『君が好きだと叫びたい』はアーティストおよびレーベルの公式チャンネルはミュージックビデオが未公開です。よって、当ブログでも動画の添付は致しません。ただ、今年に入りストリーミングが解禁されていますので、興味のある方はAmazonやApple、Spotifyなどをチェックしてみてください。
『君が好きだと叫びたい』(BAAD)
【地声最低音】mid1G(G3)
★走り出す街の中 たたかれた m2A[いつ]ものように肩を【Aメロ】
☆m1G[う]ばわれて始まった【Bメロ】
★なにげない m2A[君]の視線にm1G[酔]いしれ【2番Aメロ】
※☆は1音がmi1F⇒mid1Gに変化してるのでmid1G扱いにしてます
【地声最高音】hiA(A4) ※全体で45回前後と頻出
★m2F–m2G–hiA[い[つ[の]間]に[か] [ひ]と[み]【Bメロ】
★m2F–G–hiA[揺[る[が]ない] [Crazy G–hiA[for [you]【サビ】
★君がm2F–m2G–hiA[好き[だ[と] G–A[叫び[たい]
★m2F–G–hiA[あ[し[た]を変]え]てみよう
★凍m2F[りつい]て[くhiA–G[時間]を] [ぶち]こ[わm2G–hiA[し[たい]
★m2F–m2G–hiA[ゆ[う[き]で踏]み]出そhiA[う]
★hiA–m2G[このあ]つい] G–hiA–F[想[い]を] 受け止[め]てほし[い]
【補足】mid2F~mid2Gを含むフレーズ一覧
★m2F–m2E[ま]ぶ[しい] E–m2F[陽[差]しm2A–A#[を]背]に【Aメロ】
★その腕m2F[は] かF–m2G[ら[む]こ]と[はない]
★I wanna m2F[cry] m2G[for] [yo]u【2番サビ】
まず、『君が好きだと叫びたい』についてです。この楽曲は、1993年にロックバンドBAAD(バード)によりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、翌年にリリースされた1枚目のアルバム『BAAD』に初収録されました。
さて、『君が好きだと叫びたい』は井上雄彦さんの同名漫画を原作としたテレビアニメ『SLAM DUNK』(スラムダンク)のオープニングテーマとしてタイアップが付きます。楽曲の質も相まって、『君が好きだと叫びたい』は40万枚近いCDセールスを記録しました。
『SLAM DUNK』は原作漫画が1億部を超え、また昨年には映画『THE FIRST SLAM DUNK』が大ヒットする等、影響力の強い作品です。そうしたことあってか、初期のオープニングテーマである『君が好きだと叫びたい』もアニメソングとしての人気が非常に高く、1990年代を代表するアニソンとして列挙されることも多いです。日本の部活動をテーマにした作品ですが、中国や韓国などアジア圏でも人気が高いようです。
『君が好きだと叫びたい』はアッパーなバンド曲です。歌メロはAメロBメロサビと展開しますが、アニメのオープニングテーマということもあり、全体的に元気のいい作品です(その分、歌メロも中高音寄り)。作詞はボーカル担当の山田恭二さん、作曲は多々納好夫さん、編曲は明石昌夫さんによりなされました。多々納さんはWANDSの『もっと強く抱きしめたなら』、FIELD OF VIEWの『Last Good-bye』などで知られる作曲家です。明石昌夫さんはZARDやB’z、Janne Da Arcなどのアレンジでも知られます。
『君が好きだと叫びたい』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては高め~高いレンジで歌メロが作られております。低音域には余地が多いので、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいと思います。
同曲は実質的にはmid2A~hiAの1オクターブでメロが作られております。低音mid1G~mid2A辺りになり、男性曲としては高く、相対的に中高音が超頻出になります(hiAが50回近く登場)。ちなみに、同じ1993年にはB’zの『愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない』(過去記事)もリリースされていますが、こちらのmid2A~hiAのレンジで、最高音hiAが40回程度と多いです。音域による難易度としては両者はほぼ同程度(B’zの方が若干キーが高い)なのではないかと私は推測しております。
『君が好きだと叫びたい』を女性が歌唱する場合についてです。標準的な女性は原キーでも歌唱可能そうですが、一般的には少しキーを上げた方が歌いやすいと思います。一方、「標準よりやや低めの音域の女性」、「歌い慣れていない女性」等については原曲キーにマッチしうるのではないかと私は分析しました。原曲のようなニュアンスで歌うのは大変かもしれませんが、今回の楽曲は音域的には女性の方が歌いやすいです。
最後に『君が好きだと叫びたい』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3)~【地声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1Gは1番Bメロ、2番Aメロで登場します。登場回数は少なめです。今回は最低音mid1Gに厳密にこだわる必要性は少なく、最低音をmid2A辺りだと考えてもよいのではないかと私は分析しました。男性曲としては低音域が高いため、中高音が頻出し、体力的にしんどくなりやすいです。
次に、地声最高音hiAはサビを中心に登場します。登場回数は45回程度とかなり多いです。この辺りは男性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度下げてみてください。
『君が好きだと叫びたい』は低音域に余地があり、キー下げはしやすいです。今回の楽曲は、音域はそこまで広くなく、キー調整の融通はかなり利きやすい方です。そのため、キーの上げ下げに抵抗が無いのであれば、ある程度自分が得意とするレンジに調整することができるといえます。ただ、キー調整をしたからといってすぐに原曲のように歌えるわけではありませんので、しっかり練習を重ねてください。
『君が好きだと叫びたい』を原曲キーで歌唱する場合、高音域についてはmid2F~hiAといった音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。先述のように、今回は中高音域の頻度が非常に高く、最高音hiAだけを見ても全体で45回前後登場します。そのため、「地声最高音hiAの男性曲」としてはかなり高音感があり、ある程度高音域が得意な男性でもスタミナが不可欠になりそうです。こうしたことを踏まえると、「高音域が得意な男性」や「標準よりやや低めの女性」などが原曲キーに合いやすそうだと私は分析しました。
『君が好きだと叫びたい』はアッパーなバンド曲であり、カラオケでも歌いやすいと思います。また、『SLAM DUNK』の主題歌ということもあり、当時のファンにとっては思い入れも非常に強い作品だと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
コメント
リクエストした者です。調査ありがとうございます。
hiAが当たり前のように連発するので、最高音がhiAの曲の中でも本当にしんどい方だと思ってたら40回以上出てたんですか…。本当に難しいですねこの楽曲は。
コメントありがとうございます。
私も何となく高そうだなと感じていたんですが、
実際に調査してみると想像以上でした。
今映画が流行ってて、韓国の人とかがちょっと歌ってる動画も見たので
また日本でも人気が出るかもしれませんね。