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『のだ』(大漠波新)の音域

こんにちは。今回は大漠波新[だいばくはしん]さんの『のだ』(2023)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。
 なお、同曲は初音ミクが1オクターブ上のレンジを歌っているため、厳密に音域調査すると、mid1D#(D#3)~hihiF(F6)の音域になります。ただ今回は、メロの上下はテンポを考慮してもそうした歌唱は現実的ではないので、ミクの1オクターブ上のレンジは参考程度として、「最高音をhiG」として分析しております。その点だけはご了承ください。


『のだ』(大漠波新)
『のだ』(大漠波新)の音域








【地声最低音】mid1D#(D#3) 

★レッテルをm2Am1G[貼ら[れ]てる これもhiA[そうだ]きっと能だ【Aメロ】
m1F#[な]にがありのままなのかわ1F#m1D#[からな[い]【ラストサビ[オク下]】
m1D#Fm1F#[わ]からな]い]


【最高音】hiG(G5) ※全体で2回

★これがhiD#FhiG^[あ[り[の]ま][な]のだ【ラストサビ[転調₊2]】

※ミクパートを考慮すると最高音hihiF(F6)


【補足】その他の印象的な場面

★張り詰めた意hiAhiB[志[を]蹴って割いて【Aメロ】
★穢して汚して僕hiBhiC[に[な]る]
★これhiCC#hiD#hiF^[が[あ[り[の]ま]C#[な]No] doubt?【サビ】
★こんな姿をhiC[ずっ]と愛してほしい ChiD[だ[れ]か]ラストサビ[転調₊2]

hiGhiF#[型に当てはめた]とこ]ろで 【2番A[ミクパート]】
☆いつかは消えてく去っhiF#-hiG[て[い]
☆兎の耳を引きちGhihiA[ぎり[偶像に]変えてhiGF#[い]く]
☆こhihiABhihiC[わし[て[み]ろ]
☆それがhihiC#D6hihiF^[あ[り[の]ま][な]のか【2番サビ[ミクパート]】
☆今のお前に名前はhihiA#[ない] それで[もhihiC[な]の]か?
☆ありのまhihiC#D#6hihiF[ま[が[な][ん]なのか【ラスサビ[ミクパート]】

※☆はミクパート(通常の人は1オクターブ下の方が合いやすい)

 まず、『のだ』についてです。この楽曲は、2023年にボカロPの大漠波新(だいばくはしん)さんによりリリースされたシングル作品です。同曲はリリース以降知名度が伸びており、YouTubeチャンネルでは1200万回もの再生回数を獲得しております(24年9月時点)。
 同曲は、2023年のオリジナルボカロ曲の匿名投稿イベント『無色透名祭Ⅱ』の参加をきっかけに知られるようになり、大漠波新さんの作品としては初のミリオンを獲得しました。無色透名祭関連の楽曲でもミリオンは初だそうです。

 『のだ』はアップテンポのボカロ曲です。全体的に密度が濃く、歌メロの速い点が特徴的です。歌メロはAメロサビから成る(ラストサビは転調しキーが2つ上がる)のですが、初音ミクだけは1オクターブ上のレンジを歌唱しており、そうしたギャップも耳に残ります。ボーカロイドはずんだもん・初音ミク・重音テトが歌唱しております。


 『のだ』の音域的な特徴についてです。同曲は女性の音域としてはかなり高いレンジで歌メロが作られています。音域自体もかなり広いため、キー調整などはしにくいです。
 同曲は重音テトSV、ずんだもん、初音ミクに歌唱されています。この中で、初音ミクだけは2者より1オクターブ高いレンジを歌っています。そのため、厳密に歌うと、mid1D#~hihiFというレンジで歌メロが作られています。
 ただ、今回は「初音ミクのパートを1オクターブ下で歌う」と、mid1D#~hiGというレンジになるため、この辺りが1つの現実的な落としどころ落としになるのではないかと私は分析しました。【P丸様。、のっき、のんちぃ】の3者がこのレンジで歌唱しているため、参考にしてみるのもよいかもしれません。



 最後に『のだ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D#(D#3)~【最高音】hiG(G5)で歌メロディーが構成されております(ミクの声域まで考慮すると最高音hihiF)。一般的な女性の音域と比べ、かなり高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1D#はラストサビで登場します。今回はmid1F#とのコンボとなっており、女声域としては低音感が強いです。

 次に、最高音hiGはラストサビで登場します。登場回数は2回程度です。このhiGに次ぐ高音としてはhiFがピークとなる場面が全体で5回、hiD#が2回、hiCが16回程度登場します。
 こうした点を考慮すると、女性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすそうです。ただ、今回はキー下げはしにくいため、hiG,hiF辺りを裏声で歌うというのもよいかもしれません。


 『のだ』は音域がかなり広く、キー調整はしにくいです。そのため、歌い慣れた人であっても一部で歌いにくい部分が出てくる可能性があります。今回は1人で歌うのではなく、得意レンジの違うメンバー3人程度で担当するがより歌いやすいのではないかと私は推測しています。今回は低音~高音まで低いので、「低音域が得意な女性」と「高音域が得意な女性」などを含めた方がよいと思います。
 今回の楽曲はメロの音数が多く、息継ぎなども大変そうです。そのため、複数人で歌唱するのがよいのではないかと思います。慣れないうちはテンポを落として練習してもよいかもしれません。

 『のだ』を原曲キーで歌唱する場合、hiC~hiGといった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回はサビでこれらが多いです。hiGやhiFといった高音階は裏声を上手く使ってみるのもよいかもしれません。ただ、そうした歌唱をしても高音域が得意な人向けです。低音についてはmid1D#が登場し、女声域としては低いです。
 今回の楽曲は1人で歌うのは非常に大変ですので、「高音域が得意(or非常に得意)な女性」と「低音域が得意な女性」などを軸に3人程度で歌ってみるのがよいと私は分析しています。


【まとめ】

①Aメロサビと盛り上がる。サビが高い
②サビは「高音域が得意な女性」、低音は「低音が得意な女性」等が担当したい
③1人で歌うのは非常に大変なので3人程度で歌唱したい
④メロ自体は分かりやすい。慣れないうちはテンポを下げて練習してもよいかも

※最高音をhihiFではなく、hiGとして分析しています(ミクを他ボカロの声域に合わせた)
 

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コメント

  1. Ducky より:

    大「漠」波新さんですと思います。

  2. tamago より:

    取り上げていただきありがとうございます!
    想像の5倍くらい最高音高くてびっくりしました笑

    • もりっしー より:

      こちらこそリクエストありがとうございます
      ミクのパートまで考慮するとhihiFなので相当高いですよね
      hiGとかは裏声とかも駆使して歌いたいですね
      あと、1人で歌うのはめちゃくちゃ辛いと思います