『アイ』(秦基博)の音域
【地声最低音】mid1D(D3)
★1D–m1F#[目]に]見えないm2E–D[か]ら]【Aメロ】
【地声最高音】hiA(A4) ※全体で12回
★そm2F#–m2G[の[手]に]触れて 心にG–hiA–F#[触[れ]て]【サビ】
★ただm2F#–G–hiA[の[い[ち][びょG[う]が
【裏声最高音】mid2F#(F#4) ※Bメロで登場
★遠m2F#裏[く] 遠m2E地[く] ただm1G[埋]もG–m1F#[れ[て]い]た【Bメロ】
【補足】mid2E(一部略)~mid2Gを含むフレーズ一覧
★アm2E–m2F#[イ[なん]て]信1G–m1F#[じ[ない]【Aメロ】
★ごD–m2E–m2F#[ま[か[し]てき[た]ん[だよ]
★m1G#[でも今あな]たに出会ってしまっm2E[た]【Bメロ】
★m2G–F#[永]遠よ]りなが[く]なる まほ[う]みG[た]い]
まず、『アイ』についてです。この楽曲は、2010年に男性シンガーソングライターの秦基博さんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同じ年の『Documentary』に初収録されました。同アルバムには、『透明だった世界』(過去記事)、『朝が来る前に』、『Halation』(過去記事)といったシングル曲が収められています。
『アイ』はスローなバンド曲です。アコースティックギターを主体とするしっとりしたサウンドワークであり、多くの人に届きうる普遍性があります。大きなタイアップがあったわけではないですが、ロングヒットを続け、2014年には日本レコード協会よりプラチナ認定がなされました。秦さんの作品の中でも人気が高く、カラオケなどでもよく歌われているようです。作詞作曲は秦基博さん、編曲は松浦晃久さんによりなされました。
『アイ』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては高めのレンジで歌メロが作られています。低音域に余地があるため、一般的には少しキーを下げた方が歌いやすいと思います。
同曲は、AメロBメロサビと歌メロが展開します。サビが特に高いのですが、ABメロ辺りもmid2E~mid2F#辺りが要所で登場するため、決して低いわけではありません。低音域についてはmid1D~mid1G等が登場します。mid1D辺りはそこまで多くないため、大よそ標準的(もしくはやや高め)の低音になるのではないかと思います。こうした点からも、中高音域が得意な人の方がマッチやすい曲です(「高音域が非常に得意な男性」などは若干キーを上げてもよいかも)。
女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。今回は低音域としてmid1D~mid1F#辺りも見られます。そのため、一般的な女性の場合はいくらかキーを上げた方がより安定すると思います。一つの目安ですが、原曲キーから2~4つ程度上げてみてください。
最後に『アイ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D(D3)~【地声最高音】hiA(A4)、【裏声最高音】mid2F#(F#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高めです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1DはAメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。ただ、低音域が苦手な人だと少し歌いにくい可能性があります。また、女性はかなり歌いにくいですので、キーを上げた方が良さそうです。
次に、地声最高音hiAはサビを中心に12回登場します。このhiAに次ぐ地声高音としては、mid2Gがピークとなる場面が全体で21回、mid2F#13回登場します。こうした点を考慮すると、男性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいといえます。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度下げてみてください。
『アイ』は低音域に余地があるため、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。ただ、今回の楽曲はそれなりに音域が広いため、ビギナーなどは一部歌いにくい部分が出てくるかもしれません。
同曲はメロディー自体は比較的わかりやすく、リズムなども取りやすそうです。全体的にゆったりした曲であるため、歌のよさが活きやすいです(力量も求められますが)。音域がマッチするのであれば練習曲などによいと思います。
『アイ』を原曲キーで歌唱する場合、mid2E~hiAといった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はABメロではmid2F#まで、サビではmid2G~hiA等が見られます。低音域はmid1D程度であり標準的です。Bメロでmid2F#の裏声が登場するため、「高音域が非常に得意な男性」だと少し歌いにくい可能性があります。
こうした点を考慮すると、「(ある程度)高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。
【まとめ】
①サビが特に盛り上がるが、ABメロも中高音が登場する(低音は標準的)
②原キーだと「(ある程度)高音域が得意な男性」向け
③メロがよく、歌が活きやすい曲(練習曲向き)