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『フルカラープログラム』(UNISON SQUARE GARDEN)の音域

こんにちは。今回はUNISON SQUARE GARDENの『フルカラープログラム』(2008)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。
 ちなみに、今回の音域調査は、2015年にリリースされた『フルカラープログラム(D.A style)』をベースに調査しております。その点を踏まえて記事を拝読ください。


『フルカラープログラム』(UNISON SQUARE GARDEN)
『フルカラープログラム』(UNISON SQUARE GARDEN)の音域







【地声最低音】mid1F#(F#3) 

★1万年前からm2A#[置きりm1F#m2F#[に]した] [ねm2G#hiA#[が[い][が]【Aメロ】


【地声最高音】hiB(B4) ※全体で21回

★愛と m2G#hiA#hiB[勇[気[だ][け]が友達【Aメロ】
m2F#[花][たけ] [上][空] G#hiA#hiB[白[昼[夢の]存][を]【Bメロ】
★解き明2G#[か]すまではhiA#hiB[ね[む]れ][せん]
hiA#2G#[そう]だ]ぁ 涙キラキラ[にA#hiB[し[の][そら]にひ[か]【サビ】
hiA#2G#[変幻]自][のA#hiB[キャッ[チ][ボー][を]
★そっとm2G#hiA#hiB[つ[つ[ん][で]みましょう


【補足】mid2G#hiA#を含むフレーズ一覧

hiA#m2G#F#[い]ま]ぁ] [東]京ジャンG#[グ]ルの空の[下] [もう]一度【Aメロ】
★モノクロでは説hiA#m2G#[明]で]きな[い]【サビ】
★言えなかっhiA#m2G#[た][イ]バ]イをA#G#[や][し]さ])で 
★花畑 上の空 m2G#hiA#[白[昼夢の][在]を])ぉ【ラストBメロ】
m2G#hiA#[解[き]明][かA#[す]ま]では眠れま[せん]

 まず、『フルカラープログラム』についてです。この楽曲は、2008年に3人組ロックバンドUNISON SQUARE GARDENによりリリースされたアルバム『流星前夜』に収録されております。同アルバムはインディーズ時代の作品であり、2019年にはメジャーで再販されました(ストリーミングでは未配信です)。

 さて、『フルカラープログラム』は2008年にリリースされたインディーズ時代の楽曲です。メジャーデビュー以降は、2015年にリリースされた10周年の記念アルバム『DUGOUT ACCIDENT』(ダグアウト・アクシデント)にてリアレンジされたバージョン『フルカラープログラム(D.A style)』が収録されました。私なりの印象ではこちらの方がよく知られているのではないかと思います。インディーズの作品でありながらライブでもよく演奏されており、ファンの知名度は高い楽曲だと思います。


 さて、『フルカラープログラム』はアッパーなバンド曲です。歌メロはAメロBメロサビと展開し、その点では分かりやすいと思います。ボーカルに関しては、インディーズ時代とメジャー時代と比べると前者はがなり声のような荒々しい歌唱になっております。そうした違いも聴きどころだと思います。作詞作曲はベース担当の田淵智也さん、編曲はUNISON SQUARE GARDENによりなされました。

 『フルカラープログラム』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては高い(体感的にはかなり高い)レンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。
 同曲は、歌い出しの時点でhiA#が地声で登場します。そのため、男性曲としては非常に高く、全体がサビのような声域です。一方、最低音mid1F#の頻度は少なめです。こうした傾向であるため、高音域が得意な男性であってもスタミナが不可欠です。音域的には女性の方が歌いやすいかもしれません。

 女性が同曲を歌唱する場合、個人差はありますが、原曲キーが合うという人も一定数おられます。具体的には「標準よりやや低め~標準的な音域の女性」等は原キーでも歌いやすい可能性があります。「標準より高め~高音域が得意な女性」などはキーを上げた方がより歌いやすいと私は想定しております。



 最後に『フルカラープログラム』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)~【地声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高い(体感的にはかなり高い)です。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1F#はAメロで登場します。登場回数は全体で4回程度です。このmid1F#は男性の音域の範囲内ですが、男性曲の最低音としては高い方になります。このmid1F#が最低音となる男性曲はかなり高い確率で、「一般的な男性にとってはキーが高い曲(スタミナも不可欠)」となります。今回の『フルカラープログラム』についても明確にこの傾向が当てはまります。

 次に、地声最高音hiBはAメロ~サビで登場します。登場回数は全体で21回程度と多めです。このhiBに次ぐ地声高音としては、hiA#がピークとなる場面が全体で33回登場します。こうしたことから、男性の音域としてはかなり高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから4つ程度下げてみてください。
 ちなみに、2019年に発売されたユニゾンのトリビュートアルバムではa flood of circleが同曲をカバーしております。その際は原キーから4つ低いキーで歌唱されております。この辺りが一つの目安となります(ただ、私にはAFOCの佐々木亮介さんの歌唱もかなり難しそうに感じました)。


 『フルカラープログラム』は低音域に余地があり、キー下げはしやすいです。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意とするレンジに調整することができると思います。ただ、キー調整をしたからと言ってすぐに原曲のような歌唱ができるわけではありません。先述のように、キーを4つ下げたとしても一般的にはかなり辛いですので、しっかりとした練習が不可欠になります。その点は留意しておいてください。
 同曲はメロディー自体は比較的分かりやすく、音程が合うのであればカラオケなどでも歌いやすいと思います。最近の楽曲ほどではないですが、歌い回しはある程度速いため、歌詞やリズムなどはしっかり覚えておきたいです。

 『フルカラープログラム』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F#~hiBといった中高音域をしっかり歌いこなせることが求められます。今回はこれらが曲全体で乱舞するため、男性曲としては相当高音感があります。反面、低音域はそこまで低くなく、回数も控えめです。
 こうしたことを踏まえると、「高音域が非常に得意な男性」、「標準よりやや低め~標準的な音域の女性」などが原曲キーにマッチしやすいと私は判断しました。音域的には女性の方が近く、合う人が多いと想定されます。


【まとめ】

①Aメロ~サビまで全体的に高い(その分音域は広くない)
②原キーだと「高音域が非常に得意な男性」に合いそう
③女性だと「標準よりやや低め~標準的な音域の女性」が原キーに合いうる
④音域的には女性の方が原キー歌唱がしやすそう
⑤キー調整はしやすいので、男性はキー下げをおススメします。

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コメント

  1. カメラ より:

    失礼します
    差し支えがなければL’Arc~en~Cielの「READY STEADY GO」の音域を調査していただきたいです

    • もりっしー より:

      リストアップしておきます。
      ラルクは別の曲にリクエストが来てるので先にそちらがアップされると思います。
      有名曲なので、今まで取り上げてなかったのが不思議です。

  2. カメラ より:

    ありがとうございます!
    楽しみにしてます!

  3. 齋藤 より:

    先程気づきました
    リクエスト応じていただきありがとうございます
    hiBも多いですが、hiA#がピークの箇所がかなり多くてびっくりです
    おっしゃる通りずっとサビですねw
    調査大変だったと思いますが取り上げていただきありがとうございました!

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます。
      そうですね。hiA#の場面もかなり多いです。ホントにずっとサビの曲です。
      ちなみに、今回は00年代の曲ということもあってか意外と手間はかかりませんでした。
      やはりユニゾンにも言えますが、最近の曲よりはシンプルですね。
      ユニゾンには他にもリクエストが来てるので、折を見てまた取り上げます。