『BLUE』(ViViD)の音域 /アニメ『BLEACH』OP曲

【補足】mid2F(一部略)～hiAを含むフレーズ一覧

★掛け替えのないいm2F[まに背を]向[けm2G地[ない]【Aメロ】
★m2D#[泣]き[なm2F[が]らわ]ら[う日]々と【Bメロ】
★この手を伸m2D#–F–m2G地[ば[す[よ]
★m2F#地–E[ね]じ]曲がるm2A[ひ]かりをA[浴]びて【サビ後半】
★m2F#[ゆら]りゆらりただhiA地–G#[よ]い]な]が[ら]
★あm2G#–hiA地[つめ飛[び]立]つF#[よ]

　まず、『BLUE』についてです。この楽曲は、２０１１年にロックバンドViViDによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、２０１２年の『INFINITY』に初収録されました。同アルバムには、『「夢」～ムゲンノカナタ～』(過去記事)、『REAL』などのシングル曲が収められております。
　『BLUE』は久保帯人さんの同名漫画を原作としたテレビアニメ『BLEACH』のオープニングテーマとしてタイアップが付きました。楽曲の質も相まって、同曲は週間CDランキングでもトップ5位内にランクインしました。
　
　『BLUE』はアップテンポのバンド曲です。頭サビで歌メロが始まり、AメロBメロサビと展開され、全体的にキャッチーな歌メロが続きます。要所要所で転調しており、そうした点でも耳を引きます（音程を取るのが苦手な人は注意）。作詞はボーカルのシンさん、作曲はベースギター担当の零乃さん、編曲はバンドと宅見将典さんによりなされました。


　『BLUE』の音域的な特徴についてです。同曲は、一般的な男性の音域としては高い（体感的には「かなり高い」でもよいかも）レンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。
　同曲は、最低音がmid1Gと男性曲としては高いです。そのため、相対的に中高音域の登場回数が多く、AメロBメロでもmid2D#～mid2G辺りが登場します。また、サビではhiAやhiA#といった中高音がよく見られます。こうした点を考慮すると、高音域が得意な男性の方が歌いやすい曲といえます。

　女性が同曲を歌唱する場合、通常は少しキーを上げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから１～３つ程度上げてみてください。単純に音域だけを見ると、女性が原キーで歌えなくもないのですが、ボーカルのシン（SHIN）さんの抑揚の付け方などを考慮すると、いくらかキーを上げた方がより歌いやすいのではないかと私は推測しました。ただ、「標準より低めの音域の女性」などは原キーがマッチする可能性もあるので、その辺りは実際に歌唱して微調整を加えてください。



　最後に『BLUE』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3)～【地声最高音】hiA#(A#4)、【裏声最高音】hiC#(C#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高い（もしくは「かなり高い」）です。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1GはAメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。ただ、mid1Gが最低音となる男性曲は、高い確率で「一般的な男性にとってはキーが高い曲（スタミナも不可欠）」となります。今回の『BLUE』についても、そうした傾向が当てはまりそうです。

　次に、地声最高音hiA#はサビを中心に２０回程度登場します。このhiA#に次ぐ地声高音としては、hiAがピークとなる場面が全体で８回、mid2G#が８回、mid2Gが１０回登場します。こうした傾向を見ると、男性の音域としては高く、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいといえそうです。一つの目安ですが、原曲キーから３～４つ程度下げてみてください。


　『BLUE』は低音域に余地があり、キー下げはしやすいです。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。一方、ビギナー向けの調整も可能だとは思いますが、抑揚の付け方など難しい側面もあります（転調などで音が取りにくい可能性もある）。キー調整を考慮しても歌い慣れた人向けの楽曲と言えそうです。
　同曲はメロディー自体は比較的わかりやすく、リズムなども取りやすそうです。反面、今回の楽曲は要所要所で転調がなされるため、音程を取るのが得意でない人は苦手意識を感じるかもしれません。ただ、比較的慣れやすいキャッチーなメロでもありますので、少しずつ練習に取り組んでみてください。

　『BLUE』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F～hiA#といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回は低音がそれなりに高い分、全体的に中高音に寄ったメロであり、サビではhiA～hiA#等も登場します。
　こうした点を考慮すると、「高音域が得意（or非常に得意）な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。また、限定的に「標準より低めの音域の女性」などもマッチする可能性があります。

【まとめ】

①男性曲としては中高音寄りの曲（低音も高め）
②原キーだと「高音域が得意（or非常に得意）な男性」などに合いそう
③「標準より低めの音域の女性」は原キーが合うかも（通常はキー上げ推奨）
④要所要所で転調してるため、音程を取るのが苦手な人は注意
⑤メロ自体は分かりやすくノリもよい。カラオケ向き