれているのではないかと感じました。
『Raining』の音域的な特徴についてです。同曲は、大よそ一般的な女性の音域の範囲内で歌メロが作られております。そのため、ある程度原曲キーでのチャレンジがしやすく、努力が結実しやすい楽曲といえます。ただ、サビを中心に地声最高音hiBの登場頻度が多いですので、場合によっては少しキーを下げてもよいかもしれません。ちなみに、男性が歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいです(地声最高音hiBですが、かなり声が高い人でも難しい)。
最後に『Raining』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G#(G#3)~【地声最高音】hiB(B4)、【裏声最高音】hiC#(C#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域の範囲内といえます。以下、見ていきます。
まず、地声最高音hiBはサビを中心に登場します。登場回数は25回程度と非常に多いです。この辺りは一般的な女性の音域の範囲内ですが、hiBの登場回数を考慮すると、場合によってはキーを下げてもよいかもしれません。とはいえ、一般的な女性でも原曲キーでのチャレンジがしやすい楽曲といえます。
『Raining』は低音域に余地があり、キー下げ可能です。よって、高音域が苦手な人向けの調整も可能であり、ビギナーなどにもお奨めしやすいです。同曲は、歌メロそのものがメロディアスであり、リズムが難しい部分なども少ないですので、練習曲に使いやすいといえます。
『Raining』を原曲キーで歌唱する場合、サビを中心にhiB辺りをしっかり歌いこなせる力が求められます。登場回数が多めなのですが、この辺りは一般的な女性の音域の範囲内です。よって、「標準的な音域~やや高めの音域の女性」などがより合いやすいのではないかと思います。高音域が得意な女性は少しキーを上げてもよいと思います。
『Raining』は歌詞などがよく、私自身も非常に好きな作品です。また、音域的にも多くの女性にアプローチしやすい楽曲といえます。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
コメント
ありがとうございました。Coccoさんから来ましたか。自分はその世代ではないんですが、Aimerさんがカバーしてるのを聴いて遡りました。サブスクのおかげで一昔前の曲にもアプローチしやすくて嬉しいですね。
90s末頃てメガヒット級からマイナーメジャーどころまで色んな面白いアーティストが出てきた時期だと聞きますね。
コメントありがとうございます。
当ブログ閲覧者の男女比が2:1くらいで、リクエスト曲の9割以上が男性曲なので
まだ取り上げたことのないメジャーどころの女性歌手にリクエストが来ると気になってしまいますね。
季節的にも合うし、歌詞も今に通じる部分があると感じたので記事にしてみました。
この曲ではないですが、米津さんもインスタライブでカバーされてるそうです。
90年代末は音楽業界の市場規模が頂点だったので、幅広い投資が出来たのだと思います。
また若い世代も多かったので、積極投資しやすかったのかもですね。
今もネットで音楽活動ができるので、その点で多様性が出てきてる気がしますが、
資金面ではかなり違いがあるかもしれません。
なるほど、そうなんですね。バクチクの曲が記事にしづらいのかな、と思ってました。
あと、女性曲を何曲かリクエスト追加させてください。
・中森明菜「飾りじゃないのよ涙は」
(井上陽水verの解説もお願いします)
・宇多田ヒカル「花束を君に」
・ラブリーサマーちゃん「青い瞬きの途中で」
バクチクは実はまだ調査してないのですが
曲を聴いた感じだと、滞りなく行けそうだと感じました。
近々調査して記事になると思います。
バクチクはこれまであまり聴いてこなかったので新鮮でした。
楽曲リストアップしておいきます。
中森さんの曲は、King Gnuも陽水さんのトリビュートアルバムでカバーされてますね。
ありがとうございます。僕もバクチクはあまり詳しくはないのですが、95年の『Six/Nine』とか96年の『COSMOS』とかはとてもいいアルバムなのでこの機会に聴いてみてください!