こんにちは。今回は秦基博さんの『シンクロ』(2006)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。


『シンクロ』(秦基博)、Synchro(Motohiro Hata)


【地声最低音】mid1E(E3)  

[立]mid2F#[止][る]君の影
[お]おきな雲の影に飲みこまれた


【地声最高音】hiB(B4)  

★もうみうしmid2F#[な]mid2G#[わ]hiA[な]hiB[い]ように(サビ)
★このhiA[手]のぬ[くもり]hiB[だ][けで] 
hiB[ぼ]hiA[く]m2G#[ら]m2F#[ぁ]
★もm2F[うこ]m2G#[わく]F#[はな][いん]hiA[だ]hiB[よ][ぉ](ラストサビ)


【裏声最高音】hiD(D5) ※Cメロの箇所

mid2F#[まるでお]hiC#[な]hiD[じ][も]hiA[ののようにシン]mid2G#[ク][ロ][るよ]


【補足】

★ぼmid2F#[く][手][つ]hiA[な]mid2G#[い]だ(サビ)
★ひm2F[とつ]m2G#[たし]m2F#[か][な]hiA[もの]
★ひm2G#裏[び]いて ひびきhiA裏[合っ]m2F#[て](Cメロ)
m2F#[同]hiA裏[じ]hiC#[よう]hiB[に震][えあっ][て]


『シンクロ』(秦基博)









 まず、『シンクロ』についてです。この楽曲は2006年にシンガーソングライターの秦基博さんによりリリースされたシングル作品です。記念すべき秦さんのデビューシングルです。1枚目のミニアルバム『僕らをつなぐもの』にはアルバムバージョンが、また1枚目のフルアルバム『コントラスト』にはシングルと同様のバージョンが収録されています。

 『シンクロ』についてですが、秦さんが演奏するアコギを基調としたバンドサウンドです。アレンジとしては80年代以降に英国などで見られるポスト・パンクなどが想起されます。日本のバンドで言えば、スピッツなどが好きな人は非常に好きなサウンドなのではないかと思います。アコースティックギターとエレキギターの音色が非常に心地よく、美しいアンサンブルです。私自身はリアルタイムで『シンクロ』を視聴したわけではないのですが、たまたまラジオでこの楽曲を耳にしたときに非常にハマりました。
 
 歌詞についてです。情景描写が頭に浮かんでくる素敵な楽曲だと思います。歌詞全体としては「晴れた陽の中で手を繋ぐ」、「手を繋いで雨の中を駆けだす」といった瞬間的な場面が描かれています。個人的に好きなフレーズは少々長いのですが、以下の箇所です。

 立ち止まる君の影 大きな雲の影に飲みこまれた 
 かくれた陽が また覗くまで 君は歩き出せないでいる

 差し出した僕の手をためらいがちに見つめている
 君の指が觸れるまで 僕もただ立ち尽くしていた

 「二人の影」、「太陽や雲」といった情景が浮かんでくる点も素晴らしいです。単に「何かにためらい、歩き出せない君の手を取る」という場面なのですが、二人の関係について前後の説明が無いため、様々な想像が掻き立てられます。Cメロの歌詞を見ると恋愛関係であることが想像できるのですが、同性や友人関係などでも解釈できるような広さがあると思います。






 さて、『シンクロ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3) ~【地声最高音】hiB(B4) 、【裏声最高音】hiD(D5)でメロディーが構成されております。一般的な男性の音域より高いです。

 地声最高音のhiBについてですが、このキーは地声で歌うのはかなり大変です。一つの方法として、hiB部分のみを裏声で対処し、前後のhiA,mid2G#を地声で歌うというやり方があり得ると思います。この方法でもやはりhiA,mid2G#辺りを使いこなせる必要があります。hiAが歌いこなせる人は選択肢に入れてみても良いと思います。

 一般的な音域の方の場合は、原曲キーから2~3程度下げると良いと思います。これで、最高音hiBがhiAもしくはmid2G#に設定されます。もちろん、このキーでもある程度歌い慣れている必要があります。
 そうした点で、『シンクロ』は難易度が高めの楽曲です。『鱗』などの人気曲と比べて少し知名度が低いですが、歌いこなせると非常にカッコいいと思います。